降田天のレビュー一覧

  • 事件は終わった

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    降田天『事件は終わった』集英社文庫。

    地下鉄内で起きた無差別殺傷事件の終わりから始まるという面白い構成の連作短編集。

    降田天の短編は幾つかのアンソロジーで何作か読んだことがある。

    ホラーや都市伝説のようなテイストを漂わせながら、事件と関わった人びとの人生を描くのだが、爽快感も納得感も無く、尻すぼみにつまらなくなっていくという残念な作品だった。


    『00 事件』。以前は、年末になると何時も陰惨な殺人事件が起きていたが、今は毎日のように殺人事件のニュースを目にしているように思う。それだけ、何気ない日常の中に危険が潜んでいる恐い時代になったということだろう。

    物語の発端となる事件が極めてシ

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    2025年10月01日
  • すみれ屋敷の罪人

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    前半は、お屋敷の秘密をインタビュー形式で明らかにしていく。主観が入るから仕方ないけど、その人に見えていたことと、また別な人では見え方が違っていて話すことも微妙に齟齬が出てしまい、後半は登場人物みんなが怪しく見えてしまった。
    最後まで読むと悲しくも優しい秘密の話。戦争でうやむやになってよかった、という単純な話ではないから当事者はずっと苦しんでしまった。最後は許しあえたらいいなぁと思った。

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    2025年09月11日
  • 少女マクベス

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    ネタバレ

    一人の天才に対する少女たちの葛藤が明かされていく様子が面白かった
    特に努力型の優等生の子の葛藤は共感できるものがあった。

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    2025年09月01日
  • 有限会社さんず スーサイド・サポート・サービス

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    短編集
    死にたいけど死ねない人のお手伝い…だが。
    一話目が一番のどんでん返しでスッキリして面白かった。せっかくプランがふたつあるのだから両方の話を読みたかった。でもこの小説の死に対する向き合い方としてはやはり選択肢はひとつになるのかな。

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    2025年09月01日
  • 少女マクベス

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    演劇専門の学校で起きた「天才劇作家少女の死」。万年二位の陰口をたたかれる二番手劇作家結城さやかは、その真相を探るべく入学してきた藤代貴水に巻き込まれる形で事件の関係者たちに話を聞きに行く。

    面白かったです。ちょっと強引だな?と思うところもなくもなかったですが、少女たちの青春小説的な側面もあって楽しく読めました。特に「3人の魔女」たちが文章上でも華があるのか読んでいて引き込まれますね。
    半面やっぱりミステリとしては弱め。なんとなく真相も予想がついたし、怪しい言動や行動が妙に浮いてたりとか。。。

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    2025年08月14日
  • すみれ屋敷の罪人

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    文章としては読みやすいが、淡々と物語が進んでいくので、あまり続きが気になる!という感じではなく、読み終わるまでに時間がかかってしまった。最後には伏線もしっかり回収され、少し感動的にきれいに終わる為、後味は悪くない。

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    2025年08月04日
  • 少女マクベス

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    大切な人の神か、友か。
    さて、どちらになりたいだろう・・・

    演劇学校の生徒が、自ら手がける舞台の上演中に奈落に転落死した事件の真相を追う学園ミステリー。

    伏線回収と真相究明の部分はとてもスカッとしました。とにかくうまい!
    ミステリー好きにはたまらない内容なのではないでしょうか。

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    2025年07月31日
  • 偽りの春 神倉駅前交番 狩野雷太の推理

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    そんなんで分かるかい!というスーパースキルを持った巡査がタイミングよく現れるという短編集。
    巡査の過去編が気になる!

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    2025年07月26日
  • 少女マクベス

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    女子演劇学校で、神と称される天才脚本&演出家が死んだ。事故で処理されたそれは本当に事故だったのか?神の友達の新入生と共に犯人は探しが始まる。
    そこには、個人が抱える苦悩や秘密が沢山あった。人はそれを乗り越えて成長していく。
    初めから事件が起きており、ワクワクさせられたが、後半〜結末がちょっとダレたのが残念。
    犯人探しの理由が自己都合な感じだと、はじめから強気だったのとそぐわない気がするが…
    伏線となるセリフが多いが、全てに気づけなかった自分にも残念。読み返しも楽しめるかもしれない。

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    2025年07月19日
  • すみれ屋敷の罪人

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    2001年、長らく手付かずだった戦前の名家・旧紫峰邸の敷地内から発見された二つの白骨死体。
    紫峰家は、すみれの花で彩られた美しい館に暮らす一族だった。
    当主の太一郎と、葵・桜・茜の美しい三人の姉妹たち。四人は終戦間近、東京大空襲によって亡くなったはずだったが……。
    白骨死体は、いったい誰の死体なのか?
    その身元について、かつての関係者に話を聞いて回る謎の男が現れる。
    かつての女中や使用人たちの語る、館の主人と三姉妹たちの華やかな生活と日常、そして忍び寄る軍靴の響き。
    突然起きた、不穏な事件。彼らの証言は二転三転し、やがて戦時下に埋もれた意外な真実が明らかになり――。

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    2025年07月15日
  • 少女マクベス

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    ネタバレ

    命に関わる重病人がいて、病状もどんどん悪化しているのに、先生を含め誰も気がつかないっていう状況がどうにも不自然に思われた。

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    2025年07月15日
  • 少女マクベス

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    「今のわたしはどんな本が楽しいのかな」
    設楽了はなぜ死んだのか?学園ミステリー。内容は面白いと思うが今のわたしには響かず。自分が今どんな本が読みたいのかなと思った。

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    2025年07月14日
  • 少女マクベス

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    物語の謎に共感できなかった。ミステリーとしても青年群像劇としても中途半端。一つ一つのエピソードは面白いのに残念

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    2025年07月01日
  • 女王はかえらない

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    あるあるなミステリーな進行、そこまでの大どんでん返しみたいなのはないけど、スピード感をもってよめる。
    ミステリー初心者にはおすすめかも。

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    2025年06月18日
  • 少女マクベス

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    面白かった
    登場人物が途中混ざって混乱したものの、基本的には分かりやすく話が進んでいく。悩みとか喜びとか、心から望むことがある者が皆持っているものがはっきりと描かれていて、熱くなれる。
    マクベス、読んでみたいと思った

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    2025年06月06日
  • 彼女はもどらない

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    何をいい話みたいな雰囲気だしてるんだと思った。

    登場人物全員気持ち悪い。この感想になるように物語が作られているので良くできているとおもう。
    人間の気持ち悪さの表現が上手く、主題が読後きちんと伝わるいい本だった。

    何度も冒頭を読み返して、どうなるんだとハラハラしたし、展開されていってそういうことだったのか!と脱帽した。
    話の構成がとてもいい、後味は少し悪い。

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    2025年06月05日
  • 少女マクベス

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    ネタバレ

     演劇学校内で起きた転落死の真相を知る物語。
     俳優志望の少女3人に事情を聞いた後の、「この人は犯人じゃないな」と、主人公があっさり認めていく展開が、単調に感じてしまった。
     最後の舞台で真相を知る者と対峙している時には、マクベスをあまり知らないながらも、タイトル通り、マクベスを高校生に落とし込んだ物語だったんだと感じられた点は面白いなと思った。
     コンペ用の台本を紙で印刷して、先生の机に置いて終わりなんて、「絶対すり替えがあるだろ」と思ったし、かつ先生が、すり替えを決めつけていたのは、「どんな先生だよ、コンペを失格にさせる展開が雑だな」と思った。
     相手が自分を崇拝していたとしても、それが嫌

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    2025年05月16日
  • 少女マクベス

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    了が"神"と崇められすぎていてどんな人かよく分からないまま物語が進んでいった。
    1人ずつ話を聞くにつれみんなの人間らしさが見えてきた。

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    2025年04月20日
  • 少女マクベス

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    女子生徒たちが情熱を燃やすその舞台裏で、「神」と称された天才演出家・設楽了が謎の死を遂げる。
    演劇に懸ける少女たちのきらめきと、その裏に潜む嫉妬、野心、そして秘密が絡み合い。
    才能への渇望、届かない憧憬、そして友情と裏切り。特に、主人公の貴水と、了の二番手として生きてきた三年生の結城さやかの関係性が魅力的です。反発しながらも、共に真実を追い求める中で、二人の間に生まれる絆は、この物語の大きな見どころの一つ。

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    2025年04月05日
  • 少女マクベス

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    読み応えのある推理小説x演劇。
    でも何か惜しいなぁ。このオチであれば、もっとストーリーを短くして、テンポよく進んだ方が気持ちよかったな。

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    2025年04月01日