あらすじ
★「あの旅に行ってから落ち込まなくなりました」──吉田尚記[ニッポン放送ラジオパーソナリティ]
ストレスフルな現代社会に生きる私たち。「逃げ場がない」って、悩んでませんか?
でも、この世界には、一日中ダラダラして、お金もないのに幸せな人たちがいる。
ニッポン放送アナウンサーの吉田尚記さんと人類学者の奥野克巳さんが、ボルネオのジャングルに住む狩猟民「プナン」の地でフィールドワーク。
彼らの暮らしから、悩まずに生きる方法を学びます。
つらい毎日でもニコニコ起きてスヤスヤ眠れるようになる、文化人類学の旅にようこそ。
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【ゲスト】
◉石川善樹さん[予防医学研究者、医学博士]
◉二村ヒトシさん[アダルトビデオ監督]
◉佐伯ポインティさん[マルチタレント]
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【目次】
■「なぜみんな幸せじゃないのだろう」という疑問が生まれたのは、十代のときでした。──まえがきに代えて
■第1章 なにも持っていないプナンは、なぜ幸福に生きているのか
■第2章 「親切」を知らないプナンは、なぜ高福祉社会を実現しているのか
■第3章 「なにもしない」先住民のウェルビーイングな生き方……[ゲスト:石川善樹]
■第4章 下ネタばかり話すプナンは、なぜ幸福そうなのか……[ゲスト:二村ヒトシ]
■第5章 世迷い商社マンが、常識が全く通じない人々に出会うまで
■第6章 我々はどうすれば幸福になれるか
■番外編 下ネタと人類……[ゲスト:佐伯ポインティ]
■旅のあとで──あとがきに代えて
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感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ポインティが出てるラジオを聞いたら面白すぎたので本も読んでみた まあ内容はラジオとほぼ一緒なので新鮮味はないけど写真がいっぱい載ってるし、イラストもかわいい
個人的に最近ハマっているミニマリストの概念とは少し違うけど、所有をやめて楽になれるというのは共通しているなと思ったり
下ネタと噂話って本当おもろいwけどどんどんできる場所が減ってる感じ わかる
本当息苦しい
なんでこんな死ぬ確率も低い清潔で安定した社会に生きてるのにこんなに毎日息苦しいのか
過度な資本主義から本当に脱したい…
ほんまもっと毎日ゴロゴロしてたいよ
大声で喧嘩しまくって翌日はコロっと元に戻る〜のくだりとかも羨ましすぎる
きちんと喧嘩できなかったがために疎遠になってしまった友達が何人かいる…
Posted by ブクログ
ずっと気になっていて今月唯一買った本。プナン人の生き方から生きづらさについて考える。人類は農業によって所有することにより格差が生まれ、戦争が行われることになった。プナン人はこの「所有」という概念がない。全てのものは全員の財産であるという考え方。ありがとうやごめんなさいという挨拶も、モノに執着していないため存在しない。結婚離婚も自由(子供は共同体で育てる)。他にも存在しないものは多いが、全部「所有」がないからである。狩猟民族のプナン人から学べることは多く、今後の生き方に取り入れたいものばかりだった。
Posted by ブクログ
こちらも「さらばのこの本ダレが書いとんねん!」で紹介されていた著作。マレーシア・プナンで住む人々と共に生活し、観察することからわかる文化人類学、それを超えて人間とは何かまで面白く考察できる哲学書ともいえる。文明社会にどっぷり洗脳されている現代人からみると不可解であり奇妙な概念のオンパレードを見せつけられるとプナンの人々がエイリアンにも見えてくる。人類がみなプナン人なら文明とかプログレスはありえないので、やはり進化といいたいところだが、そこが行き過ぎて生きづらくなっている現代からすると幸せに見えるとは思う。文明社会に洗脳されている人々が今更プナン人生活に入れるとは思えず(逆ストレスで押しつぶされるはず)、そのエッセンスを取り入れて少しでも生きやすくしてくれる塩梅が下ネタなんだろうと思った。
Posted by ブクログ
所有の概念がなくなると、不安がだいぶ減りますね。
普段使っている船が壊れた時は、壊れたんだなとおもうだけで、悲しみはしないでしょう。
独占欲は生まれつき持っているが、それを削ぐことを幼い時期からしつけとして行う。限られた人にお金や物を独占させない為に、プナン社会は工夫しているのかな。
ありがとうが無い民族は、プナン以外に、シベリアの狩猟民にも無い。その理由は、みんなであらゆるものをシェアするのが当たり前なので、何かをわけあたえて、その返礼をする仕組みがない。
ありがとうは、農耕を始めてからの言葉。
熱帯のジャングルでは目の前が緑で覆われるので、目の前のことに集中しやすい。逆に、サバンナのような開けている場所では、動物などが遠くから近づいて来ることが視覚的にわかるので、時間感覚が築かれやすくなる。空間と時間感覚には繋がりがある。
大きなイノシシをとっても、小さいものしかとれなかったと言う。狩猟民社会で大きな獲物を取ってきた人が褒め称えられて階層ができてしまうことを防ぐためか?
Posted by ブクログ
奥野先生を前から知っていて、面白そうな内容でもあったので読んでみた
サクッと軽めで読みやすい、後半は特に下ネタ多めでゆるく読める
まさかのポインティも登場
「幸せ」という抽象的な概念がないからこそ「幸せである」って、めちゃくちゃ納得できる
パスカルの「人間は幸福を知った時点で不幸」的な話にも似てて、興味深く読めた
あと勝手に仏教的な考え方にも通ずるなと思ったりして、自分の価値観に近しい部分も多くて、点と点がつながっていく感覚もあり
なんで「ありがとう」がないのか、幸せという概念がないのか、みたいなところまで踏み込んだ内容だったらより楽しめたかも、教授というのが先行してしまってたけどアカデミックな感じでは全然なく読み応えに物足りなさはあった
現代の人間には完全にその価値観になることは無理かもしれないけど、「あれしなきゃ幸せになれない」みたいなしがらみから解放させて、案外こんなもんでも十分かも、って思える訓練を早くからしとくことが、生きやすさに繋がるとは思う
Posted by ブクログ
幸せってなんだろう?お金をたくさん持っていること?結婚して家族をつくること?権力を持って人の上に立つこと?
多分今挙げたものは全部正解だし、全部間違っている。つまり、これが幸せ!と決まったものはなにもないのだ。
だけど、多くの人は自分、ないしは世間一般がイメージする幸せのかたちを追い求め、他人と比較して一喜一憂する。端から見ると自分で自分の幸せがなんなのかわかっていない滑稽な人に思えてまったく幸せそうじゃない。
でもこの本を読めば、幸せってなんなんだろうと悩んでいることがバカバカしくなることは間違いない。
私自身は特に目的もなく、会社の同僚に「おもしろかったから読んでみて!」と薦められて読んだだけなのだが、お金やモノに満たされた生活イコール幸せ、というわけではないということがよく理解できた。
ただ、本の中の言葉でこれだけは間違いないと思えることが一つある。それは「不幸な人は下ネタを言わない」。バカみたいな論理だけど結構真理を突いているような気がするので、これからは会社でもバンバン下ネタを使っていこうと思う。
Posted by ブクログ
私たちの常識では届かない幸せ
社会について色々考えさせられた一冊
プナンの暮らしは幸せそうだなと羨ましくも思った。
考え方が自由に気楽になれました。感謝
(下ネタが多いので、カフェで読みにくかった笑)
Posted by ブクログ
我々は日頃から駆り立てられて無理している。
我々が決めて作り上げたルールとか制度がまずあって、みんながそれに従うべきだというある種の同調圧力の中で暮らす。日本は地獄か。
なにか良く無いことが起きれば、彼らはそこから遠ざかろうとするだけ。それは遊動民ノマドならではの性質。
そもそも誰かになにかをお願いする側に回らなければいい。人に依頼しないで済むポジションを死守したいと思う。
偉くなってしまうと非常に組織的な軍隊の上官のようにならざるを得なくなって行く。やだ。
荷が重く感じると丁寧に断る。
抽象的なことを考え出すとつらくなってくる。
Posted by ブクログ
マレーシア・サラワク州の狩猟民族プナン。
資本主義社会に取り込まれず、たまに狩りをして下ネタを楽しそうに話す。
誰か一人に権利が集中することを徹底して避けることで平等主義社会を実現している。
一夫一婦制ではあるが、よくパートナーが変わるし子どもは共同体で育てる。
将来の不安、鬱病、モテ・非モテもない。
興味深いプナン。
下ネタの重要性について真剣に語り合うところは何だか面白かった。