アンデシュ・ハンセンのレビュー一覧
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■ある研究でADHDと創造性の関係を調べるために学生を大勢集めたが、ADHDの学生の方が平均的に散発的志向に優れていることが分かった。いくつものアイデアを思いついただけではなく、かなりの確率で他の人にはない独創的な答えを出した。つまりブレインストーミングに優れていたわけだが、興味深いのはロジックに重きを置いた創造性テストでは結果が良いどころか悪い場合が多かった。
ADHDの人はそうでない人に比べて思考が抑圧されておらず思考の流れにストップをかけないので、ブレインストーミングの際は強みになるが、ロジカルな局面では足かせになってしまう。
■なぜ多くのADHDの人にハイパーフォーカス能力が見られるのだろうか。確かな理由はわからないが進化の過程を考えると納得がいく。ADHDの人はかつて優秀な狩人だった。狩りの決定的な瞬間に鋭い集中力を発揮することで獲物を捉え、生き延びてきた。同時にサバンナの狩人はすぐに気が散ることで常に周囲を観察もしていた。お陰で獲物を見つけられた。集中力に問題があるのに、いざとなるとフォーカスできる。集中力が0か100のどちらかで中間がない。
■神経多様性と「病気」
人間は元々群れで暮らす動物。群れにおいて絶対的に重要なのが、「全員が同じではない」ことだ。人間でも他の動物でも違った特徴を持つ個体が集まっている方が有利である。現在でも狩猟採集社会に暮らす部族の遺伝子を調べると、一部の人はDRD4-7R遺伝子、つまりADHD遺伝子を持っているが、全員ではない。この傾向は世界中で見られる。全員が衝動的で多動だとかえってうまく行かないということ。社会が機能するためには忍耐強く秩序立てて考えられる人や長期的な計画を立てられる人も必要で、全員が衝動に従って行動していてはだめだ。
1990年代にアメリカで「神経多様性」の概念が生まれ、脳の多様性も一つの個性として尊重する考え方から、ADHDや自閉症の見方が変わるきっかけになった。それまでは医学的診断の一つであり、人間の行動の正常な範囲から逸脱した「病気」だとされてきたが、身長や髪の色が違っても異常だとみなされないように性格もそうであるべきだ。自閉症も人間の個性のバリエーションの一つに過ぎない。 -
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ネタバレ・私たちの4人に1人が人生において精神的な不調を経験する
・回復さえできれば、たいていのストレスには勝つことができる
・孤独を絶対に感じないのは、不安を絶対に感じないのと同じくらい非現実的なことなのだ
・週に2〜6時間心拍数の上がる運動をするのが最も効果的。一方週に6時間以上運動しても、それ以上の防御効果はない
・脳の最重要任務は私たちを危険な世界で生き延びさせること
・自分は何が得意で、それをどんなふうに自分そして他人のために使えるのかを理解すること=幸せ
・エンドルフィン…鎮痛作用、強い幸福感を与えてくれる物質
・エンドルフィンの放出→親密な関係生まれる…グルーミングと呼ぶ
・ずっと幸せでいるなんてことはありえない -
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ストレスからくる不安やうつについて、その仕組みと背景を解説している本。科学的な面からはもちろん、人類学的な観点から、なぜ人間には不安やストレスを感じる機能が備わっているのか、ということを分かりやすく教えてくれる。人類の進化の歴史の中で言えば、私たちの脳はまだサバンナにいると勘違いしているのだ、という話は興味深かった。現代文明の急激な進歩に付随するひずみのようなものが、私たちのストレスや不安という形で表れているのかもしれない。筆者はそういった諸々への対処法として運動を進めている。これも科学的な見地からの提案になっているので、とても納得感があった。運動がいいとは聞いていたが、この本を読むことでようやく腹落ちした感じ。ストレスに悩まされていたり、現在休職中で不安に苛まれている人は、体調が良いときに一度読んでみてほしい良書。「疲れていて活字を読むのは辛い…」という方には、筆者の『メンタル脳』がおすすめ。本書の内容をもとに、中高生向けにまとめ直されたものダイジェスト版なのでとても読みやすい。
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SNSはそれが無い時代に生まれ育った人にとっては楽しいパンドラの箱、毎日開かずにはいられない。
絶好の暇つぶし、煌びやかな情報に日々囲まれて飽きることは無い。
それについての危険性、気をつける事について詳しく書いてあった。
いいねが気になってつい携帯を開いていた頃、眠れない、疲れる、怠惰な時間の使い方、何故か寂しさを感じて仕方なかった昔の自分自身、病んでいたと思う。
今はリアルな体験を通して人と会話して
陽射しを浴びて散歩して、切り替えが出来るようになりよく眠れるし鬱々しなくなった。大人でもそんな状態になるのだから子供達への影響ははかりしれない。 -
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ネタバレこの本は、スマホ脳(アンデシュハンセン)を学生向けにわかりやすく解説した本。一言で言うと、『運動』をすることで最強の脳を手に入れられるという内容だ。運動をすることで、ドーパミンやエンドルフィンが分泌される。なぜなら、人類の進化の大部分を占める狩猟と採集の時代に、狩りをするには身体を動かすことが必要で、生き抜くために運動をすると、良いことをしたと脳がご褒美をくれるように進化したからだ。
人類が誕生してから今日までを1日とすると、産業革命は23:59:40、デジタル化やスマホの登場は23:59:59であり、人間がデジタルデバイスの進化に追いついていないという意見も興味深い。
では、運動は良いということは分かるが、どれくらいやればいいの?と思うかもしれないが、どんな運動でも良く、30分の有酸素運動を週に3回程度行うことが良いということが書かれている。幸せな気分になり、賢くなり、集中できるようになり、ストレスに強く、発想力が豊かになり、記憶力も良くなる。また、それにより自分に自信が持てるようになる、良いことづくめな『運動』をしてみようと思った -
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おそらくティーンエイジャー向けに書かれた本だけど、大人も読むべきだと思いました。私が一番印象に残ったのは、架空のSNSをモデルに、SNSが「いかにユーザーを長く留めておくか」その仕組みを丁寧に説明している点です。結果、タイムラインは自分に都合の良い投稿が溢れ、簡単にフェイクニュースに騙されてしまう…大人でもあっけなく騙されるこの仕組み、子どもなら尚更です。その他にも、スマホがいかにユーザーの興味を惹く作りになっているか、そのスマホとうまく付き合うためにはどうすればよいか?が、分かりやすく書かれています。スマホとうまく付き合っていきたいすべての人にオススメです。
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Posted by ブクログ
脳の仕組みから、スマホに毒された、スマホに支配された人生から解放しようという試み。運動脳、スマホ脳のまとめ版となっている。
スマホがドーパミンを出すのは、新しいものを頭に入れる機械だからで、新しいものを見ると発するドーパミンが出てしまう。だから人は、携帯が好きなんだ。ではどうやったら、この中毒から脱せるかというと、やはり距離ととるしかないというのが、本書の一つ目。
脳は、サボりたい、省エネするようにできている。狩人の時代から、なるべくエネルギーを抑えるようにできているというのが理由。では、その脳の省エネの最たるところがGoogle効果であると。Googleで検索ができるとわかると、脳は物事を記憶しすぎないようにする。なんとなく、こうやって検索すれば、という程度にとどめることで、脳への負担を減らす。美術館で、写真を撮ったものは、写真を撮らない見たものと記憶している内容が違うという実験もある。知識は、長期の記憶➕経験であるとすると、決して全てを忘れてはいけない。長期の記憶として持っていることがあれば、そこに経験を加えて、新しいことを考えたり、少ない時間で欲しいものにたどり着ける。
携帯を手に取って見ているのは、1日平均80回。これでは人生の大きなポーションを携帯によって奪われていると言っていい。もちろん、顔認証などでログインするまでの時間は短くなった。一方で、その分罪が重い。本当に携帯を肌身離さず、携帯が人生でもっとも大事、そんな人もいる。若年層で、携帯が友達、勉強、学校、その全てと言っていい。自分の知らないところでチャットグループを作られていたり、陰険ないじめも、今はフィジカルよりもたちが悪い。スマホの通知が契機となって、思わず他のことも見てしまう。通知を消し、フィジカルに携帯を目の前に出さない。スマホの画面を6時間以上見ている、そんな子供が6人に1人いるという調査もあるそうで、こうなると人生の大半を携帯に捧げている。では、携帯が人生なのか、というとそうではないので、適度な距離、便利に使う時だけというのが正解だ。何かをしている時には、携帯は出さない。これが唯一の症状を避ける方法だろう。
ドーパミンが興奮と共に、そこにアクセスしているだけで幸せになる。これでは、本当に自分の人生をほとんど生きていない。さらに、SNSに投稿するなりたい自分、ありたい自分もまた、しんどいことこの上ないが、SNSという無作為的に、かつ無制限にコミュニティーがあれば、嘘を突き通す必要も出てくる。いずれにせよ、時間がもったいない。フォローを減らしてみる、現実世界で楽しいことを探してみる、いろんな手があるはずだ。とにかく、携帯をなんとなくみる時間だけはゼロにしていく。眠りが大事、ブルーライト含めて、光が睡眠には大敵。スクリーンタイムが2時間以内の子供は成績が良かったという結果、つまり仕事以外でダラダラとスマホをみるとアホになる。これがもっとも大事なテイクアウェイ。 -
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運動と脳の関係性がよく分かる
実際の研究事例を頻繁に引用しながら,運動が脳の様々な機能に良い影響を与えることを示す本書。
そもそもなぜ運動が脳に良いのか,という理由の部分からして,なるほどと思わせる内容であり,詳細は今後の研究成果を待たねばならない部分が多々あるものの,本書で主張する,脳をより健康に and/or 認知症のような問題が生じないように保つためには,運動することがが最適な方法である,という前提は,確かに崩れないように思われます。