いつの間に発売になっていたのか……最近新刊チェックしていなかったので、気付いたら新刊棚に並んでいました。
CD付きの初回限定版と通常版がありましたが、通常版の方を。
雑誌掲載無しの単行本書き下ろしペースになって、特に9〜10巻のあたりが、もう絶望するほど待たされたので、今回は思ったよりも早く出て良かったな、という印象ですが、10巻の奥付と日付を比べてみたらそうでも無かった……
絵柄については、まとめて1冊、一年以上の間を開けて読むので、毎度の事ながら変化具合が目についてしまいます。これきっと毎月か隔月でちょっとずつみていたら、殆ど気にならない程度の変化なんでしょうね。
一番荒れていた頃に比べればまあ綺麗と言える範疇なので、良いのではないでしょうか。
お話については原作未読の方もいるでしょうし、ミステリネタバレ回避のために詳しく触れません。が、原作の雰囲気を非常に上手く漫画として再構築してあると思います。発刊ペースが遅いという事だけは不満ですが、他の原作小説ミステリの漫画化と比べれば、作話も作画も大変なハイクオリティを保っている事は間違いありません。(他のミステリ漫画化が酷すg……げふんげふん)
元々の小説が、一番何も知らない主人公の麻衣一人称とすることであえて視野を狭くする叙述トリックに満ちたホラー寄りのミステリなので、常に麻衣視点で描けるわけではない漫画では怖さが減じてしまうのでは?という心配が連載開始当初はありましたが、本編のホラー部分の最後にあたる今巻まできっちりと怖い漫画を描ききったところは称賛に値すると思います。
これであと、刊行ペースがもうちょっと早いか、せめて一定のペースを保って出してくれてさえいれば★5で間違いないんですが……はっと気づいたら出ているというホラーのような手法での発刊、この巻ではありませんが一度発売日を告知しておきながら未定に戻ってしまう謎の変動などで若干評価低め。
次巻で最終巻になるかと思いますが、オチを知っているながら終わってしまうのが惜しく思います。(まあまだ一年くらい先の話だと思いますがね!)