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他者と“ともに”学ぶこと―― 他者と向き合い、ともに生きるとは、どういうことか。 人類学は、未来を切り拓くことができるのか。 現代思想、アートをはじめ、ジャンルを超えた影響と挑発をあたえつづけるティム・インゴルド。 世界の知をリードする巨人が語る、人類学と人類の未来。 世界が直面する未曾有の危機にどう立ち向かうべきか。 インゴルドの思想の核心にして最良の人類学入門。
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Posted by ブクログ
人類はどう生きるべきか?を人類学の問いとするというのが面白い。生を開いていく過程として捉えるのはフランス哲学と繋がるように思う。とりわけ、人種主義の問題を取り除くために、生物学的形質と文化的形質を相互に影響し合うものとして、新しい生物学と新しい人類学を打ち立てる箇所に進化論哲学的な可能性を感じた。
こういうガチ賢い系の本初めて読んだけど 理解できることとできないとこがあってすごく楽しかった。自分には良い難易度だった。 人類学とはっていう題名だけど「学問とは何か」についても新たな視点を得られた。科学をみんな信じてるけど、実験室でデータを集めて良い感じに解釈してるのをそれって真実として信じきってし...続きを読むまっていいのか、みたいな。(やばい語彙力無い) 筆者は元理系だけど、そういう科学で正しいと言われてることは全て正しいとも限らないという脆弱性を感じて、より真髄の当たり前から疑う人類学というものに入り込んでいったそう。人類学は哲学とも社会学とも似てるけど違って、(どう違うかの詳細はしっくりきたけどちょっと忘れた、読み直そ。)人々に教わる。何か重要なデータを得ようという関わり方ではなく、フィールドワーク先の人達を先生だと思って、人間が生きる上で大切なことを全て学びとる。そのフィールドワークで必ずしも実用的な結果や、人類の新たな発見が得れるとも限らない。けど、それでも良い。人類学は思いやりの学問だ。この激動の時代、人類がこの先どうなるべきかを考える上で大切な学問だ。なんか他の学問と全然目的とかが違う、ゆるい?ぼんやりだなと思った こんな理解で合ってるかなー?!人類学とは何か知れると思って読む人が多いと思うけど、一言でパッと表せないのが人類学だなーってことがわかった。人類学の本初めて読んだけど、この本を読んだあと、なんだかワクワクするぼんやりした輪郭が見えてきた。もっと人類学の本読みたい。 自分は生まれた時から出来るだけ自分と違う種類の人間と関わって、人を観察しまくって、その人が何を大事に生きてるのか、自分との違い、その違いはどこから来るのか、つまり生きていく上でどの要素が必要でどの要素が必要ないのか、悪とは、善とは、人それぞれ違うのだな、真理はどれなんだ、そもそもあるのか、ないのか、自分はどの価値観のスタイルで生きていこう、どう生きるべき?と常に問うてきた。ある意味、既に文化人類学者かも。私が、できるだけ偏らないように無造作に様々なコミュニティに飛び込んでいたのは、フィールドワークということかな。遠くの村の自分が持っている価値観とできるだけ違うものを持っている人達と会い、相違点、共通点を探して普遍的なものを見つける。という営み。好き。文化人類学者になろっかな。♪ めちゃ拡大解釈してるかもしないし 理解できないところも多々あったからまたぜっっったい読み直したい!
総合学(学とすらも呼ばないものか)としての人類学。 人は皆、最高の人類学者だ!と呼べるような社会に暮らせたら。
他者「を」学ぶのではなく、 他者「と」学ぶ。 分けられたものを統合する。 偏見や常識と抗う。 生そのものを観察して思索する。 知識ではなく、思索が許されている。
150ページほどの短い文章ながら、読めば思索が深まる体験を得られる、そんな素晴らしい本に出会いました。 本書は、ティム・インゴルドの研究領域である「人類学」を改めて問うてみた内容となっています。 インゴルドの本は、アート・芸術・建築関係から邦訳された経緯がありますが、本書はそれらとはまた違...続きを読むった学問について語られています。 では、人類学とはなんなのか?そして、インゴルドのいう人類学とはどんなものなのか? 第一のポイントは、他者を真剣に受け取ること、です。そのことが本書の第一章で語られています。今までの人類学は、他者を研究の対象とすることでした。フィールドワークにおいてもそれはあり、観察する側と観察される側という線引きで、いわゆる先住民を「対象」にしてきたそうです。 でも、インゴルド人類学のポイントは、他者を対象化して観察するのではなく、他者とともに研究するそうです。このやり方を「参与観察」と呼ぶとインゴルドは語っています。 これは、例えば医療の現場などにおいても言えることだと私は思います。治療する側と治療される側というふうに、病気をもった人を「対象」にすることと近いと思ったからです。でも、そこに本当のケアはあるのでしょうか。 それはともかく、最初に私が書いたように、思索が深まる体験としては、「知識と知恵」の考察や、「知るとある」の考察や「類似と差異」の考察が、本書を読むことによってダイレクトにインゴルドの思索を流し込めるので面白い体験でした。 また、近代西洋人は空想上の生きものであった、という内容の指摘はスリリングかつドキドキしながら読み進めました。こちらも非常に面白い考察でした。 インゴルドの学究人生を辿る半自伝的な内容でもある書で、人類学の史歴や学会界隈の激震と分派などまで綴られています。 読み終えて、私は、人類学のほうが、哲学よりも哲学的で面白そうだなという感じがいまはしています。 向き不向きもあるでしょうけれど、哲学や人文科学に興味のある方や、思索を深めたい方は読まれることをオススメいたします。
難しい。。 解説にも書いてあるように意見があっちこっちに散らばっていて一貫性を持って読むのがなかなか困難 また、本書全体を通して主張されている人のある面を切り出してみるのではなく一つのものとして捉えるという考え方もなんなく納得できる気はするものの理解は難しい
面白いと思うし、咀嚼できたらとても有益と思えるので星4つ。が、ところどころ「?」が頭の中に浮かんでしまう箇所がまだまた多いのも事実。インゴルドの他の本を読んでみてまた戻ってこようと思う。
インゴルドの著した本編は、簡単には理解が難しい。詩的な表現も多いが、印象深い言葉が多いのも事実。訳者の丁寧な解説が読後の頭の整理に役立った。
タイトルに反して人類学の素養がなければなかなか読み解けない部分が多いけれども、思いもよらない分野にまで話題が波及し、人類学の巨大さの一端を知ることができた。
なかなか頭に入ってこない箇所もあった。 そもそもの素養が無い。 たまに分かりかける(気がする)。そうすると急にドライブがかかったみたいになる。 こういう読書もたまにはいい。
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人類学とは何か
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ティム・インゴルド
奥野克巳
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