あらすじ
100mだけ誰よりも速ければ、どんな問題も解決する── ◇『チ。-地球の運動について-』の魚豊、“全力疾走”の連載デビュー作!! 「100m走」に魅せられた人間たちの、狂気と情熱の青春譚!!
少年トガシは生まれつき足が速かった。だから、100m走では全国1位だった。「友達」も「居場所」もすべて“それ”で手に入れた。しかし小6の夏、トガシは生まれて初めて敗北の恐怖を知った。そして同時に味わった、本気の高揚と昂奮を──。100全力疾走。時間にすれば数十秒。だがそこには、人生すべてを懸けるだけの、“熱”があった。
感情タグBEST3
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映画では省かれている内容があってとても厚みが増しています!
映画の展開も好きですがやはり原作としての面白さが好きだなとなりました。
熱くなります。
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これは面白い!
映画化されるときいたこと、
『チ』の作者の作品であること。
それで手に取りました。
『チ』の雰囲気に似た、
内面の揺らぎや真理への渇望。
そして、圧倒的な熱量!!
周りの目なんて気にせずに、
あるいは、周りの目を起爆剤にしながら、
「くそったれ!」と、
何かをやりたい気持ちにさせられます。
家に帰って下巻も早く読みたい!
そして映画を必ず観にいく!!!
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100mを速く走る。小学生でもわかる圧倒的に才能だ。
生来の肉体に依る部分が多く、技術で補える部分は少ない。
絶対に勝てない奴がいる。全く届かない背中がある。
それでもなぜ走るのか??
才能にアイデンティティを求め、しがみ付いても振り落とされ、諦める諦められないとグダグダして吹っ切れた先の何か。
真摯に取り組んだものがある人しか辿り付けない境地だろう。
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私は、『チ。-地球の運動について-』を読んで、
名言の数々に感動して、同じ作者の一作目ということで気になり、『ひゃくえむ。』を読んでみることにしました。
まだ上巻だけを読み終えた段階ですが、
『チ。-地球の運動について-』で最初に登場するラファウと、
本作で最初に登場するトガシの顔つきが
似ていると感じました。
セリフに独特なルビが振られていることが多いのも、似ていると感じたと共に、
作者の魚豊さんの表現の深さを味わえる作品だと感じました。
もともとスポーツ漫画は読まないほうなのですが、
これほどシンプルなスポーツ漫画が他にあるのでしょうか。
挫折と栄光、そして絶望と屈折の日々。
特別なことは描かれていないけれども、誰にでも一回や二回は身に覚えのある経験を
「100メートル陸上」という生きかたを通して丁寧になぞってくれています。
余分な描写が一切なく、ストレートに描かれている清々しさも
『チ。-地球の運動について-』
と同じ作者なんだな、と改めて感じさせられるポイントでした。
誰もが経験したことのあるような、
息を呑む瞬間や葛藤、自分との闘い。
それらを丹念に描いた作品だと感じます。
下巻が楽しみです。
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圧倒的なマンガ。唯一無二とは何か?自分とは何か?どういう人間か?才能とは?を考えさせられた。自分の職業的にも共感できる部分はあって、読むのしんどくなるところもあった。
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星4.5
【心が抉られることの面白さ】
上下巻まとめての感想。
数年前に一度読んで印象に残っており、最近映画を観て「あれ?」となり(映画には映画なりの良さはあるが)再度読み返したがやはり漫画にしかない面白さがここにあると感じた。
本作はスポーツ漫画らしくなく、競技や練習を行うシーンは少なめ。
なので試合の爽快感やスピード感、努力の泥臭さといったスポ根感はほとんどない。
しかし他のスポーツ漫画には描かれないような競技に対する苦悩が格キャラクターごとに描かれており、時にはグロさすら感じるほどの心理描写が魅力的。
エリートのトガシが突如現れては消えた小宮の亡霊と戦い続けることになると、小宮の方は走ることでしか自分を見出せないという対比が、直接多くは交わらないながらもライバル関係になっているので見応えがある。
それらの苦しみがフリとなることでレースが極上のものに仕上がるので、しっかりスポーツ漫画としての魅力もあるのでよくできている。
たかが100m、たかが10秒、たかが足が速いだけに人生をかけた漢たちの物語に心を抉られることが最高に面白い作品。
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生まれつき足の速いトガシ
学校でのヒエラルキーもコミュニケーションも
足が速いことで乗り切ってきた。
トガシと同じ小学校に転校してきた小宮
転校初日からイジメの対象となる。
「100mだけ誰よりも速ければ 全て解決する」
ひょんなことから トガシは小宮に走り方を教えるようになり、小宮は驚くほどの成長をみせ、運動会の100m走で金メダルを取る。
イジメもなくなり 走ることに目覚めた小宮
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『俺たちは知った
速さは全てを変えられると』
『だが、俺たちは知らなかった
その速さは全てを変えてしまうと』
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トガシとの真剣勝負、疲労骨折で負けた小宮は
次の日 トガシの前から姿を消した-
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中学まで 出場する大会すべてで負け無しだったトガシ。やがて負けることへの恐怖が大きくなってきた彼は 高校進学と共に陸上を辞めることを決意するが-。
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「チ。―地球の運動について」の魚豊先生ですね!
1巻だけ持ってます!
「ひゃくえむ。」劇場版が先月から公開されてますね!
んで、次男君が貸してくれました(*ˊᵕˋ* )
姿を消した小宮くん
上巻では全く姿を見せなくて…
いつ出てくるの いつ出てくるの?!?!
ってな感じで下巻へ〜 ´▽`)ノ
【100mの全力疾走、時間にすれば十数秒。だがそこには、人生すべてを懸けるだけの”熱”があった】
Posted by ブクログ
まじでグロい。えげつないほどリアルな才能の問題を描いてる。情熱、それを冷笑する視点、だけど諦めきれない生々しい人間らしさ。才能のあり方が全然綺麗じゃないしなんか変に冷めてたり変に熱があったりするところがまた人間らしい。メンタリティと才能が合致しないと生きていくことがハードレベルになるんだなと思うと才能があることが呪いになる可能性ありと感じて複雑。でもやっぱ才能あるやつの贅沢な悩み事ではあるけどね。
映画見たけど全然違うね。そりゃ原作好きはキレるわ。まじでどこもかしこも尺のために改悪されてるもん。まあ自分はほぼ初見だったからおもろかったけど。
まだ出てきてないけど世界を舐めろってセリフは自分自身に今一番必要な言葉な気がする。人や物事決めつけてなめられる人間のほうが強いよね、結局。
主観的な世界を信じられる人間は客観的な人間より強い。
あと総じてこの作品に出てくる人間のほとんどが小物的精神観持ってるから才能あるのに自分と刺さるんかなぁと思った。小物ってそれだけ敏感に器が割れないようにリスクとかありもしない不安を深掘りする性質を持ってるし、だからこそ物語としてはこんなに面白いんだと思う。
ただ出てくる登場人物全員好きになれない感じなのが難点。そんなうじうじ考えんなよと思う。あとクソ教師とクソアメフト部のクソ具合でより作品が生々しい嫌さが滲み出てる。人間不信なるわこんなん。
Posted by ブクログ
ひゃくえむ。は前から興味があり買う機会をうかがっていたところ、新装版がでていたので即買いでした。
よい機会に恵まれました。
上巻を読んでいて思ったことは「トガシ、教えるの天才じゃん?」でした。
元々走る才能に恵まれている人なのに教えるのも上手いなんてすごいと思う。