泊功のレビュー一覧

  • 両京十五日1 凶兆
    華文ミステリー冒険小説。1400年の明の時代、南京を舞台にした、歴史的な事件を下書きのフィクション。コオロギを愛する皇太子にはラストエンペラーを彷彿させる等、何かと飽きさせない工夫が随所に見られる。
    父帝の命で南京を視察に訪れる皇太子の乗る船の爆破から始まる。太子以外は全滅、その地で誰が敵か味方かも...続きを読む
  • 三体II 黒暗森林(下)
    北海が実は敗北主義者であったこと、水滴に一気に殲滅させられるところ、読む手が止まらない。冬眠後の世界で、状況が変わってると思わせてからの殲滅が物語として面白い。羅輯の呪いが最後に効いてくるのもうまい。展開がうまかった。
  • 三体
    SFファンが垂涎する要素をこれでもかというくらい盛り込んだSFエンターテインメント小説。
    中国の文化大革命に端を発するディストピア的世界から始まり、この史実を基にSF的な"IF"を徹底的に積み上げていく。
    ナノテクあり、ファーストコンタクトあり、VRあり。
    暴走するカルト団体あり、サスペンスあり、そ...続きを読む
  • 三体
    SF好きな友人がハマっていたので、読んでみました。

    互いに重力相互作用する三質点系の運動がどのようなものかを問う三体問題を題材として、宇宙まで視野を広げて話が進むスケールの大きさに驚いた。

    エンタングルした量子はどれだけ距離が離れても同じ動作をするとか、技術的にまだ解明されていない話題もふんだん...続きを読む
  • 三体II 黒暗森林(下)
    三体シリーズ全体を通してみると今回は起承転結の転であった。
    ダイナミックに話が展開されて正直今回だけで終わりでもいいぐらいの結末だった。
    それだけにこの後の2巻で何が起こるか怖くもあり楽しみである。
  • 円 劉慈欣短篇集
    『三体』で著名な劉慈欣のSF短編集。
    風刺とユーモアに溢れた作品群で、作品によっては辛辣なところもあるけれど、それらの底には、人間の営みや知性、芸術への憧れが流れていると感じさせる。
    『郷村教師』『詩雲』などは特に、良い意味でロマンティックな作品だとさえ思う。

    『三体』は未読なので、そちらも今後読...続きを読む
  • 三体III 死神永生(上)
    前作の「三体Ⅱ」で、もう終わりだろうと思ったら、次から次へと面白い話が出てくるからすごいです。2024年3月からドラマが放映されるそうですね。
  • 三体II 黒暗森林(下)
    (ネタばれあり)

    上巻から下巻のクライマックスにかけての絶望感が続く描写から、どうやって話の展開を回収するか最後までワクワクが止まりませんでした。

    フェルミのパラドックスに対する一つのアンサー。
    暗黒森林仮説については以前どこかで目にしたことがあったが、三体が元になっていたのは読んでから知りまし...続きを読む
  • 円 劉慈欣短篇集
    地火
    業務用スーパーの社長が地熱発電やってるけど大丈夫??

    郷村教師
    最後の最後で救われた。
    「今は理解出来なくても暗記しとけ」

    詩雲
    太陽系を潰してまで作った詠詞データベース。取り出し方がわからないってそんなの作る前から予想つくでしょ!? 呑食帝国が気の毒。

    栄光と夢
    泣けた…

    人生
    記憶...続きを読む
  • 両京十五日1 凶兆
    ポケミス2000番は、華文冒険歴史小説。大明国の皇太子が北京から遷都がらみで南京到着時、船ごと爆殺されかけたところから物語は始まる。白蓮教と結託したクーデターが発生、北京からの密書で康煕帝の危機を知り、出会った個性ある仲間たちと急ぎ北京に戻る十五日間を描いた胸躍るストーリー。演義という娯楽小説系で、...続きを読む
  • 三体II 黒暗森林(下)
    ・あらすじ
    三体人襲来まであと450年。人類は選ばれた4名の面壁者自身の脳内で秘密裏に対抗策を編み出していく。
    そして宇宙艦隊に所属する軍人の苦悩と信念。

    ・感想
    主人公は面壁者のルオジーで裏の主人公?はジャンベイハイだと思う。

    SFミステリーサスペンス恋愛(?)全部盛りエンタメ作品
    上巻は種ま...続きを読む
  • 三体II 黒暗森林(下)
    スケールがとにかくすごい。

    基礎物理学の発展が封じられてるのに、二世紀後に目覚めたら今では考えられないような豊かな生活になってて、三体文明なんか屁でもないわ、みたいな雰囲気から水滴に人類のほぼ全戦力である数千の艦隊を一瞬で破壊され尽くされてしまったときは恐怖と絶望でしかなかった…
    最後のルオジーと...続きを読む
  • 三体III 死神永生(下)
    ここまで圧倒的にワクワクさせられた作品に出会えて幸せ。異星人の発見と接触、異星人との知恵比べや戦闘、宇宙を取り巻く課題とのその先。テイストの異なるストーリー展開とバカバカしいくらい壮大なスケール。「そんなあほな」の発想の連続。いやはやすごい。ぺらぺらの2次元人に会ってみたいなあ。
  • 三体II 黒暗森林(下)
    ヒューゴー賞を受賞した大ベストセラーなので、今更って話だけど、あアイデア、スケール感、世界観等々、超絶面白いSF。黒暗森林仮説は、どうもしっくり来なかったし、量子通信も然り。しかし、そんなのを差し引いても読む価値のある小説。
    なお、量子通信につては、自分が浅学であるゆえかもしれないので悪しからず。
  • 三体III 死神永生(下)
    艾AAってなんか名前もキャラもジョジョのFFみたいで好きだなーと思ってたら最後ジョジョ6部みたいな終わり方した。面白かった。
  • 三体III 死神永生(下)
    面白かった!難解な理論が並ぶハードSFとエンタメ性の両立が秀逸な上に、最も感嘆させられたのがI、II、IIIそれぞれに新奇な世界観(宇宙観、あるいは次元観)と劇的でエモーショナルな展開があること。連続した大きな作品内で、一切の中弛みを感じさせない創造性が素晴らしかった。巨大なスケールの物語が痛快で、...続きを読む
  • 円 劉慈欣短篇集
    『地火』
    なんとか映像化してほしい作品。
    中盤からもう絶対大変なことになるんだろうな…と思ったら想像以上に大変なことになって興奮した。地火が爆発した時の表現がおそろしくて良かった。
    劉慈欣作品はやらかしたキャラクターが必要以上にしっかり報いを受ける傾向にある。三体の程心をのぞいて。

    『郷村教師』
    ...続きを読む
  • 三体II 黒暗森林(下)
    葉文潔の聡明な預言を受け止めた羅輯の孤独な思索が何だったのか、この下巻で明らかになる所は読み応えあった。何だか分からないまま読み進めて来たところがあったけど、あー、そう言うことかと、急に話が見えてくる所は凄いと思った。
  • 三体II 黒暗森林(上)
    羅輯と大史のコンビネーションが読んでいて楽しい。
    大史はすぐ目の前で起こる近い未来の危険予知の能力が半端ない。一方の羅輯ははるか数百年先に宇宙スケールで起こる未来を見据えている。最強コンビ
  • 三体II 黒暗森林(下)
    すごい....
    重厚なので読んでる側も長い道のりの果てに結末を迎えるという感じが良かった.
    理解が難しいなど言われていたが、全く感じなかった.自分が理系畑だからかな..
    「それ」の元ネタがSAWというのが面白い(?)

    追: 間違いなく今まで読んだ小説でTOP3には入る...ストーリーを思い出そうと...続きを読む