全13遍の短編集。本当に読み終わりたくなかった...涙
デビュー作「鯨歌」はデビュー作なわけないだろってくらい既に仕上がってる。「郷村教師」は偶然が重なって農村の幼い子供達が受けた教育が地球を地球外生命体の破壊から救うんだけど、人類の歴史の中で培った科学や文明を今の世代が知っていることがどれだけ大切かわかりような気がした。「詩雲」もすごいね...。神が詩を気に入っちゃって、膨大なリソースを戦争とか征服のためじゃなくて、全ての漢詩(とくに五言絶句や七言絶句)を発見することに投じられるロマンに痺れた。
「栄光と夢」は収録作の中で一番好きだった作品。教科書に載せることを強く勧めたいくらい考えさせられる話だった。富める国と貧しい国の間では倫理水準で合意得られるはずないよね。だから武力になるんだけど、だって今日1日の命や食糧すら危ぶまれる状況でオリンピックで決着つけようや、は先進国の傲慢とご都合主義が過ぎてグロかった。読みながら吐きそうなったの初めてかも。
「円円のシャボン玉」は劉慈欣先生がよく書いてるテクノロジーで天気操っちゃう系で発送が純粋に面白かった。娘ぶっ飛んでてよかった。
「月の光」もすごい。結局何も起こらないんだけ地球の未来がほとんど2回変わってる壮大さがすごく短い話に圧縮されてて、読後感の置いてけぼり感が心地よかった。「円」は「三体」一部の人間計算機が別の文脈で再現されててファンにはたまらない話。「三体」だと次いつ安定期が訪れ、いつ混沌期が来るかを予測するシミュレーターだったけど、今回は円周率の計算用途で真の軍隊が総動員してた。
SFって読んだ瞬間現実の見え方が変わるから読むことによって得るものが大きい。
最近よく空見るようになったし足元の蟻とかもよく見るようになった。