泊功のレビュー一覧
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【第4巻】ううーん、史実は曲げられない。ここまで怒涛の勢いで読んできたのに、急に教科書みたいになってしまって残念。
いえ、面白いのです。めちゃくちゃ。なので、余計にこのラストはがっかり。
巻末に作者による長い長い「物語の周辺について」という解説がある。私には「え?やっぱりそっちなの?」と思うところがあった。全巻読見終わってモヤモヤした人は是非この解説文を読まれるといい。
その中の引用文には現代語訳がついているので、何を言っているのか分かって助かる。出来れば本文中のにもつけてくれると良かった。
展開の先が知りたくて、何だかよく分からないことをすっ飛ばして読んだ。本来なら再読すべきなのだけど、この漢字攻撃に耐える力が次に出て来るはいつになることやら。どこかで映像化してくれたらそれで答え合わせしたい。
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時間が経つほど理解が深まって、良さと凄さをジワジワと感じる作品。
黒暗森林状態から話をどう広げるのかと思ったら、
予想の遥か上の内容と結末で、まさに三体の集大成と言える作品でした。
下巻は、程心が雲天明と再会時に、語られた物語から始まる。物語は面白いんだけど、三体との関連や意図が分からなくて。
でも本編を読み終わってから、この物語を読むと伝えたい事がちゃんと理解できる内容になってるの!メッセージ性と構成力がそれをまた別の物語として生み出した作者は本当天才。
掩体計画のために奮闘してきたのに、誰が予想できる!?となるような内容ばかり。
物理法則の固定概念を根本的に覆して、物語に組込むのが上手すぎる。低光速や低次元なんて考えたこともないもの。
そして副題である死神永生。
どんな人生を辿っても最後は必ず死ぬ、つまり死は不滅で、生死は永遠に循環すると言う意味らしい。確かにどんな人生を歩んでも、死だけは生を受けた瞬間から決まってるもんな。人間は他の生物より欲が多くて、満たしたいと思うあまり、強制終了の死を恐れるのだろう。でも死は不滅だから争わずに受け入れてべきなんだろうね。
sfという枠を超えた素晴らしい作品でした、 -
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ネタバレ「両京十五日 2 淮河の戦い」は、前巻以上に勢いを増した逃亡劇と、壮大な歴史ロマンに圧倒される一冊だった。次から次へと危機が押し寄せ、一行が休む暇もなく運命に翻弄されていく展開は、とにかくスリリングでページをめくる手が止まらない。特に淮河を舞台にした攻防は迫力満点で、映像が浮かぶような臨場感があった。
ただ派手なだけではなく、それぞれの人物が自分の信念や立場を背負って動いているため、敵味方を問わず魅力的なのも本作の大きな魅力。呉定縁の泥臭くも真っ直ぐな強さには思わず惹き込まれるし、皇太子を取り巻く人々との関係性にも熱さがある。誰が正義で誰が悪なのか単純に割り切れない重厚さが、物語に深みを与えていた。
歴史小説としての重みと、冒険活劇としてのエンタメ性が見事に両立していて、中国歴史エンタメの面白さを存分に味わえる作品だった。続きを読まずにはいられない。 -
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ネタバレ『三体』三部作、完結。読み終えてまず感じるのは、頭が遠くなるような「スケールの歪み」だ。
1. 魔法の正体は「四次元」だった
冒頭、1453年のコンスタンティノープルで描かれた「聖女の魔法」。心臓を抜き取る、鍵を奪うといった非現実的な描写が、実は宇宙に漂う「四次元の破片」による物理現象だったという設定には脱帽した。この「上位次元からは三次元の密室など存在しない」というルールが、後に太陽系を襲う「二次元化攻撃」の絶望感へと直結している。歴史の転換点と宇宙の物理法則を繋げる筆力に圧倒された。
2. 狂気の「階梯計画」から始まったすれ違い
かつての同級生、雲天明の脳を宇宙へ放り出すという「階梯計画」。あんなにも非人道的な計画から始まった二人の関係が、物語の最後であれほどまでに美しい、そして残酷な結末を迎えるとは予想だにしなかった。雲天明は程心を救うために三体文明の中で孤独に戦い、彼女のために「小宇宙」という最高の隠れ家まで用意した。
3. 相対性理論という名の壁
しかし、宇宙の物理法則は非情だ。1600万年という、イメージも湧かないほどの歳月が二人を永遠に引き裂く。再会を誓った遊園地のような星で、結局は別の男(関一帆)と余生を過ごすことになる程心の姿には、言葉にならない切なさを感じる。個人の愛がいかに深くとも、光速の遅延や次元の崩壊という大きな流れの前では、ただ流されるしかない。
総評:
難解な物理学の解説も、読み終えて点と点が繋がった瞬間に快感へと変わる。人類は滅び、故郷も失われたが、最後に彼らが選んだ「質量の返却」という決断に、わずかな希望を見出したい。SFとしての壮大な仕掛けと、あまりに切ない「すれ違い」の物語。間違いなく、一生忘れられない読書体験になった。 -
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ネタバレ面壁計画の裏で同時進行していた三体艦隊にスパイを送る”階梯計画”の発案者である程心が本作の主人公。羅輯の後継者として執剣者に選ばれた程心。
程心が就任直後、つまり羅輯からの脅威が消えた瞬間に三体世界は地球への侵略開始し、占領下に。
そんな中、宇宙を彷徨っていた万有引力が三体系の座標を公開したことで地球より撤退。でもそれは同時に全宇宙に向けて、地球の座標も公開したことを意味し、その3年後に三体世界は破壊された。脅威の渦中、階梯計画の任務遂行者の雲天明と程心が再開した場面で後半は終わる。思ってた通り、地球が黒暗森林状態に。やっぱり三体世界は地球侵略の機会をずっと伺ってた。
羅輯が自分達に危険だから、友好関係を築く事で油断させ、危険がないと判断したら一気に攻める。まぁだよねって感じ。
でも人類を守りたい母性心や人を殺したくないと言った程心の優しさの結果が地球侵略の元凶だなんてあまりにも可哀想。でもそれがこの世の摂理で現実なんだろう。
IIIは、IIのサイドストーリーからのメインストーリーって感じの構成が面白かった!後半が楽しみ! -
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IIは400年後の三体襲来に人類が足掻く話です。
Iは未知世界の探索みたいな高揚感が常にある感じで、IIも未来の地球危機に現代人がどう足掻く様子が書かれててどちらも最高に面白いです。
本作のキーワードは面壁者。三体人は脳波で直接意思疎通するから思考が筒抜けで、人間では当たり前の隠すって言う概念がない。その性質を使って考え出した策が面壁者。
選出された4人の策略が闘争本能、敗北主義、現実逃避とよく考えられててこれがまた面白い。
地球の運命がたった4人の頭の中だけに託されるって、一見異常だけど、それぐらい混乱しても仕方ない話だなと。
その重圧の中での行動や思惑がいかにも人間味溢れてて、見どころだと思う。
2巻目も内容濃くて1巻目の話が遠い過去のようだけど、葉文潔から話はちゃんと繋がってて、その象徴が本巻の主人公でもある羅輯なんだと思う。作者には感嘆しかないです。さてはて地球の行方は!?下巻へ続く、、!! -
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ネタバレ簡単に読み通せるSFではないし、全てを理解できたかと言われたらできていない部分は多い。しかしながら核融合エンジンの炎の色や恒星X…の惑星の色の記述に代表されるように色彩感あふれる世界観がリアルさを醸し出しているように感じられた。色彩の描写しかり、4次元空間や2次元空間の描写などが本当に見てきたかのような臨場感であり著者の頭の中を見てみたいほどであるが、これらを破綻なく訳出した訳者らに心から賛辞を贈らせていただきたい。最後に恋愛小説のエッセンスが垣間見られたのも象徴的で、これだけ壮大な宇宙の物語であっても種の存続というファクターは無視できないという本質的な事実に改めて気付いた。足掛け数年掛けて読んだが、三体世界のロスを感じている。