魚豊のレビュー一覧
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星4.5
【心が抉られることの面白さ】
上下巻まとめての感想。
数年前に一度読んで印象に残っており、最近映画を観て「あれ?」となり(映画には映画なりの良さはあるが)再度読み返したがやはり漫画にしかない面白さがここにあると感じた。
本作はスポーツ漫画らしくなく、競技や練習を行うシーンは少なめ。
なので試合の爽快感やスピード感、努力の泥臭さといったスポ根感はほとんどない。
しかし他のスポーツ漫画には描かれないような競技に対する苦悩が格キャラクターごとに描かれており、時にはグロさすら感じるほどの心理描写が魅力的。
エリートのトガシが突如現れては消えた小宮の亡霊と戦い続けることになると、小宮の -
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ネタバレひゃくえむ。
2025.10.18
ひゃくえむ。
魚豊さんの『チ。地球の運動について』が大好きだし、短距離ではないけれど元陸上部だったのでみるしかない!と思い決断。
正直言って、生きる意味がわからない私にとって走る意味もよくわかっていない。私が現役の時は一度始めてしまったからキリのいいところまでやり切りたいという意地で陸上をやっていた。もちろん記録が出て、いわゆる調子がいい時に走るのはとても楽しかった。しかし怪我や貧血、タイムが伸び悩むことによって、だんだん頑張って辛いことをして何か報われるのだろうかと何度も考えるようになった。
だけど映画からは命をかけるほどの熱狂、つまり”ガチになること” -
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『僕らは一体、何の為に走ってるんだ?』
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中学まで大会で負け知らずのトガシは
自身の才能の劣化を日々感じ、敗北という恐怖から逃げるため 高校では陸上部には入らないと決めていた。
しかし、ある出来事から理不尽で不遇な立場に置かれた陸上部を目の当たりにし、陸上部に復帰することを決意する。
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「この脚は逃げるためじゃなく戦うためについていて、孤立なんてクソどうでもいいと思ってたら俺はどうすると思う?」
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わたくし、読み始める前は
白熱の100m走!!
ライバルとの熱い戦い!!
そんな場面ばかりが描かれている漫画だろうと思って -
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生まれつき足の速いトガシ
学校でのヒエラルキーもコミュニケーションも
足が速いことで乗り切ってきた。
トガシと同じ小学校に転校してきた小宮
転校初日からイジメの対象となる。
「100mだけ誰よりも速ければ 全て解決する」
ひょんなことから トガシは小宮に走り方を教えるようになり、小宮は驚くほどの成長をみせ、運動会の100m走で金メダルを取る。
イジメもなくなり 走ることに目覚めた小宮
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『俺たちは知った
速さは全てを変えられると』
『だが、俺たちは知らなかった
その速さは全てを変えてしまうと』
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トガシとの真剣勝負、疲労骨折で負けた小 -
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好奇心は人間の進歩を促すものだけど、一方で人に簡単にルールや常識を飛び越えさせてしまう危険なものでもあると、物語を通してそのスリルをずっと感じさせられた。
また、世代を越えて何かを受け渡していく「継承」という人間の営みの美しさと崇高さもテーマの一つになっているように感じた。いくつもの時代が積み重なったその延長線上に自分の生があるという、時代を超えた繋がりの実感を持てることはとてつもなく感動的な体験で、それを紡いでいくこともまた喜びに満ちた作業だと思う。これは個人的にとても好きなテーマなので、(物語の最後は世界線がズレるので一貫したテーマとしては用いられていないと思うけど)断片的にでもこのテーマ -
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ネタバレまじでグロい。えげつないほどリアルな才能の問題を描いてる。情熱、それを冷笑する視点、だけど諦めきれない生々しい人間らしさ。才能のあり方が全然綺麗じゃないしなんか変に冷めてたり変に熱があったりするところがまた人間らしい。メンタリティと才能が合致しないと生きていくことがハードレベルになるんだなと思うと才能があることが呪いになる可能性ありと感じて複雑。でもやっぱ才能あるやつの贅沢な悩み事ではあるけどね。
映画見たけど全然違うね。そりゃ原作好きはキレるわ。まじでどこもかしこも尺のために改悪されてるもん。まあ自分はほぼ初見だったからおもろかったけど。
まだ出てきてないけど世界を舐めろってセリフは自分 -
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まず最初に言いたい!
巻末の『佳作』が、ただただ面白い笑
おまけと思わずに読んで欲しいです。
さて、『ひゃくえむ。』についての感想。
「何のために走るのか?」
「なぜ走るのか?」
聞き方が違うだけの同じ問いだと思ってたけど、
この作品を読んでたら、
質が違う問いのように思えてきました。
「なぜ走るのか?」のほうが、
より個人的で利己的でわがまま…
要するに、『熱い』
あらゆる熱中に対する
「なぜそれをするの?」の問いには、
さしたる答えなんてないのかも。
「分からない。でも好きだから。」
「なぜ好きなの?」の問いにも、
答えはないのかも。
それを好きになることが、
生まれた時から必然だ -
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時代は、1400年初めの頃。紀元前300年代にアリストテレスが終わらない「等速円運動の原理」に基づいて天動説を確立し、それを紀元2世紀にプトレマイオスが火星の逆行の矛盾を補完した。天文学は、暦を作る上で重要であった。紀元前45年にユリウス暦が確立した。1年間を365.25日として閏年を決めて、1年とした。実際は1年間は365.242日で、1000年越えると10日以上のズレが起こる。1582年にグレゴリオ暦に改定された。遠洋航海にとっても不可欠で、占星術にも必要だった。天動説では説明できないことがあった。ピャスト伯はそれを解明しようとした。
ヨレンタと知り合い、ピャスト伯のおかげで、教会の -
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バデーニは、「惑星の中心は太陽である。軌道は真円である。惑星は一定の速度で運行する。」ということに、不具合があることを感じる。そして、そのことの質問を掲示板に貼り出した。
それを半日もしない間に、解答した少女ヨレンタがいた。
女が学問をすることが許されなかった。ピャスト伯の講義にも参加できず、講義室の地下で聞いていたのだった。そして論文を書くが認めてくれない。自分の名前で出せないのだ。ヨレンタは絶望していた。
そして、ヨレンタは、バデーニとオクジーに会うのだった。
そのバデーニとオクジーの疑問を解決するには、一番資料を持っているピャスト伯に合わせるのだった。ピャスト伯は、プトレマ -
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主人公が、12歳の大学に進学する神童ラファウだと思ったら、第1集で亡くなってしまった。主人公が亡くなるなんてと思っていたが、主人公は「地動説」なんですね。
第2集は、第1集の10年後。ラファウの残した資料の石箱をオクジーとグラスが見つける。オクジーは、そこから三つの穴が空いたネックレスを受け取ることに。
どうも、第2集から主役はオクジーという代闘士になったようだ。ちょっと性格は暗く、下層民で、文字も読めない。とにかく、謝れば済むと思っている。オクジーは、天国に救いを求めている。それに対してポジティブな性格のグラスが先輩。グラスに「絶対の信頼がおける『希望』を見つけた」とオクジーに告げ