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Posted by ブクログ
狩野雷太2作目。
あれ?狩野シリーズじゃなかったっけ?
スピンオフ??
と思うくらい狩野さんの影が薄かった。
かと思いきや、終盤恐ろしいまでの観察力と推理で一気に事件を解決してしまった…。
これってもしやこういうこと?
これはこういうことでは?
というのが途中でなんとなく読めたけど、それがどうしてそうなったのか。は分からず、狩野さんの話で(うわぁ、そういうことだったのか!)と理解した瞬間に、あまりの見事さに驚いた。
話としては、狂言誘拐と子どもの置き去り致死事件がメイン。
家に閉じ込められ、置き去りにされて餓死した妹と、生き残った兄。
読んでいるだけで辛すぎたけど、実際にもこんな事件は時々ある。
子育て出来なくなっても良い。逃げ出したくなっても良いから、お願いだから、家に閉じ込めないでほしい。
児童養護施設じゃなくても、市役所の待合ベンチでもいいから、お願いだから公的機関に置いていってほしい。
お腹が空いても食べるものはなく、暑さと匂いで絶望の中、死ぬのも可哀想だけど生き延びるのも地獄だと思うから。
彼女に事情があったことも分かるし同情もするけど、何もやって良い理由にはならないよ。
…生き残ったお兄ちゃんは、私の息子と同い年なので、余計に辛くて泣きながら読んだ。
それなのに、お母さんに会った子どもは、ごめんなさいと言う。自分のせいで妹が死んでしまったと。ママ帰ってきてと。どんな目に合っても幼い子どもはお母さんのことが大好きで、そこがまた辛かった。
周りの人間がどれだけ『君は何も悪くない』と言っても、彼は自分を責め続ける。
クッキーの最後の1枚を食べてしまった。自分の方が体が大きいからいいかなって思った。でも妹にあげれば良かった。自分が代わりに死んだら良かった。
…たとえどんな理由があっても、子どもにこんなこと思わせちゃいけないよ。
狩野雷太の見事な推理より、私はこの置き去りの方が印象に残ってしまったな。
Posted by ブクログ
「偽りの春」では、狩野の出番が多かったのに比べ、こちらは少なかった。
せっかくなのでもっともっと犯人に突っ込んで欲しかった。
借りたままのドン・キホーテ。当初「これ絶対あぶないだろ」と思っていたが
確信に迫る材料ではなかったようだ。
今回は、供述から違和感を感じ取るのではなく、行動、言動から「どうしてそうなる?」という違和感から落としていったように思う。
アサヒとユウヒ、美織は、それぞれ「大切な人」を守るためにウソをついた。
ウソをつく理由がどうであれ、狩野はスルーしない。
「幻想は幻想のままでいい」という大人たちに対して、「本当のことを知っても立ち直れる人にすることこそが優しさ」と狩野は言ったが、夕夜に関しては、うーん・・・知らないほうがいいと思う。夕夜の父はユウヒでいいじゃないか!
常識から逸脱した大人たちに人生を台無しにされた可哀想な子どものエピソードは辛かった。美織はもう少ししっかりして欲しかったというのが本音。でも若い母親だったから仕方ないかー。事件はとても悲しく凄まじく、内容もハラハラして面白かったけど、狩野の働きがちょっと物足りなかった。伏線があるはずだが、自分自身うっかりスルーして読んでいた部分もあるだろう。記憶を消して最初から丁寧に読みたい。
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