降田天のレビュー一覧

  • すみれ屋敷の罪人
    華やかなるすみれ屋敷の住人達と、それに付き従う使用人達。調査を進めるごとに、彼らの背景が浮かんでくる。
    屋敷の栄光も後の没落のときも、ありありと思い描かせる筆致が見事。
  • さんず
    久しぶりに小説を読んだ。
    自殺幇助会社の話。
    この話を読んで希望が持てる訳ではなく
    特別不思議で面白い訳でもなく
    読み終わってどう感じたらいいのか分からない本

    でも少しの希望を感じる事は出来るのか
    人が生死を選択するのはほんの少しのキッカケ
    次第で、未来を選ぶのは自分だ‥的な?
  • さんず
    自殺幇助業者、その名は「さんず」。

    死にきれない者達の元に届くQRコードのみが印刷された名刺大の白いカード。
    そこにアクセスし、必要事項を入力すれば彼らはやって来る。

    スガとカトウと名乗る謎の男性二人組。
    自殺志願者の願いを叶える彼らは神か、それとも悪魔なのか。

    5話の物語には、それぞれ事情は...続きを読む
  • 事件は終わった
    #事件は終わった #降田天 #読書記録

    話題本。
    地下鉄無差別殺傷事件に居合わせた人々のその後を描く。
    短編連作6篇。

    逃げた姿がSNSで叩かれて引きこもる元商社マンの男性。事件の時の記憶のない高校生。最初に切り付けられたマタニティマークをカバンにつけた女性。ホスト男性やジャーナリスト志望の女...続きを読む
  • 女王はかえらない
    一部でところどころ違和感を感じながら読み進め、二部でさらにそれが広がり、三部で見事にひっくり返され、あの違和感が何だったのか回収してくれます。
    物語がテンボよく進むので、サクサク読め進められます。
    あのトリックは全く分からなかったです。
  • 事件は終わった
    ホラーっぽいままかと思ったら、ミステリっぽくなって、人間ドラマで終わるという。一つの事件の後日談としては、様々なバリエーションで、面白かった。
  • すみれ屋敷の罪人
    かつて栄えていたすみれ屋敷跡から見つかった白骨化した複数の遺体。一体誰の遺体なのか。
    かつてそこのお屋敷で働いていたものたちに話しを聞いていくうちに、知らなかった真実が明かされていく。
    嘘に嘘を重ねると悲劇になるなと読んでて思いました。とりあえずお父さん、それはダメよ〜
  • すみれ屋敷の罪人
    すみれ屋敷で見つかった二体(後にもう一体)の死体が現在になって出てきたことより、その犯罪が戦時中のすみれ屋敷の一家および使用人や書生の関係からどう引き起こされたかを描いた作品。
    展開は前半はその当時の使用人たち他の「証言」で、後半は意外な人の「告白」で構成されている。
    作者は女性二人が一人の「降田天...続きを読む
  • 事件は終わった
    車内に居合わせた人のその後の連作かと思いきやちょっと違った。事件そのもののトラウマじゃないのがしんどくないようでしんどい。
  • すみれ屋敷の罪人
    評価がしにくい作品。終盤の面白いところまでに、至るまでが長すぎる。第二部の途中までの評価は最低。時間を無駄にしたと思ったほど。
    最後のラストスパートで盛り返した感じ、全体的にレトロな感じもあり雰囲気は好き。
    もっと登場人物を減らしてシンプルにしても良かったと思った。良いところは、他の方が書いている感...続きを読む
  • 女王はかえらない
    いわゆるどんでん返し系。
    前半のパワーゲーム、別視点、ネタバラシの順。よく出来ている。
    名前が最初カタカナで第二章で漢字になるところからミスリードの匂いは大分してたけど、メグの正体は最後まで分からなかったなぁ。
  • 女王はかえらない
    登場人物が多く、名前が覚えられなかったが、なんとか読み終えた。読み終えたあとは、なるほど、そういうことかという感じでした。
  • 偽りの春 神倉駅前交番 狩野雷太の推理
    【このおまわりさんからは逃げられない】

    “落としの狩野”と呼ばれた元刑事の狩野雷太が5人の容疑者と対峙する、心を揺さぶるミステリ短編集。


    表紙のお巡りさんが怖くて気になった一冊。
    古畑任三郎のような犯人の目線で物語が進む倒叙もの。
    文章も読みやすく、短編集なので隙間時間で読み進めてしまう。

    ...続きを読む
  • ネメシス7
    シリーズ完結。テレビドラマを観ていたので、だいたいの流れは一緒だったから、懐かしくなりながら読んでました。最終巻の発売までに時間があいてたので、うろ覚えなところも結構あって、その間に読み返しておけば良かったとちょっと後悔かな。
  • ネメシス2
    ドラマ見てない。映像だとコメディ部分がやりすぎになりそうな気がするがどうだったんだろう。作者が毎回変わるのが面白い。
  • 偽りの春 神倉駅前交番 狩野雷太の推理
    犯人からの視点で物語が進行していく。テレビドラマの古畑任三郎とか、刑事コロンボのよう…(雰囲気は違うが)。
    警官の狩野の犯人を追い詰めていく話し方が、『鎖された赤』では個人的には自分が犯人だったら嫌だなぁ、と感じた。もう何もかも見透かされている感じ、狩野、鋭い。
  • 偽りの春 神倉駅前交番 狩野雷太の推理
    何が良いってまずこの不穏で不気味な警察官の表紙
    思わず手に取りたくなる
    そこにさらに「このおまわりさんからは逃れられない」という帯
    一発で惹かれて即購入

    帯にもある通り犯人視点のミステリー「倒叙ミステリー」
    全5篇からなる短編集だが3~5篇は...

    つかみどころの無い狩野が次第に犯人を追い詰めて...続きを読む
  • さんず
    死にたい人の背中を押す会社さんず。自殺希望者からカウンセリングをしてその死を見届ける。が、実態は自殺希望者を事前に察知してその人を死へ誘導していく会社だった。それでも死を前に踏み留まるもの、全てを諦めて死を選ぶもの、抗いながら死を選ぶもの…と自殺希望を前にしても人というものは様々だ。死でしか救われな...続きを読む
  • 偽りの春 神倉駅前交番 狩野雷太の推理
    初めての隆田天、作風は地味だが交番の
    駐在が犯人の前に唐突に現れ反抗を指摘
    するホームズ謎解きの様な作品
    刑事から駐在に移動した狩野雷太の過去
    がシメになるのだが、正直に言えば本作
    品同様に「なんでやねん」作者が導こう
    とする結末になるとすれば異常な心理の
    持ち主ばかりの作品といえる
  • 本格王2022
    【収録作品】道尾秀介「眠らない刑事と犬」/大山誠一郎「カラマーゾフの毒」/芦沢央「アイランドキッチン」/方丈貴恵「影を喰うもの」/浅倉秋成「糸の人を探して」/森川智喜「フーダニット・リセプション」

    「眠らない刑事と犬」『N』所収。ペット探偵に犯行現場からいなくなった犬探しを依頼する刑事。母親の気持...続きを読む