降田天のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
狩野雷太の推理は1作目「偽りの春」が爆発的に面白くて、のらりくらりと真相に近づいてくる狩野雷太に、自分が犯人になったようなハラハラドキドキ、圧をかけられて逃げ出したくなるようなギューっとした感覚。これオモロいって何人にもオススメで渡してました。新種の薔薇の苗を盗んだ事件、少女誘拐でしょ、老人の泥棒たしか耳が遠いってオチやったような、先生を愛した才能豊かな美術学生の作品は衝撃やった!昨年の私のベスト10に入ってる
そして今回の続編!めちゃくちゃ楽しみでした。
端的に言うとやっぱりこのシリーズは短編小説がいいのよ、、、事件おきて加納雷太が来て解決。古畑任三郎みたいな感じ?今回は現在と過去と2つの -
Posted by ブクログ
ネタバレ結構面白い、小学校スクールカーストミステリー。
三部で描かれる。どんでん返しなのでネタバレ注意。
・第一部は小学生のオッサンというぼく視点で描かれる。有能なのでカーストの外にいる。マキというカーストトップのクラスにエリカという東京からの転校生がやってきてカースト一位を奪い合う。
その波乱で2人とも死ぬ。
・第二部は先生視点…かと思いきや、実はオッサンの未来で先生になっている。しかもオッサンは女の子でメグが男の子だった。エリカの失踪事件が起こり、第一部を先生視点で描いているのかな?と思わせといて、実は違った別の事件という。
・第三部は真相解明。第一部の事件を解明する。小学校同級生全員で2人 -
Posted by ブクログ
ネタバレ長かった…。400ページ弱なので、そこまで長いわけではないはずなのに、なかなか進まなくて読み終えるのに数日かかった。
これは狩野雷太シリーズなのかな?タイトルにある狩野が出てくるまで、これは一体誰が主人公なんだ?と思いながら読んだ。
家がなく、車でその日暮らしをしていた父親とアサヒ、弟のユウヒ。こんな生活じゃなくて家が欲しいと願ったアサヒは車を壊しちゃえばいいとユウヒに言われて車のガソリンタンクにスティックシュガーを入れる。その後、父親は車で死んでしまった。自分のせいだと責任を感じるアサヒ。その後アサヒは実の母親の元へ引き取られ不自由ない生活を送っていた。ある日、幼い頃に共に暮らしていたユウ -
Posted by ブクログ
今は廃墟となったすみれ屋敷の庭から発掘された白骨死体
その謎を解明するために、屋敷の関係者から話を聞く「第一部 証言」
そして解決編の「第二部 告白」
第一部の感じが特に好きですね
証言ひとつとっても、人によって見え方・感じ方が違っていて面白いです
それなりの数の登場人物がいるけれど、いわゆる登場人物一覧のようなページがありません
ので、自分で意識してキャラ相関図を把握する必要があるのでより深く物語に入り込めます
それとは逆に時系列の把握が苦手な自分、この出来事はどのタイミングで起きてるんだ?って、証言が行ったり来たりするもんだから混乱してしまいました(笑 -
Posted by ブクログ
ネタバレ読んでるときに「この子のこういう一面がマクベスに重ねられてるわけね、この子にとっての魔女はこの人な訳か」と思ってたら、あれこの子も、この子も、と続いて皆なにかしらマクベスだし、そういう意味では「マクベス」は皆が持つ不安定さを描いた作品なのかもな、と、思いました。
それとは別で、閉鎖された空間の中ではそこの空間で能力が高いだけで神のような扱いをされて神のような振る舞いをしてしまうことについて、「それはおかしい」とはっきり書かれていて、会社とかでそこの仕事が詳しいだけで人として偉いように振る舞う「偉いさん」を否定しているようなところが共感できた。