小川洋子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ小川洋子作品は「博士の愛した数式」ぐらいしか読んだ覚えがない。この本はなんとなく関西在住(小川さんは確か芦屋在住)の作家さんが書いたエッセーを読みたくなって手に取ってみたのだが…。
純粋なエッセーというより、日記文体を使った現実と非現実の境をフラっとさまよう、的な奇譚小説という体。この手の作品はそういう気分で読まないと、リズムに乗り損ねてしまう、そして残念ながら完全に乗り損ねてしまった。
小川洋子さんをもっと良く知っているファンであれば、その知識や作品を読んできた蓄積で、乗り損ねを取り返すことも出来るんだろうけど、俺にはちょっと無理だったみたい。
もうちょい読みやすい小川洋子入門的な作品を -
Posted by ブクログ
物事は、最初と最後が殊更に重要で象徴的になるが、
マリは、一生のこの余韻だけで生きて行くんじゃないかと思う。
痛めつけられ嬲られ、辱められながらも、
それでも乞い、悶え、濡れるさまは、艶めかしく官能的。
ともすると鼻につくぬめった匂いがしそうだが、
小川さんの筆にかかると、こんなにも静謐で
さらりとして、直接的な固有名詞の登場さえ、
いやらしさを伴わない。
不意に、ルコントの「仕立て屋の恋」を思い出した。
全体に散りばめられた猥雑なエッセンスは小川ワールドそのものだが、ここまでの性愛表現は小川作品では初めてだったので新鮮だった。
どこの国のいつの話か判然としない印象も、不穏で素敵だ。 -
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Posted by ブクログ
密やかな結晶を読んだときと同じ。
意味はわからないけど何か強く引き付けられて、意味はわからないのに息を詰めて一気に読んだ。
市川春子の漫画に少し似ている。
小川洋子の作品は国を感じさせないところがある。
落ちている髪の毛を不快に思うのは、そこに有機物から無機物への変容を見るから。
その人間が生きていたと言う証拠である物体(形見)は、髪の毛と同じく生前は有機物であり死後は無機物であった。その無機物に新たな役目、展示品としての役目を与えることで、有機物へと再転換させる。
形見とは、卵細工と同じなのかもしれないと思った。
修道院の中の描写が素晴らしく美しい。あのシーンだけでも、読んでよかったと思