あらすじ
◤推薦◢しんめいPさん(『自分とか、ないから。 教養としての東洋哲学』著者)
「迷子になりにいこう。それが自由の入り口だから。」
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ここが世界のすべてじゃない。
人類学は、外の世界の〝入口〟を開いてくれる。
──答えは「わたし」の外側にある。
フィールドでの出会いが、あなたの〝常識〟をゆさぶり、世界の見え方を根本から変えていく。
発想がゆさぶられ、視点がひっくり返り、価値観がほどけていく。
フィールドワークは、あなたの“当たり前”をぶっ飛ばす最強の武器。新しいアイディアや価値観に出会う、人類学入門。
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【目次】
はじめに
第1章 フィールドワーク100年の歴史
1 人類学をつくった男
2 マリノフスキが打ち立てたフィールドワーク
3 人類学の「隠れた前提」への疑い
4 「反省する人類学」の時代
5 暗いフィールドワーク、明るいフィールドワーク
6 フィールドワークの基礎は「仲良くなること」
7 インゴルドの明るいフィールドワーク
第2章 インゴルドの「教育的なフィールドワーク」ってなんだろう?
1 人びと「とともに」するフィールドワーク
2 「質的」と「量的」のちがいとは
3 友情とネタ探しの二枚舌?
4 報告ではなく、生きることを学ぶ
5 フィールドで、他者とともに生きる
第3章 「フィールドワークをつくった男」マリノフスキのリアルな日常と本音
1 マリノフスキの功績
2 衝撃の赤裸々日記
3 フィールドワークの「ざらつき」
4 マリノフスキの女性への欲望
5 テーマは他者との出会いのなかで浮かび上がる
6 「未開人」たちの欲望
7 他者に向き合いながら、自分自身に向き合う
第4章 環境を生きる胃袋、フィールドワークの時間
1 「イバン族の献立表」
2 人類学者の「食べある記」
3 1980年の献立表
4 2003年の献立表
5 食卓の向こう側に見えるもの
6 環境に対する知覚の変化
7 人びと「とともに」変化の正体を探る
第5章 フィールドワークの生〈せい〉の雑味
1 「生の現実」をとらえたフィールド日記
2 実際のフィールド日記より
3 生の雑味について
第6章 「異化」のあと、世界はどう見えるか
1 苦しいフィールドワーク
2 異化するフィールドワーク
3 二つの場所に同時にあるような感覚
4 ちがいを見る視線
第7章 みんなで一緒にフィールドワーク
1 フィールドワークの新しいかたち
2 フィールドワークに、みんなで出かける
3 「あたりまえ」をひっくり返す
4 フィールドワークで揺さぶられる
おわりに
あとがき
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感情タグBEST3
Posted by ブクログ
奥野先生に興味あって色々読んでみてる ポッドキャストの下ネタのイメージ強すぎて、おお今回は真面目な本だ!となる(当たり前)
柔らかいけど、クサくはなく、読みやすい文章を書かれるのだなあ
人類学って第一次戦争で知識…無力…ってなってる時に生まれたんだ〜
オーストラリア旅行行って帰ってきたばっかりなので、文化人類学者の始祖?マリノフスキが出てきて嬉しい!なんかどっかに書いてあったな!
敵国民なのにお金出してもらって現地調査許されてるのすごw
人類学 もう死んだでしょ時代 きつすんぎ
最近自分もインタビュー調査することが多いけど
どう…?すれば…??と思考停止しつつ でも締め切りがあるから無理くりやる みたいになってるけど
みんなそうなんだなと安心
インゴルドさん!! そう 人間って動き続けてるよね
科学の世界でいうデータは、「そこにあって取りに行けば手に入る、すでに固まった事実」なるほど
フィールドワークの本質は記録じゃなくて暮らす人たちと共に人間の生について学ぶための方法 なるほど
マリノフスキ 日記見つかって出版されとるのかわいそうすぎわろた
いやあでも人間って感じでめっちゃ読まされる〜
結局下ネタになった!奥野先生だ!ww
世界を行き来してその差から学んでいきたい
やっぱり、プナンの話を聞くと、安心感がある
未来に不安を感じすぎちゃうの本当に辞めたいよ。
Posted by ブクログ
とても面白かった。将来の不安や計画性に対して「今を生きる」環境に身を置くことで強制的に「自分の常識に見つめ直す」、本書の言葉でいう「異化」の感覚を掴むことは、今の現代に必要な「ちから」なのかもしれない。それこそ筆者のようにブナンまで出向かなくても普段は行かないところやコンフォートゾーンから出るようなことを少しずつでもやって行ければ良いのではないだろうかと思う。
「それは「わかった」とか「理解できた」とか、そういう話じゃない。むしろ、「わからなさ」そのものを差し出されて、でもそれをまるごと、両手で受けとったような、そんな感覚に近かった。重なって、折り重なって、矛盾しながら成り立っている現実。それを「民族誌」というかたちで、いったいどこまで書けるんだろう。 いや、もしかしたら、ほんとうに大切だったのは、書けなかったところ、言葉にできなかった沈黙、記述のすき間からこぼれていった曖昧な気配のほうだったのかもしれません」
「つまりわたしは、自分の「あたりまえ」を、異様なものとして捉えなおすようになっていたわけです。自分が信じていた日常を、自分自身の手で「異化」していた。そしてその果てに、帰国という行動が、薄々感じていたけど言葉にはしないでいた「地獄」への帰還のようなものとして立ち現れてきた。そのこと自体が、ある意味で、人類学的な異化作用だったんじゃないかと思うのです。いやむしろ、それこそが、フィールドワークがわたしに与えてくれた、とても大切なギフトだったのかもしれません。」
「人類学は、ちょっと因果な学問です。こんなにも、自分の社会に対して違和感を持ったままし続ける学問なんて、他にないでしょう。そしてその違和感こそが、わたしたち自身とわたしたちの生き方を深く見つめ直させてくれる、力強い「なにか」なんです。それこそが、フィールドワークの「ちから」なんです。」
Posted by ブクログ
フィールドワークについてもっとも面白い本であった。それは、本人がインドネシアやマレーシアの島のフィールドで
数カ月生活したことから説明しているからだと思われる。マリノフスキのこともきちんと書いてある。人類学や民俗学でのフィールドワークでは最適であるが、ICT支援教育のフィールドワークに、さて、どうやって役立てられるかはよくわからないが。