幸村誠のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ混迷を極めるヨルムボルグでの戦争にトルケルが現れた20巻である。
ガルムが人質に奪っていった仲間を取り戻すためには、誰かを殺さないといけない。その覚悟を引き受けながら、その道に堕ちることを許さないヒルドの監視との間にトルフィンは揺れている。
戦地ではレイフとエイナルが敵方のキーパーソンであるバルドル(トルケルの父の暗殺を命じた陰謀家フローキの孫息子)の助けによって脱出に成功した一方、巡り合わせの悪さでグズリーズは脱出に失敗し、ヨムスボルグの砦に取り残された。レイフもまた戦場で矢を受けてしまう。
トルケルとの一騎打ちに満足したガルムは物語から一度姿を消し、トルケルに見込まれたシグルドは鎖使いとして戦地に参加し、トルケルは頭髪と髭をチリチリのパーマにする。
自体は混迷の一途をたどっている。そこにトルケルが現れた、という形である。
いまだヨルムボルグの情勢は読めず、このエピソードがあと何巻を費やすのかも見えない暗中模索の状態である。
物語は少しずつ前進しているが、あくまで間の巻としてここでは星四つ半相当と評価している。 -
Posted by ブクログ
歴史モノならこちらとヒストリエが私の中で二強。ただ史実を追ってる感覚よりも魅力的なキャラクターたちの一挙一動に感動する、どちらかというと時代考証を楽しむよりもヒューマンドラマ系だと思います。
後半だけを切り取ればきれいごとばかり口にする、その正しさに迷いのない主人公は人によっては不快を覚えるかもしれません。けれどそこに至るまでの過程を幼少時からしっかり描いてくれているので非常に現実味のある「やさしい人間」ができあがってると思う。アシェラッドと過ごした時間、そして農場編にあれだけの巻数を割いてくれたからこそ大人になったトルフィンの正論は痛いほど心に突き刺さります。
この先きっと(障害は何度もあるだろうけども)航海は成功してヴィンランドに渡ってみんな幸せになるんだろう…と割と先読みは簡単です。でも主人公に都合よく進むことがむしろ心地いい、というか進んで欲しい。正しいことを正しいとはっきり感じられる、そんなやさしさが人を導いていく王道ストーリーが私は好きです