奥野克巳のレビュー一覧

  • ひっくり返す人類学 ――生きづらさの「そもそも」を問う

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    タイトルに合わせてオセロみたいな装丁がいい感じ。
    第一次大戦と精神の危機から生まれた人類学。フィールドワークを通じて自分たちの常識をひっくり返してくれる。
    教えてもらうという概念がないヘヤーインディアンやプナン。独占欲が否定され貧富の格差がないプナン。サラババという卑猥な言葉を口にする行動。現代の日本の葬儀と死の受け止め方。人類学が得意なそもそも論。

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    2026年04月29日
  • ひっくり返す人類学 ――生きづらさの「そもそも」を問う

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    ・ヨーロッパが世界大戦の反省、再発防止を模索する一環として、自らの理の外側に解を求めた事が、人類学の発端(西洋→西洋以外)
    ・「参与観察」現地で参加して観察する手法
    ・「教える」「教わる」という概念が存在しない
    ・「シェアリングエコノミー」エモノを独り占めしない、という生存戦略(平等に貧しい)。持ちつ持たれつで全員が生き残る確率を高める。日本のかつての田舎の文化にも似る。資本主義とは対極にいる。でも全体主義・社会主義と違うのは、絶対的な権力者がいない事。コミュニティがシンプルなので利権を保ち続ける事が難しいのでは。また、上下関係を生むので、「ありがとう」や「お願いします」の語彙は存在しない。当

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    2026年04月18日
  • 何も持ってないのに、なんで幸せなんですか?

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    人文知、メタ認知、ポスト資本主義あたりに興味があって手にとった本
    プナンの生活や文化をまるっと輸入するのは無理だろうけど、確かに幸せになるヒントは大いにありそうだなと
    それが下ネタを大っぴらに話すことかどうかはちょっと疑問だけど笑

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    2026年03月27日
  • ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと

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    自分が今生きている便利になりすぎた社会に慣れてしまう前であれば、プナンの、ものは一箇所に留まらず巡っていき獲物はみんなで分け合い子供も面倒見合うような生活はかなり理想的だと思った。余計な辛い思いをせずに生きていけそうで羨ましい。しかし寄生虫とか感染症とか大丈夫なのかは気になる。

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    2026年03月05日
  • 何も持ってないのに、なんで幸せなんですか?

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    個人所有の概念を持たないマレーシアの狩猟民プナンのフィールドワークの結果から下ネタについての考察。ポッドキャスト番組「文化人類学ラジオ」を書籍用に再構成

    今日でも現代文明にそれほど影響を受けていない民族があること、またその民族の生き方考え方に非常に興味を抱かせられる
    人間、言葉、幸福論など色々考えさせられるが、そんな現代人っぽさをどっかにやって下ネタを話せるようになった方が良いかもしれない

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    2026年02月22日
  • ひっくり返す人類学 ――生きづらさの「そもそも」を問う

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    「師弟関係」がないヘヤー・インディアン(39頁)、「知識」とともに「知恵」を重んじる(63頁)あたりが面白かった。知識を増やすのでなく、知識をぐらつかせるのが、「そもそも論」を喚起する人類学の役割だ、という著者の説明に納得。

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    2026年01月24日
  • これからの時代を生き抜くための 文化人類学入門

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    入門書にしては十分、文化人類学の楽しさが伝わる内容だった。自分の知らない世界がたくさんあったし、特に性や呪術についてが興味深かった。

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    2025年12月26日
  • はじめての人類学

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    橋爪大三郎の『はじめて夜構造主義』以来の文化人類学本。レヴィストロースの言いたいことはおおよそわかってきた。後はインゴルドに影響与えたっていうギブソンの生態心理学な。これはなんだ?!

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    2025年12月24日
  • はじめての人類学

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    文化は多様で、世界には自分たちの想像もつかないような生活様式が存在していたりするから、その人たちの当たり前と自分たちの当たり前が別のものだって認識を持つことが大事だけど、そういう別の当たり前に対して無関心でいるのも違って、関心の強度をどれくらいにするかが難しいと思った。

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    2025年12月18日
  • はじめての人類学

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    タイトルやレビューからおもしろそうだったのですが、ちょっと私が思っていたのと違いまして、人類学自体がどう成り立ち、発展してきたかという内容です。
    私みたいに人類学ってどんなものなんだろう?という期待をするとちょっと違います。

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    2025年12月09日
  • 何も持ってないのに、なんで幸せなんですか?

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    所有の概念がなくなると、不安がだいぶ減りますね。

    普段使っている船が壊れた時は、壊れたんだなとおもうだけで、悲しみはしないでしょう。

    独占欲は生まれつき持っているが、それを削ぐことを幼い時期からしつけとして行う。限られた人にお金や物を独占させない為に、プナン社会は工夫しているのかな。

    ありがとうが無い民族は、プナン以外に、シベリアの狩猟民にも無い。その理由は、みんなであらゆるものをシェアするのが当たり前なので、何かをわけあたえて、その返礼をする仕組みがない。
    ありがとうは、農耕を始めてからの言葉。

    熱帯のジャングルでは目の前が緑で覆われるので、目の前のことに集中しやすい。逆に、サバンナ

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    2025年12月04日
  • 人類学とは何か

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     150ページほどの短い文章ながら、読めば思索が深まる体験を得られる、そんな素晴らしい本に出会いました。

     本書は、ティム・インゴルドの研究領域である「人類学」を改めて問うてみた内容となっています。

     インゴルドの本は、アート・芸術・建築関係から邦訳された経緯がありますが、本書はそれらとはまた違った学問について語られています。

     では、人類学とはなんなのか?そして、インゴルドのいう人類学とはどんなものなのか?
     第一のポイントは、他者を真剣に受け取ること、です。そのことが本書の第一章で語られています。今までの人類学は、他者を研究の対象とすることでした。フィールドワークにおいてもそれはあり

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    2025年08月02日
  • 何も持ってないのに、なんで幸せなんですか?

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    奥野先生を前から知っていて、面白そうな内容でもあったので読んでみた
    サクッと軽めで読みやすい、後半は特に下ネタ多めでゆるく読める
    まさかのポインティも登場

    「幸せ」という抽象的な概念がないからこそ「幸せである」って、めちゃくちゃ納得できる
    パスカルの「人間は幸福を知った時点で不幸」的な話にも似てて、興味深く読めた
    あと勝手に仏教的な考え方にも通ずるなと思ったりして、自分の価値観に近しい部分も多くて、点と点がつながっていく感覚もあり

    なんで「ありがとう」がないのか、幸せという概念がないのか、みたいなところまで踏み込んだ内容だったらより楽しめたかも、教授というのが先行してしまってたけどアカデミ

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    2025年07月31日
  • 何も持ってないのに、なんで幸せなんですか?

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    幸せってなんだろう?お金をたくさん持っていること?結婚して家族をつくること?権力を持って人の上に立つこと?
    多分今挙げたものは全部正解だし、全部間違っている。つまり、これが幸せ!と決まったものはなにもないのだ。

    だけど、多くの人は自分、ないしは世間一般がイメージする幸せのかたちを追い求め、他人と比較して一喜一憂する。端から見ると自分で自分の幸せがなんなのかわかっていない滑稽な人に思えてまったく幸せそうじゃない。
    でもこの本を読めば、幸せってなんなんだろうと悩んでいることがバカバカしくなることは間違いない。

    私自身は特に目的もなく、会社の同僚に「おもしろかったから読んでみて!」と薦められて読

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    2025年07月26日
  • 何も持ってないのに、なんで幸せなんですか?

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    私たちの常識では届かない幸せ
    社会について色々考えさせられた一冊
    プナンの暮らしは幸せそうだなと羨ましくも思った。
    考え方が自由に気楽になれました。感謝
    (下ネタが多いので、カフェで読みにくかった笑)

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    2025年07月07日
  • ひっくり返す人類学 ――生きづらさの「そもそも」を問う

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    学ぶとは何なのか、貧富の格差や権力の集中はどうして起こるのか、心の病はどうして起きるのか、人の死にどう向き合うべきなのか、人と自然はどう関わるべきなのか.何とも捉えどころのない質問に、ある程度的確な答えを提示する内容の本だ.現代社会でよく見られる問題ばかりだが、著者は狩猟民族のプナンやその他の原始民族へのフィールドワークから答えを導き出そうと思索している.学びという概念がない、ありがとうという言葉がない、権力者が存在しない、死を忘却して関知しない、人間と自然を別のものと捉えない.これらの状況が存在することは本書を読むまで気がつかなかったが、人類の祖先に近い生活を未だに営んでいる狩猟民族にその原

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    2025年03月06日
  • 何も持ってないのに、なんで幸せなんですか?

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    我々は日頃から駆り立てられて無理している。

    我々が決めて作り上げたルールとか制度がまずあって、みんながそれに従うべきだというある種の同調圧力の中で暮らす。日本は地獄か。
    なにか良く無いことが起きれば、彼らはそこから遠ざかろうとするだけ。それは遊動民ノマドならではの性質。

    そもそも誰かになにかをお願いする側に回らなければいい。人に依頼しないで済むポジションを死守したいと思う。
    偉くなってしまうと非常に組織的な軍隊の上官のようにならざるを得なくなって行く。やだ。

    荷が重く感じると丁寧に断る。

    抽象的なことを考え出すとつらくなってくる。

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    2025年03月02日
  • ひっくり返す人類学 ――生きづらさの「そもそも」を問う

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    人類学に学生時代ふんわりとしか触れてこなかった身からすると、とても読みやすく、面白かった!ちくまプリマー新書、やはり良い。
    単純に「同じ地球上でこんなにも異なる文化が育まれているんだ」という驚きと、「いま自分が抱えているモヤモヤはこの社会に特有の文化的葛藤なのか」という気づきとそこから抜け出すきっかけを授けてくれる、そんな側面を持つ学問が人類学なんだなあと勉強になった。
    当たり前を疑う、前提を見つめ直す、という行為は、当たり前や前提が異なる「なにか」をヒントにすると少し難易度が下がるというか、やりやすくなる。そのためにも、未知のものを知る、触れてみる、できるなら体験する、ということは重要なんだ

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    2025年02月17日
  • これからの時代を生き抜くための 文化人類学入門

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    自分の置かれた環境をメタ認知する為の引き出しを増やしたいと思い読書。

    様々な風習を持った人々の営みも面白く読んだが、一番印象に残ったのは「私達」や「人権」という概念の捉え方が場所・時代により異なる事だった。

    私を拡張して私達と呼ぶ時、普段私たちは家族・村・地域・国など人を中心に捉えているが、そこにある動植物なども含めて考える事もできる。
    人新世という、人が環境を変えてしまう時代において持続可能性を考えるには動植物、環境まで拡張して私達の事を考えるパラダイムが必要だと思った。

    また、地域によっては川など自然物に人権を認め、その権利侵害に当たる開発を差し止める例もあるという。マイノリティな

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    2025年02月08日
  • ひっくり返す人類学 ――生きづらさの「そもそも」を問う

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    日本で暮らす中で「当たり前」だと考えられていることが、別の国・地域ではまったく違っている例が示されており、読みながら自分の中の「そもそも」を問い直していける、おもしろい内容でした。

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    2024年12月26日