アンデシュ・ハンセンのレビュー一覧
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ネタバレ本書はスウェーデンの書籍を日本語翻訳したもので、「ビル・ゲイツは子供が中学2年生になるまでスマホを持たせなかった。スティーブ・ジョブズは子供が自社製品を使うのに非常に厳格だった」というフレーズが印象的でした。ITトップはデジタルの恐怖を熟知しているからこそ、子供へのITリテラシーの躾に特に厳しかったらしいです。
現代人の必需品であるスマホが実はどんな悪影響があるのかを熱弁している一冊でした。 そして人類の歴史から見ると、スマホが存在している現在というのはほんの一瞬のことではありますが、ここ数十年で私達のライフスタイルもデジタルによってがらりと変えさせられました。
まず、人類が進化したかどうかを引き合いに出すと、白熊はアラスカへと移動する際に雪国での生活に順応すべく、毛が白く進化しました。人間の脳は、狩猟によって数十万年費やして進化してきましたが、そこから約1万年間デフォルトの構造は変わってないらしいのです。
スマホが普及し始めた2010年過ぎ頃から、精神科に通院する10代学生も急増しているらしく、これは昔よりもメンタル不調を申告しやすい風潮になったこともあるでしょうが、スマホゲームの依存症やそれによる睡眠障害も見受けられるとのことです。実際、ある学校でスマホ学習班とペンとノートのアナログ学習班とで小テストをさせたら、後者の方が成績が良かったという実験もあったそうです。
さらに、SNSによる10代女子に対する悪影響としては、自己肯定感を低下させかねないということ。なぜそんなことが起きるのか、これはアイドルやモデルの投稿を見て、劣等感を増幅させている子が非常に多いらしいです。
そんなスマホによるストレスへの対処方法についてですが、週に2時間で何でも良いから運動することだと述べています。大昔の祖先の体型は今のアスリートに匹敵するらしいです。
ロンドンのタクシー運転手は、ナビを頼らず乗客を目的地まで届けられる位に道路に関して博識であるということから、人間やればできるものだと認識させられました。
最近私も日用品を買うのもQRコード決済、銀行引き落としもスケジュール帳も目覚まし時計もスマホ一択で使っているので、何かアナログにしないといけないなぁと痛感させられました。本書で記載されている人間がストレスを感じた時や、物事を覚える時に機能する脳器官についても学びたいと思いました。 -
Posted by ブクログ
人間の脳は、現代のデジタル社会に適応できていない。
私たちの脳は、食料を探し、危険から逃れ、集団の中で生き延びるために、長い時間をかけて進化してきた。しかし、生活環境はここ数十年で急激に変化した。人間の脳が本来備えている「新しい情報を求める」「悪い情報を優先する」「不確かな報酬に期待する」といった性質を、スマホやSNSは巧みに利用している。
メッセージが届いているかもしれない。「いいね」が付いているかもしれない。新しい情報があるかもしれない。その期待によってドーパミンが放出され、私たちは何度もスマホを確認する。自分の意思で操作しているつもりでも、実際には脳の報酬系がハッキングされているという説明は、とても分かりやすかった。
印象に残ったのは、その仕組みをよく知るテック企業の重役や開発者ほど、自分や子どものスマホ、SNSの使用を制限しているという事実だ。スティーブ・ジョブズは子どもがデジタル機器を使う時間を厳しく制限し、ビル・ゲイツも子どもが一定の年齢になるまでスマホを持たせなかったという。便利な技術を生み出した側が、その依存性や危険性を誰よりも理解し、家庭では距離を取っていることに怖さを感じた。
スマホの存在だけでも集中力が削がれ、頻繁な作業の切り替えは記憶の定着を妨げる。SNSでは、実際よりも幸福で成功しているように見える他人と際限なく比較し、自己評価や人生の満足度を下げてしまう。子どもの発達や若者の睡眠、精神状態への影響も見過ごせない。
一方で、デジタル機器そのものをすべて否定しているわけではない。大切なのは、その仕組みと人間の脳の弱点を知り、意識的に距離を取ることだ。睡眠を優先し、体を動かし、人と直接関わり、スマホの使用時間を制限する。対策は驚くほど基本的だが、だからこそ日々の生活を見直す必要を感じた。
小さな情報の断片ばかりを追うことに慣れるほど、長く複雑な文章を理解する力が失われていく。便利さと引き換えに、自分の集中力や思考力を差し出してはいないか。スマホとの付き合い方を改めて考えさせられる一冊だった。 -
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ネタバレ【要約】
「人間の脳はデジタル社会に適応していない」という衝撃的な事実を、最新の脳科学と進化心理学の視点から解説
①「サバンナの脳」と現代社会のミスマッチ
人間の脳は1万年以上前からほとんど変わっていない。
人類の歴史の99.9%以上は狩猟採集民として、常に飢餓や猛獣の脅威にさらされて生きてきた
・生存本能としての情報収集:
原始時代、新しい情報は生存に直結していた
そのため、脳は新しい情報を見つけると報酬物質であるドーパミンを放出するように進化した
・ミスマッチの発生:
現代のデジタル環境は、この「新しいものを求める」本能を過剰に刺激する
結果として、脳は常にスマホを欲する中毒状態に陥っている
②スマホが脳をハッキングする仕組み
スマホやSNSは、私たちの脳の報酬システムを巧みに利用するように設計されている
・ドーパミンの魔力:
SNSの通知や「いいね」は、ギャンブルと同じく「いつ来るかわからない(かもしれない)」という期待感を煽り、ドーパミンを大量に放出させる
・依存の深刻さ:
SNSの依存性はヘロインに匹敵するとも言われ、アプリ開発には脳科学者が多数関わっている
③スマホが及ぼす悪影響
スマホを過度に使用することで心身に様々な問題が生じる
・集中力と記憶力の低下:
脳は一度に一つのことしか集中できず、マルチタスクは不可能
スマホがポケットにあるだけで、その存在を無視するために脳の処理能力の約10%が奪われ、集中力が低下する
・精神状態の悪化:
SNSでの他者との絶え間ない比較は、劣等感や孤独感を生み、うつ病や不安障害のリスクを高める
・睡眠障害:
スマホのブルーライトは、睡眠を誘発するメラトニンの分泌を抑制し、脳を覚醒させてしまう
④IT企業のトップたちが守っている秘密
スティーブ・ジョブズやビル・ゲイツなどのIT業界の成功者たちは、自分たちが作った製品の危険性を熟知しており、自分の子供にはiPadやスマホの使用を厳しく制限していたという事実は示唆に富んでいる
⑤私たちができる対策(デジタル・デトックス)
スマホの悪影響から脳を守るための具体的な方法
・運動をする:
運動はストレスを減らし、集中力を高める最強の対策
週に3回、45分程度の運動が推奨されている
・物理的な距離を置く:
集中したい時や寝る時は、スマホを別室に置くことが効果的
・設定の変更:
全ての通知をオフにする、画面をモノクロ(白黒)にするなどの設定変更も、脳への刺激を抑えるのに役立つ
★結論
「スマホに使われる」のではなく、自分たちの生物学的な特性を理解した上で「スマホを賢く使い倒す」ことが求められる -
Posted by ブクログ
ネタバレ1日のスクリーンタイム何時間ぐらいですか?
私は大体4~5時間。
1日にこんな長時間スマホを見ている自分が嫌になったのと,今月生まれる我が子とスマホの付き合い方について考えたかったのがきっかけ。
最近,ごはん屋さんでよく目にするのが中学生ぐらいの子がスマホをずっと見てて,一緒に来ている親と一言も話さない状況。
すごく違和感。親御さんはさみしくないのかな,って勝手に気になってた。
そもそもなぜここまでスマホに依存してしまうのだろうか。
この本では脳の構造からこれまで行われてきている研究をベースに最終的な対抗策まで記載。
総じて勉強になったし,自分自身も中高生の時には感じなかった集中力の欠如や注意欠陥な部分がスマホ依存によるものかも,と気づかされた。
以下,内容を整理する。
まず前提として現代社会に生きる我々の脳は狩猟採集時代から変わっていない。
なのですべての行動がちょっと大げさな感じがするが,「生き延び,遺伝子を残す方向」へ自分を動かそうとするようになっているらしい。
そのちょっと現代にはスペックオーバー?な脳をハッキングするように仕組まれたのが「スマホ」なのである。
私たちが依存性を感じるのも無理はない。
特に依存性には「ドーパミン」という脳内物質がキーワード。
ドーパミンの役割は一言で言うと「祖先を生き延びさせ遺伝子を残させるために行動を促す」。
そのからくりとはスマホの通知音が鳴ると「何か重大なことがあるかも」と脳は期待をする。そうなるとドーパミンは放出され,スマホに集中せざるを得ない。
スマホを手にとり,画面をスクロールするとますますドーパミンは「もっと新しい情報を!生き延びるための重大なことを!」と情報探索行動を促す。
こうしてまんまと私たちはスマホを手放すことができなくなる。
加えて面白いのが,スマホを無視することは能動的な行為で脳のリソースをさくようだ。
ポケットにスマホが入ってるだけで注意散漫になってしまう研究結果もあるよう。
そんなスマホを作ったスティーブ・ジョブズは自分の子供にスマホの使用を制限させていた。
あのビルゲイツも子供が15歳ぐらいになるまでスマホを買い与えなかった。つまり,その依存性をわかってた(怖)。
特に10代の子供はまだ自分の衝動をコントロールする機能が未発達のため,自分でスマホ使用を止められない。
私がごはん屋さんで見た子供たちはやめたくてもやめられない状況だったのかもしれない・・・。
スマホでマルチタスクになってしまう弊害も言及していた。
というのもドーパミンがマルチタスクを推奨するらしい。
なぜならばこの世のあらゆる刺激にすぐ対応できるよう警戒態勢を整えておく必要があったからだ。
そんなマルチタスクは集中およびワーキングメモリ(短期的な記憶みたいなやつ)を低下させる。
私が現に感じている注意散漫,産婦人科の呼び出し番号さえ覚えられないことも説明がつくはず(笑)
以上,つらつらと述べたがスマホ依存の対抗策はなんだろうか。
「運動」。もう簡単に言うと睡眠不足を解消できるし,脳の活性化にもってこいなのだ。
実際にスマホ依存を解消するために運動を取り入れている海外の学校もあるらしい。
予想通りの対抗策で拍子抜けしたが,意外と運動を週に3回程度45分を取り入れるのは結構難しい。
でも運動した後の脳の爽快感は何度も経験している。私もやってみるか~
本書ではSNSにも言及していた。スマホとの付き合い方に悩んでいる人はぜひ手に取ってみてほしい。
私は娘にスマホを買い与えたくないと思った。私みたいにあほんだらになってほしくないからね★ -
Posted by ブクログ
読み終えるのに2年かかりました。
脳が邪魔してくるのか、すぐに集中力が切れ、しばらく放置…
夫にも、スマホ依存だから早く読んだ方がいいんじゃない?と言われ続けてました。泣
やっとのことで読み終えましたが、スマホ脳になっている私の脳が、スマホを見たいために読破するのを邪魔していたのかなと思います。
何かを学ぶにも、本を読むのにも、以前のように集中できなくなってきています。
記憶力も本当になくなっています。
これを機になんとかしないとという気持ちもあるけど、時間をちゃんと制限できるかという不安もあります。
まずは運動と、食事中のスマホをやめることからやってみます! -
Posted by ブクログ
中1になった息子にスマホを与えたが、予想通り毎日スマホばかり見るようになったので、10代の若者に対するスマホの影響を考えるきっかけになるかと思い世界的ベストセラーとなった本書を購入。
著者が精神科医ということにも興味を持った。
本書は、人類の歴史的視点から、現代のインターネット環境やスマホの進化が、いかに人類の進化に適応していないかという問題提起から始まる。
スマホやSNSが、脳の報酬系をハックするよう緻密に計算されたドラッグであることを、精神科医らしく脳科学的に解説していくスタイルが中心であるが、例示が分かりやすいので、専門知識がなくても理解が進む。
著者は、「グーグル効果」や「デジタル健忘症」にも言及しており、これらの症状は知識の創造にも悪影響を及ぼしていると警鐘を鳴らしている。
知識とは、個人の記憶と体験を融合させることで初めて構築されるため、記憶することを放棄すれば知識も創造されないのだと。
スマホやSNSが脳内麻薬を大量に放出するための仕掛けであることはよく言われていることだが、知識創造を阻んでいるという視点は新鮮であった。
その意味で、新たな疑問が起こる。
外山滋比古『思考の整理学』や梅棹忠雄『知的生産の技術』などのいわゆる"思考系啓発本"の名著には、記憶することそのものに腐心するのではなく、得た情報はとにかくメモやカードに整理して記録し、あとは忘れよと「記憶の外部化」を説いている。
スマホやインターネット上の様々なサービスは、今や記憶の外部化装置として欠くことのできないほど社会生活に浸透しているといえるが、これらを利用することは知識創造を阻害していることになるのだろうか?
確かに、昨今では外部化した情報をAIにダイレクトに投入し、曖昧なプロンプトでアウトプットを生成することが一般的になりつつある。
それはAIによって"生成"された情報であって、深い仮説や考察に基づいて"創造"されたものにはなり難いのかもしれない。
ほぼ無限の外部化装置を手に入れた人類にとっての知識創造や知的生産は、今後更なる進化を遂げるのか、それとも相対的に退化していくことになるのか、新たな疑問が沸き起こる。
著者は、本書の最後にスマホ依存に対する処方箋としての運動の重要性を述べている。
これは思考にせよ、精神的ストレスにせよ、身体性とは密接不可分の関係にあることを示している。
ただ、本書が世界的ベストセラーとなっても、2026年現在においては、様々な国でスマホやSNSの利用を制限する動きが出てきてはいるものの、生成AIの爆発的普及により、人類はより思考しない方向に進んでいるのではと思えてしまう。
AIの進化スピードを考えると、娘や息子が成人する頃には、スマホ依存に加えて"AI依存"が新たな社会問題となっているのではないかとさえ想像する。
人に相談する前に、まずAIに聞かなければ気が済まず、AIの回答がないと不安で次の行動に移れないという依存。
そのような依存状態に抗うためには、谷川嘉浩『スマホ時代の哲学』で述べられているような身体性を伴う趣味に没頭するのがひとつの方法だろう。
また、AIが出力する"自分にとって正しかろう"回答に依存してしまうことに対しては、自分とは全く異なる価値観や文化などの異質性・他者性を積極的に受け入れながら、人間だけでなくAIにも「正しく問う力」を養うことも有効なのではないかと考えさせられた一冊であった。 -
Posted by ブクログ
各章のタイトルがすべて「なぜ〇〇のか」と原因を教えてくれることを示唆する文言になっている。なぜメンタルが落ち込んでしまうのか、その原因を教えてくれる新書であった。各章の終わりには要点を箇条書きで記載してくれているため、何がポイントなのかを容易に把握することができる。非常に読みやすい&わかりやすいと感じた。
第1章 なぜ私たちは生きているのか
第2章 なぜ感情があるのか
第3章 なぜ不安を感じるのか
第4章 なぜ記憶に苦しめられるのか
第5章 なぜ引きこもりたくなるのか
第6章 なぜ運動でメンタルを強化できるのか
第7章 なぜ孤独とSNSがメンタルを下げるのか
第8章 なぜ「遺伝子がすべて」ではないのか
第9章 なぜ「幸せ」を追い求めてはいけないのか -
Posted by ブクログ
・多くの若者が自分の脳について学んでくれることを願うと共に、もっと運動し、睡眠を大切にし、スマホを使う時間を減らしたいと思えるようになればいいと筆者は冒頭で言っている。
・脳の重要な任務はあなたを生かすことである。
・この本を読むことで自分のメンタルを少しでも理解できるようになる。
・人類の歴史のうち99.9%の時間では半数が10代になる前に死んだ。その先祖の子孫。→人間の脳は生き延びさせるために進化してきた。感情はそのための道具である。
・取るに足らない選択は直感に頼よって早く済ませ、重要な決定の際にメリットデメリットを比較し、論理的によく考えて選択している。(命に関わらないことでまよわないように。)
・心配より不安の方がもっと強く長続きする。不安は事前のストレスというイメージ。ストレスは現実の危険によって引き起こされる一方で、不安は危険かもしれないと考えた時に実際危険ではなくてもわき起こる。不安がしつこくうずいて心が安らぐことのない人もいれば、急に激しい不安に襲われる人もいる。その強さや頻度が違う。空腹や疲労と同じように人間にとっては自然な感情である。
・脳内の火災報知器。本当に危険な時に鳴らし損ねるよりは、念のため間違って鳴らすくらい構わないと考える。パニック発作も警報器の誤作動だと思ってみる。とても不快ですが、不安は危険なものではない。
・不安に対処するためのテクニック
①呼吸。長い深呼吸を,何度かする。息を吸うと交感神経が活発になり、息を吐くと副交感神経が活発になる。
②つらさを言葉にする。自分の気持ちを言葉にして説明する。つまり客観的に見る。視点が外からへと移すことができる。
・見えないゴリラ。人は1度に1つのことしか集中できない。
・脳は少々過保護な親のような感じ。
・脳はYouTubeではなく、Wikipediaみたいにどんどん更新されていく。
・脳は危険に強く反応するようにできている。スマホで入ってくるから注意。
・脳も体の一部。身体が健康だと脳も良い環境で過ごせる。運動は身体を強くするだけでなく、ストレスから守る力も強めてくれませす。
・運動はまさにうつの真逆。どんな運動でも良いが心拍数を上げる運動は特にPTSDにはよく効くとされている。
・運動すると自己効力感が上がり、自分で自分の未来の舵を取れる。
・触れること(撫でること)の重要性。また、笑うこと、一緒にトレーニングや歌うことも良い。
・親戚のお年寄りなど、若い人と時々話すだけで元気になれる人が周りにいる場合がある。
・周りと比較するのは良くない。
・メンタルの不調から私たちを守ってくれるのは、運動、睡眠、友人だと言われている。
・幸せを追い求めるのはやめた方が良いかも。努力を傾ける先はゴールではなく、そこまでの道のり。一緒にいて快適で信用出来る人たちに囲まれ、夢中になれて意味を感じられることをする。これを繰り返す。
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Posted by ブクログ
昔、喫煙がいかに有害かひたすら説明されている読むと禁煙できる本ってのがあった気がするけど、その運動版。ストレス、集中力、うつ、モチベーション、記憶力、アイデア、学力、健康、これらすべてに運動が驚くほど効くらしい。
平日はとにかく座りっぱなしで、さすがにこれはまずいと今年からウォーキングや筋トレをゆるーく始めていたのだけど、この本を読んでウォーキングの時間を増やした。ランニングにも挑戦できるようにシューズも購入。
英語学習の時間を削ってでも運動を優先しよう!と思ってたけど、ウォーキングしながら英語ニュースのPodcastを聞くようになったから、むしろ英語や世界情勢の摂取量が増えたし、朝日を浴びて歩くのは気持ちがいいし、いいことしかない。
「意識して歩くと「認知症」発症率が40%減」
「「血圧」「血糖値」「体内の炎症」も改善する」
仕事も勉強も育児も家事も、ありとあらゆる楽しみや幸せも、心と体の健康あってのもの。40代も半ばになるとそれを痛感する日々。食事・睡眠とあわせて、運動も継続・改善していく! -
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運動がとにもかくにも脳の機能アップや鬱の療法にいいよって話が、様々な脳内物質の面から語られる。物質は違うのだろうが、切り口と流れが同じ話が何度も出てくるので、後半は少し飽き気味に。でもマラソンで少しずつ距離を伸ばして練習している私にとっては、今読んで嬉しい本だったな。頑張ろうって励みになる。ウォーキングよりもランニング。心拍数が上がる程度の運動であることが重要らしい。
機能的にすぐれた脳とは、各領域がしっかりと連携している脳である。身体を動かせば、その連携を強化できる。
身体を活発に動かすほど脳を変えていくことができる。脳の神経回路に変化を与えられるものは運動以外ない。しかも20分~30分ほどで充分に効果がある。 運動によって脳を変えるメカニズムには、GABA(ギャバ、ガンマアミノ酪酸)と呼ばれるアミノ酸が関与している。GABAは脳内の活動を抑制して、変化が起こらないようにするいわば「ブレーキ」の役目を担っている。しかし、身体を動かすと、そのブレーキが弱まる。運動によって、GABAの脳に変化を与えないようとする作用が取り除かれる。そうなると、脳は柔軟になり、再編成しやすくなる。運動を習慣にしてしまえば、「子供の脳」のように柔軟な脳になるらしい。
扁桃体と海馬の章は興味深々。
人間は強度のストレスにさらされると、扁桃体からの警告に従い、血中のコルチゾール濃度が増加。危機に直面したものと身体は解釈するため、戦闘の準備をしているのだ。
コルチゾールの血中濃度が上がると、自分の命を守るために、闘争あるいは逃走の準備を行った上で、筋肉がたくさんの血液を必要とするために、動悸が激しくなる。つまり、心拍数が増加する。
一方、ストレス反応を緩和して、興奮やパニック発作を防ぐブレーキペダルの1つが「海馬」。海馬はストレス反応を抑制することで、ストレス反応を起こす扁桃体の働きを相殺している。扁桃体と海馬は常にバランスを保ちながら、互いに網引きしている。扁桃体がアクセル、海馬がブレーキ。ストレス的状況が過ぎると、コルチゾールの分泌量は減る。
そして重要なのは、海馬の細胞は過度のコルチゾールにさらされると死んでしまうということ。何ヶ月にもわたって慢性的にコルチゾールが分泌されると、海馬は萎縮してしまう。海馬は記憶の中枢なので、短期間の記憶がそこなわれていく。空間認識にも関わっているため、自分の居場所や方向もわからなくなる。
運動を続けている間は、コルチゾールの分泌量が増える。なぜなら、肉体にかかる活動は一種のストレスだから。
しかし、運動がおわれば、身体はもうストレス反応を要しないのでコルチゾールの分泌量は減り、さらに運動を始める前のレベルまで下がっていく。
そして、運動を習慣づけると、走っている時のコルチゾール分泌量は次第に増えにくくなり、運動を終えた時に、下がる量は逆に増えていく。
定期的に運動を続けていると、運動以外のことが原因でストレスを抱えている時ですら、コルチゾールの分泌量はわずかしか上がらなくなっていくらしい。
ストレスに対する反応は、身体が運動によって鍛えられ、さらには抑えられていく。つまり運動がストレスに対して過剰に反応しないよう身体をしつけている。
身体を活発に動かしたことでストレスに対する抵抗力が高まるのだという。
ランナーズハイの章もへぇっとなった。ブラックジャックに出てくるエンドルフィンのお話し、思い出しちゃったな。
1970年代、脳細胞の表面にモルヒネと結合する受容体があることがわかった。と同時に研究者間に疑問そして仮説が生まれた。
「いったいどうして人体にモルヒネを取り込む受容体があるのか。脳は自家製のモルヒネを合成することができ、その物質を取り込むために受容体があるに違いない。」
この研究において、体内性モルヒネ(エンドルフィン)の発見に至っている。エンドルフィンにはモルヒネと同じように目覚ましい鎮痛作用及びこの上ない幸福感をもたらす。
あらゆる苦痛が消え去り、この上ない幸福感に包まれるランナーズハイをもたらしているのは、さてエンドルフインなのかな。