奥野克巳のレビュー一覧

  • マンガ人類学講義 ボルネオの森の民には、なぜ感謝も反省も所有もないのか

    Posted by ブクログ

    【要約】
    ボルネオでフィールドワークを行った人類学者のルポを漫画化した作品。
    前半の漫画本編では、所有の概念を作らない社会、人以外の存在の視点を持つこと、分け与えによる平等、セックスの多様性などが語られる。
    後編の解説では、人類学の説明や歴史、漫画に関する考察、そしてなぜ人類学マンガを描いたのかが語られる。

    【感想】
    日本の特殊性についてはある程度理解しているつもりで、比較として欧米の文化などについてもそれなりに学んできたつもりだったが、自分が知っている世界と全く違う価値観を持つ世界があることを知れたのは大きな学びだった。

    0
    2021年03月04日
  • マンガ人類学講義 ボルネオの森の民には、なぜ感謝も反省も所有もないのか

    Posted by ブクログ

    マンガであるのため、すんなり読み終えることが出来た。活字と写真だけでは、興味はあっても、読み終えてはいなかったと思う。

    0
    2021年02月21日
  • ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    個人として反省をしないプナンの人たち。反省というのは、いつからあって、それは個人的なものと集団的なものでいうとどちらが先だったのか。教育の現場では振り返りやリフレクションと言われるが、未来視点での向上を前提としたこのあり方はどうなのだろうか

    また、狩猟民族のため獲物が取れなかったときなどに互いに贈与し合うことなどが影響し、贈与の精神が後天的についている。個人所有の概念を捨てていく。現在の物で溢れている物質的に豊かな社会においては贈与が不必要にもなりうるため、意味合いが異なりそう。

    0
    2021年01月20日
  • マンガ人類学講義 ボルネオの森の民には、なぜ感謝も反省も所有もないのか

    Posted by ブクログ

    著者は、人類学者であり、メキシコ・シエラマドレ山脈先住民テペワノの村に滞在し、バングラデシュで上座部仏教の僧となり、トルコのクルディスタンを旅し、インドネシアをめぐった。文化人類学者として、ボルネオの狩猟民プナンのフィールドワークをする。
    人類学の目的は人間の生そのものと会話することである。
    人類学は、外側からそこの文化を客観的に捉えようとしていたことから、文化の内側から現地の人々が考えていることとやっていることを理解し、調査しながら、現地の文化から影響受け自分自身も変容していくこと。現地に入りそこで繰り広げられる生活の現実、日常の出来事などから起こる興奮のざわめきを想像する。肌で感じる。血肉化する。それをマリノフスキは実生活の不可量的部分と言っている。人間、動物、昆虫は同じつながりを持った生き物として認識さる。人類学は人間だけを見つめていたが、それだけでは人間の本質をつかむことができないと言うことが現在の人類学の課題となっている。インゴルドは、人類学は人々について、何かを問う学問ではなく、人々と共に学ぶ学問だと言う。それが、文字として人類学が形成されていたが、映像人類学として知の創造がなされた。
    それでは、マンガ人類学という手法もあるのではないかと言って、この本が登場した。
    漫画としては、うまいと言えないが、ほのぼの感がある。
    狩猟民族プナンで、生活することで、次第にプナンの言葉にもなれ、プナン人が、「地面の中に金ピカの御殿があって彼らはとても立派な身なりで暮らしている。」という話をしていた。
    それはフンコロガシの話だった。フンコロガシはかっては人間で金持ちだった。ある時スポーツ競技でインチキをして以来、糞を転がすだけのフンコロガシになった。このことから人間とフンコロガシはある意味では同列であると言う認識がプナンにはあった。それは魂が同じだという認識である。
    プナン人は、森の中で食べ物を探すことに1日のほとんどを過ごす。獲物を得れば、調理して食べ、あとはぶらぶらしている。プナン人は、生きるために食べていた。何かのためにという目的はなく、生きることが目的でもある。それ以上のものはない。
    プナン人は、気前がよく惜しみなく分け与えることが良い心がけとされていた。マルセルモースは「全体的給付体系」と言った。プナン人は、食欲、睡眠欲、色欲は貪るが、財産欲や名誉欲はなく、物があれば、分け与えるシステムができている。そのため、所有もなく、分け与えられても、ありがとうとも言う必要もない。セックスの形態も違い、夜這いであり、マスターベーションはしない。女系家族のような形態となる。肉体、魂、人間の三位一体となる。人間に従う良い犬と人間に従わないアホ犬がいるが、アホ犬はアホ犬として、人間社会の中に組み入れられる。しかし、人間中心主義ではない。ふーむ。漫画だから、セックスの大胆な表現もできるのだ。つぶさに観察し、文字に起こさないものを漫画化する。漫画で、学問を語るという手法を真正面にすえるのもありだね。

    0
    2021年01月08日
  • 人類学とは何か

    Posted by ブクログ

    タイトルに反して人類学の素養がなければなかなか読み解けない部分が多いけれども、思いもよらない分野にまで話題が波及し、人類学の巨大さの一端を知ることができた。

    0
    2021年01月01日
  • 人喰い――ロックフェラー失踪事件

    Posted by ブクログ

    期待したほどの面白さではなかったけど、充分に読む価値があった思う。
    食人に関する食べる側の思考については一定の類型が視られるのだなと思う。
    もう、地球上には、習慣的に食人する人たちはいないのであろうなぁ。

    0
    2020年07月07日
  • ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと

    Posted by ブクログ

    狩猟採集民だからといって
    プナンは資本主義や物質を
    否定してるわけではない
    でも 価値観が違うのだ
    ということを理解するのが 難しいですね
    やっぱり 日本人の価値観が染みついちゃってるから

    0
    2020年05月15日
  • 人類学とは何か

    Posted by ブクログ

    なかなか頭に入ってこない箇所もあった。
    そもそもの素養が無い。
    たまに分かりかける(気がする)。そうすると急にドライブがかかったみたいになる。
    こういう読書もたまにはいい。

    0
    2020年05月16日
  • ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    難しい部分は飛ばし飛ばしで読んだけど、おもしろい本だった〜。

    マレーシア、インドネシア、ブルネイの3つの国からなるボルネオ島のプナン人の暮らしが舞台。
    (※プナン人→狩猟採集民)

    ⚫︎現代社会→高次で巨大な外臓システムを構築し、所有を広げてきた。格差社会、所有の奴隷。
    ⚫︎プナン社会→今を生きる。個人占有の否定。
    共有主義。全体的給付体系。所有欲の芽を潰す教育。


    現代社会とプナン社会のどちらがいいとは一概には言えないけど、
    "私"の範囲を集団にまで広げ共同で生きる、誰も置いていかないプナン社会の豊かさを想像して
    少し羨ましい気持ちになった。

    そういう社会がある、ということを知れて
    わたしの考え方や理想もまた広がった気がする。

    0
    2020年05月06日
  • ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと

    Posted by ブクログ

    自分の当たり前の価値観が、当たり前ではない人たちがいる。
    向上心は誰にでも備わっているものだと思っていたけれど、それも国や人によって異なる。

    最近ではコロナの影響で、各個人への良心や常識に訴えかけられて「自粛が当たり前」という主体性に任されて行動することを余儀なくされているが、国民や首相の「当たり前」の行動が、一部の人には伝わっていなかったり意図が汲み取られていないとも感じる。また置かれている状況により、それぞれの最善は異なる。

    この本を通して、改めて自分の価値観を見直す機会になったし、一方的に相手のことを決めつけるのではなく、相手の状況や考えを受け入れることも大切だと思った。
    また、自分が無意識に行なっている選択に対しても、あらゆる角度から考え、より自分の言動に意味を持たせられるようになればいいと思った。

    0
    2020年05月04日
  • ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと

    Posted by ブクログ

    おもしろい!

    今思っている
    「当たり前」のこと
    食べること
    ねること
    あいさつをすること
    すまうこと
    まとうこと
    かんがえること
    なやむこと
    気を遣うこと
    働くこと
    …
    それらのことが
    根底から覆されていく
    その快感

    むろん
    それが「良い」とか「悪い」
    とかの基準などでは全くない

    「人間」が「人間」として
    この地球の上で
    この土の上で
    生きていること を
    新しい眼で
    考えさせられてしまう
    一冊

    0
    2020年01月29日
  • 人喰い――ロックフェラー失踪事件

    Posted by ブクログ

    小中学生の頃に愛読していた「ポケットムー」シリーズの「世界謎の10大事件」という巻に、確か"秘境に消えたロックフェラー"というサブタイトルで収蔵されていたと記憶している。
    以来、これまでにこの失踪事件を扱った記事や書籍は何度か読んだが、当時のオランダ政府やインドネシア政府にアメリカ政府、そしてもちろん現場となったパプアニューギニアの政治的関係や立場を分析し、さらにはロックフェラー家と美術品収集の因縁にまで踏み込んで詳細に報告したものに接するのは初めてだ。
    マイケル・ロックフェラーが辿った命運については、本書の序盤でいきなり結論めいた描写が生々しく綴られるが、そのショッキングな推察がどうやら事実だったらしい、と読み進むごとに納得感が増してくるような。

    我々にとって身近ないわゆる"文明社会"から遠いところで生活しているコミュニティに関するルポタージュを読むといつも、彼らにとって"個"の概念はひたすら薄く、また生と死の距離が極めて近いことに驚くわけだが、今回もまたその例外ではなかった。

    0
    2019年11月27日
  • 人喰い――ロックフェラー失踪事件

    Posted by ブクログ

    表紙とタイトルにひかれて、池袋のジュンク堂で買った。
    ホラーとかそっち系かなと思って買ったけど、実際に起きた事件をもとに書かれた本だった。

    とても面白くて、あっという間に読み終えて、久々に満足した本になった。名前がややこしくて、時々混乱したけど、描写が事細かで、まざまざと風景が浮かんで、ドキュメンタリー映画を見ているようだった。

    0
    2019年09月11日
  • 人喰い――ロックフェラー失踪事件

    Posted by ブクログ

    そんなことがあったのかと好奇心だけで読み始めた。
    異文化の理解とか交流とか簡単にいうけど、そんな甘いものではないということがよくわかる。
    自分たちの価値観の中の、上から目線なんて、もってのほかだ。

    0
    2019年08月09日
  • 人喰い――ロックフェラー失踪事件

    Posted by ブクログ

    マイケル・ロックフェラー失踪事件の事すら知らなかったが、未解決事件には興味がある。軽い気持ちで読んでみた。
    著者がたどり着いた真相はいきなり冒頭で明かされる。それは丹念に当時の記録や関係者の証言を辿れば、「事実」としては浮かび上がる。しかし、この本の本質はそれが「なぜ」行われたかであり、そもそも我々が「プリミティブ」「未開」と呼ぶ人びとをどう捉えていたのか、分かろうとしていたのかという問いに繋がる。
    殺人、ましてカニバリズムはこの現代社会、この文明に生まれた我々にとっては常識を超えた行為であり、犯罪である。しかし、その思考とは全く異なる思考、文化、文明で生きてきた人びとが確実に存在する。
    そういう人びとを、西洋文明はある種「救おう」としてきた。同化させようとしてきた。「理解する」のではなく「同じ」にしようとしたのだと感じる。正しさ、誤り。今日のグローバル社会というものにおいてどのように「文化」が違う者と向き合うか、を考えさせられた。
    失踪したマイケル・ロックフェラーは素晴らしい一面を持っていた。しかし、自分が求める「プリミティブ・アート」にある精神と向き合うことがなかった。
    最終章に至り、アスマットと「暮らす」ことを選んだ著者の選択。おそらく「向き合う」ことの最終形である。相手と真に語らうには、相手と向き合うしかないのだ。それは別に相手が誰であれ同じ筈だ。しかしそれには困難さも伴う。理解する、の何と難しいことか...。

    0
    2019年06月27日
  • 人喰い――ロックフェラー失踪事件

    Posted by ブクログ

    そういえば文化人類学の授業好きだったわー、と思い出させてくれた。
    ロックフェラーの御曹司失踪という謎の解明よりも、そういった意味合いが強い内容だったが、面白く読めた。
    ノンフィクションもいいね!

    0
    2019年04月19日
  • 人喰い――ロックフェラー失踪事件

    Posted by ブクログ

    期待の亜紀書房翻訳ノンフィクションシリーズI。

    1961年に、ロックフェラーの後継者がパプアニューギニアで消息を絶つ。

    カニバリズムという文化が少し前まであったことにも驚く。

    筆者であるホフマン氏が、この失踪事件の真相を追い求める過程、現地アスマットに住み、その価値観。世界観を共有しようとする姿というか、理解しようとする姿勢、それに基づく後半の記述に圧倒された。

    0
    2019年04月16日
  • はじめての人類学

    Posted by ブクログ

    文化相対主義。生の流転。人類学を機能主義で切り拓いたマリノフスキ。レヴィストロースの構造主義。ボアズ。インゴルドによる人類学の再構築。なんか、読後に本質的に何かを得られた気がしなかった…

    0
    2026年10月10日
  • マンガ人類学講義 ボルネオの森の民には、なぜ感謝も反省も所有もないのか

    Posted by ブクログ

    世界には知らないことが多いなと思った。文化が違えば文字どおり常識も文化も違うのは面白いと思う。人類学は楽しい
    犬や家畜の成り立ちから神話に至るまで興味深いことが多くてとても勉強になった

    0
    2026年08月20日
  • ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと

    Posted by ブクログ

    全く別世界の話で興味深かった。
    私はプナンの生活や民意性?には馴染めないなぁ、と。すごく人間らしい(?)生活なんだろうけど、今の便利な暮らしの方がいいやと思ってしまった笑

    0
    2026年07月30日