奥野克巳のレビュー一覧

  • 絡まり合う生命――人間を超えた人類学

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    絡み合う生命 奥野克巳 AKISHOBO

    人間を超えた人類学だという
    つまりアニミズムが示す魂を見つめた話?
    人類学者だけでは無いが有名になる多くの学者がことの内容を端的に伝えることよりも背伸びした言葉遊びを誇らしげに楽しんでいるように見える
    成長期を過ぎての迷いが外目線へと向かわせて淀んでいるようにも思える
    この本は自分の研究を語る上で
    取り上げる人類学の解説本でもある

    アニミズムを人間とそれ以外にわけ
    あらゆるこの世の存在が
    身体と内なる魂からなるモノとして捉え
    さまざまに分析している
    ヒューマニズムの人間主義を超えた
    自然の一部としての人間を見つめる
    マルチスピーシーズ人類学と言うジ

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    2022年06月25日
  • モノも石も死者も生きている世界の民から人類学者が教わったこと

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    面白かった
    もっと人間は感覚や感性を信じて
    生きていった方がいいのかなと
    なかなかは難しいような気もするが
    一足飛びに世界が反転してしまう事もあるから
    意外にスルッと変わってしまう事もあるのかも
    ONREADINGにて購入

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    2022年05月01日
  • マンガ人類学講義 ボルネオの森の民には、なぜ感謝も反省も所有もないのか

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    立教大学異文化コミュニケーション学部教授で、人類学者の奥田克巳と、漫画家のMOSAによる、文化人類学をテーマとした漫画と解説。インドネシア・マレーシア・ブルネイにまたがるボルネオ島に住む、プナンという民族の生活を漫画で描いていて、そこにある自然や動物の様子やその人たちの姿などを親しみを持って読むことができる。いろんな描写を通して、プナンの生活において、動物やモノの中にも自分たちと同じ人間性を共通して見いだす考え方や、人に物をあげることを良しとするがゆえに平等な社会ができあがっていることなど、今日本などの社会の一般的通念が絶対ではないのだと思わされる示唆をしている。

    プナンの生活それ自体も面白

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    2022年04月28日
  • マンガ人類学講義 ボルネオの森の民には、なぜ感謝も反省も所有もないのか

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    文化人類学を学んだはじめての本。全く違う文化を知ることで、自分を見つめ直すことが容易になる。自分のこだわりとか、固定観念が中立になる。たまたま手に取ったんですが、入門書としてアタリだと思いました。
    プナンの民は仏教徒ではないようですが、共通する部分があって、仏陀が少しだけ登場します。理解が進みました。

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    2022年03月13日
  • ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと

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    ボルネオの少数民族プナンとともに暮らし、そのフィールドワークから導き出した人生観。
    ニーチェの詩と対比させ、それは「永遠回帰」の生き方と結論付ける。
    驚いたのは、後天的に所有欲を抑制していること。すべて共有財産で、まるで民族が一つの生命体のように生命活動しているがごとく。そりゃありがとうもごめんなさいも不要だ。
    これからの時代、見習うべきところもあるだろう。

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    2022年02月28日
  • 人類学とは何か

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    面白いと思うし、咀嚼できたらとても有益と思えるので星4つ。が、ところどころ「?」が頭の中に浮かんでしまう箇所がまだまた多いのも事実。インゴルドの他の本を読んでみてまた戻ってこようと思う。

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    2022年02月22日
  • ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと

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    ネタバレ

    マレーシアのボルネオ島、プナン。そこは贈与論(Mモース)にでてくるような循環型社会の一端を虫眼鏡で拡大したような、個人での所有という概念の無い社会。この社会では、幼いころから親などから「ケチはいけないことだ」と教えられ、モノ・非モノ問わず全てを共有している。人々は常に今ここを生き、将来の心配も、過去の反省も無い。問題がおきても、個人にその責任を追及することはなく、それにより、ストレスや孤独、自殺も無いそうだ。

    著者はニーチェの言葉をそこかしこに引用し、プナンの生き方と重ね合わせ、我々の常識に揺さぶりをかけてくる。プナンの人々は生きることの意味を考えたりはしない。一生かけて何かを達成したり、社

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    2022年01月15日
  • マンガ人類学講義 ボルネオの森の民には、なぜ感謝も反省も所有もないのか

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    マンガのまとまりがないのでモヤモヤしていたところ、解説を読んで納得。2人の著者による思考の過程が透けて見えるマンガなのだと理解した。結論ありきの物語や論考が逆に危ういものに思えるようになった。

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    2021年11月26日
  • ひび割れた日常――人類学・文学・美学から考える

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    人類学者・小説家・美学者によるリレーエッセイ。コロナウィルスをきっかけとして、人間と自然の関係を考える。オンライン授業の広がりで、仕事を持った社会人学生が、必須科目を受講しやすくなったという話を聞いたことがある。視点が違うとマイナスもプラスに転じる。振り返ってみると、コロナウィルス感染の蔓延に脅威は感じても、ウィルスそのものに怒りはない。結局、苛立つ原因は人間側の言動に対してだなと改めて思う。

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    2021年09月23日
  • ひび割れた日常――人類学・文学・美学から考える

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    人類学、文学、美学それぞの観点が交錯するリレーエッセイ。
    「三人寄れば文殊の~」というが、同じ災厄を経験した世界中の人々から、コロナと共存する智恵はきっと出てくるはず。

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    2021年08月31日
  • 人類学とは何か

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    インゴルドの著した本編は、簡単には理解が難しい。詩的な表現も多いが、印象深い言葉が多いのも事実。訳者の丁寧な解説が読後の頭の整理に役立った。

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    2021年08月22日
  • ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと

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    偶然手に取ったけど、とても面白い本だった。
    こんな世界があるんだ!と思い、何にも固執しなくていいんだ、自由でいいんだと思える本。
    ぜひ、たくさんの人に読んでみてほしい。、

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    2021年08月01日
  • ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと

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    我々が常識に思っているものが、プナンにとっては常識ではない。異文化に身を置くからこそ、自らの常識を疑える。ありがとうもごめんなさいも必要としない社会のプナン、この本で追体験させてもらえ、ありがたい。

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    2021年05月18日
  • マンガ人類学講義 ボルネオの森の民には、なぜ感謝も反省も所有もないのか

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    マンガで描かれた文化人類学の読みやすい本というので購入。結果、読んでよかったと思う。

    読みながら思うのは、マンガや写真のような視覚によるサポートがなければ、想像でその言葉の表すものを実際にその通りに思い浮かべるのはかなり困難だろうということ。
    本書に書かれるボルネオの民プナンは、あまりにも文化が違いすぎて想像の域を超えている。そこがおもしろいのだが、文字だけでの表現では興味深く読み進められるかといわれると、うーん、難しい気がすると言わざるを得ない。

    本書を読んで今までより一層文化人類学に興味が湧いた。やはり人間にとって一番面白いのは、人間そのものなのだと思う。

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    2021年03月21日
  • ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと

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    なんかプナンは、「野生人間」ってかんじだな。
    ほしいからもらう、ほしがってるからあげる、いらないからいらない。
    強引なところも少しはあれど、基本本能のままに生きている。
    対してわたしたちのような「囚われの人間」は、社会にも、法律にも、倫理にも、他人にも、お金にも…とにかく何もかもに縛られている。
    どちらがいいとは言えないけど、プナンのいいところは積極的に取り入れて生きていけたらどんなにいいことか。だってプナンには、少なくとも著者が見てきた限りでは、こころの病気を患っている人がいないんだよ。それだけで取り入れる価値はだいぶあるんじゃないか。

    とりあえず、取り入れられそうなものだけ抜粋

    ・誰が

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    2021年03月17日
  • マンガ人類学講義 ボルネオの森の民には、なぜ感謝も反省も所有もないのか

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    【要約】
    ボルネオでフィールドワークを行った人類学者のルポを漫画化した作品。
    前半の漫画本編では、所有の概念を作らない社会、人以外の存在の視点を持つこと、分け与えによる平等、セックスの多様性などが語られる。
    後編の解説では、人類学の説明や歴史、漫画に関する考察、そしてなぜ人類学マンガを描いたのかが語られる。

    【感想】
    日本の特殊性についてはある程度理解しているつもりで、比較として欧米の文化などについてもそれなりに学んできたつもりだったが、自分が知っている世界と全く違う価値観を持つ世界があることを知れたのは大きな学びだった。

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    2021年03月04日
  • マンガ人類学講義 ボルネオの森の民には、なぜ感謝も反省も所有もないのか

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    マンガであるのため、すんなり読み終えることが出来た。活字と写真だけでは、興味はあっても、読み終えてはいなかったと思う。

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    2021年02月21日
  • ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと

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    ネタバレ

    個人として反省をしないプナンの人たち。反省というのは、いつからあって、それは個人的なものと集団的なものでいうとどちらが先だったのか。教育の現場では振り返りやリフレクションと言われるが、未来視点での向上を前提としたこのあり方はどうなのだろうか

    また、狩猟民族のため獲物が取れなかったときなどに互いに贈与し合うことなどが影響し、贈与の精神が後天的についている。個人所有の概念を捨てていく。現在の物で溢れている物質的に豊かな社会においては贈与が不必要にもなりうるため、意味合いが異なりそう。

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    2021年01月20日
  • マンガ人類学講義 ボルネオの森の民には、なぜ感謝も反省も所有もないのか

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    著者は、人類学者であり、メキシコ・シエラマドレ山脈先住民テペワノの村に滞在し、バングラデシュで上座部仏教の僧となり、トルコのクルディスタンを旅し、インドネシアをめぐった。文化人類学者として、ボルネオの狩猟民プナンのフィールドワークをする。
    人類学の目的は人間の生そのものと会話することである。
    人類学は、外側からそこの文化を客観的に捉えようとしていたことから、文化の内側から現地の人々が考えていることとやっていることを理解し、調査しながら、現地の文化から影響受け自分自身も変容していくこと。現地に入りそこで繰り広げられる生活の現実、日常の出来事などから起こる興奮のざわめきを想像する。肌で感じる。血肉

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    2021年01月08日
  • 人類学とは何か

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    タイトルに反して人類学の素養がなければなかなか読み解けない部分が多いけれども、思いもよらない分野にまで話題が波及し、人類学の巨大さの一端を知ることができた。

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    2021年01月01日