降田天のレビュー一覧

  • 偽りの春 神倉駅前交番 狩野雷太の推理
    古畑任三郎みたいな倒叙ミステリーを期待して読み始めました。狩野が出てくるまでの犯人の話で退屈な場面もあったけど狩野が出てきてからの心理戦は面白くて夢中で読めました。
  • 事件は終わった
    地下鉄の無差別殺傷事件に居合わせた乗客たちのそれからは… 連作短編ミステリー #事件は終わった

    ■あらすじ
    地下鉄で無差別殺傷事件が発生。居合わせた乗客たちは逃げ惑う人、救助する人、犯人に立ち向かう人たちで車内は騒然となった。無事犯人は逮捕されるも、残念ながら被害者がでてしまう結果に。
    さて事件が...続きを読む
  • 事件は終わった
    地下鉄S線内無差別殺傷事件。
    〈突然、青年がナイフを取り出し女性の腕を切り裂き、助けに入った老人を刺殺した。
    取り押さえられ、事件は終わった。〉

    だがこの事件に関わった者たちにとっては、終わりではなかった。
    助けられた女性の罪悪感や老人に「死ねよ」と言った女子高生の後悔などなど別の視点から全6編の...続きを読む
  • 偽りの春 神倉駅前交番 狩野雷太の推理
    今作は倒叙ミステリで5章からなる短編小説です。犯人目線で語られるので、元刑事で現在交番勤務の狩野さんにジワジワと追い詰められていく様は嫌な手に汗握る感覚になりました。当の狩野さんはヘラヘラ笑い一見軽い感じの人に見える。でもその奥で物事の本質を見極める力が凄い。犯罪は絶対ダメだけど、犯人たちがどうして...続きを読む
  • 事件は終わった
    地下鉄殺傷事件というあまりにも非日常な事件に遭遇してしまった事によりその後の人生が大きく変わっていく。それぞれの人々のその後が変わったのは事件のせいかもしれないし、そうでないかもしれない。通り魔とか無差別殺傷とか被害者は怪我をした人だけじゃなくその場にいたすべての人に大きな傷を残す。という事が書かれ...続きを読む
  • 小説の神様 わたしたちの物語 小説の神様アンソロジー
    どの作品にも不動詩凪と千谷一夜、帆舞こまにの影を感じて新鮮だった。
    お気に入りの話は、詩凪と一夜の担当編集者河埜視点の話。原稿を待ち作家たちの輝く場をつくる編集者としての思いが描かれている。こういう生き様も格好いいなと思った。
  • 事件は終わった
    事件は終わった。それでも被害にあった人々の生活は続いていく。中傷、PTSD、後悔、懺悔。ある人は引き篭もり、ある人は怯え、ある人は電車に乗れなくなる。それがホラーちっくに絡み合い、とても読み応えがありました。その中でも2話目の『水の香』は結構怖かった。一気読み。
  • 本格王2022
    ミステリ―が読みたーいってなったものの「最近の作家さん知らんな…」となって書店で彷徨っていたところ発見した本。6名の作品が読める贅沢な一冊でした。道尾秀介さんの作品以外読んだことなかったので新たに作家さんを知ることが出来て良かった。浅倉秋成さんが好きでした!
  • 女王はかえらない
    ぼくの目線で始まるクラスの女子のいじめやオタマジャクシのくだりはとてもリアルでぞくっとした。ふと自分の小学校時代を思い出す。最後にネタあかしが次から次へとあっててんこ盛りな感じ。性別までだまされていたのは驚いた!
    ただ、他のレビューにもあるとおり、あだ名が覚えきれず何回も読み返してしまった。
  • さんず
    自死の妨げる事を解決しサポートする『さんず』
    一人一人、死にたい理由は様々。心残りも様々。
    自殺幇助会社っていうのか、よかった。
    もう1つのプラン内容も気になりました。
  • さんず
    三途の川を渡るのさんずから取ったのだろうダジャレみたいな会社名。「よりそいプラン」と「もろともプラン」の2種類しか選べないしどっちも最終的には自殺となる。
    こういう会社があったら利用する人はそれなりにいるんじゃないだろうかと思えてしまう。

    コンビニの店長のような自業自得タイプから誰それのために自殺...続きを読む
  • 偽りの春 神倉駅前交番 狩野雷太の推理
    一人の警官・狩野を軸にした連作短編。
    謎解き要素は薄いけれど、すべての話が犯人目線で描かれていて、話術と観察力に優れた警官と日常会話をしながら追いつめられていくドキドキはあまり他では味わえない形かなと思う。
  • さんず
    自殺幇助の会社、さんず。話の展開が読めず、読み進めたら1日で読み終えてしまった。死ぬ自由もあっていいのかもしれないけど、やっぱりどこか歪んでる。死ぬこと考えずに済むのが1番いいよね。
  • ネメシス7
    凄い勢いで伏線回収してるみたいなんですが、6巻との発売間隔が開き過ぎていて、読む当方がストーリーやら設定やら忘れてしまっていて。面白いことは面白かったです。
  • すみれ屋敷の罪人
    著者の作品は初読みですが、読んでいて苦しくなるミステリー作品でした。
    (褒め言葉です)

    戦前の名家「紫峰邸」の敷地内で発見された白骨死体の謎を解くのが本作の大筋で、ある人物から依頼を受け、その身許を探ることになった西ノ森。

    戦前、当主と三人の娘が暮らした紫峰邸には使用人と書生が暮らしていた。

    ...続きを読む
  • 朝と夕の犯罪
    とても真っ暗なお話。

    なぜみんなこんな人生を歩んでしまったのか。
    もっと幸せ、とはいかないまでも穏やかな生き方だってあった筈なのに。
  • さんず
    面白かったです。
    いやーな空気感で
    人の汚くて冷たくて恐ろしくて怖い一面を
    これでもかと見せられる。
    心の奥底にある死にたいという
    深層心理をわざわざ呼び起こさせ
    死に追いやる。
    いい気分で読める物語ではないけれど
    人怖な小説で面白かった。
  • ネメシス5
    Vを読んだけど、登場人物が魅力的だし、ストーリー展開のテンポも良くて、あっという間に読み終わった。

    IからⅣも読みたい!
    と思ったらそれぞれ作者が違う⁈
  • 本格王2022
    いろんなシチュエーションの推理小説なので、それぞれ楽しめる。
    決して殺人事件の犯人捜しだけじゃないんだ。
    特に面白かったのが浅倉秋成さんの「糸の人を探して」。
    冴えない、モテない大学生の河瀬倫義が、友だちに誘われて5×5の合コンに行く(その友だちは用事があり来れない)。しかも自分に好意をもっている女...続きを読む
  • 朝と夕の犯罪
    狩野雷太シリーズ第二弾

    今回の狩野は主人公というより名探偵役という感じでした。
    二部構成で第一部は狂言誘拐のクライムサスペンス、
    第二部は8年後の保護責任者遺棄致死事件から始まり過去の事件、関係者たちの生い立ちなど、
    狩野の手で全貌が暴かれ、非情ながらも自分たちの罪や負のスパイラルを直視させたとこ...続きを読む