小山内園子のレビュー一覧

  • 耳をすませば

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    ネタバレ

    2010年代の物語。
    当時は様々なサバイバルオーディション番組が制作されていたのは知っていたけれどこの賭博のオーディションは新しいな、と設定が興味深かった。

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    2025年04月07日
  • 私たちにはことばが必要だ フェミニストは黙らない

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    実践編は痛快だけど、コレ実践したら男性とは断絶してしまうね。でもこれくらい言わないと気づかないのかもね。

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    2025年03月29日
  • 大丈夫な人

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    短編も結末のはっきりしない物語も苦手だけど、読後感悪くない。このねっとりした空気感が夢に出てきそう。

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    2025年03月28日
  • 破砕

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    破果の主人公爪角の前日譚。
    破果には大きなテーマが存在していたもののこちらは単純な物語という印象。
    意外と読みやすかった。

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    2025年03月27日
  • 光っていません

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    閉塞感に満ちた日常に解放をもたらす短編集。
    どの作品も、不安と絶望の中で生きる登場人物たちが、自分自身を取り戻していくようなストーリーでとても癒されました。
    特に良かったのは表題作の『光っていません』。クラゲになろうとした女性・ジソンさんの最期を見送った「私」が、自分の大事なモノに気付かされる瞬間がとても美しく、感動的でした。

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    2025年03月18日
  • 光っていません

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    とっっっても良かった…。

    日常のなかに混じり込んだ奇譚が、生活の鬱屈さをそっと解いていくような8つの短編集。
    ディストピアもののようだけど現実離れしてはいなくて、ちょっと気を緩めたら私たちもこんな世界に迷いこんでしまいそうなリアルさがあった。

    あらゆる物事をあきらめざるを得ないN放世代を生きる韓国の若い人たち
    辛いことを辛いと感じる心も麻痺してしまった人々に、きちんと悼む気持ちを思い出させてくれる物語ばかりだった。

    結末ははっきり記されていないけれど、主人公たちは回復につながる選択をしているなと想像できる、そんなほんのり明るい余韻を感じられた。

    「幽霊の心で」がいちばんのお気に入り!

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    2025年02月22日
  • 光っていません

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    なんとなく手に取って読んだ作品。読んでよかった。透き通っていて、凄く寂しく切なさを感じる短編集だった。作者の作る世界がとても好きになった。

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    2025年02月20日
  • 彼女の名前は

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    それぞれの話の背景には住宅格差、厳しい学歴社会、就職難、ストライキ、デモ参加などが見え、日本社会ではそれほど馴染みがないこれらに「韓国って日本より過酷だな」と呑気に思ってしまうかもしれない。しかし解説にある通り、男女格差は日本の方が遥かに遅れており、危機感を持ちたいところだ。韓国のジェンダーギャップ指数が日本を上回ったのはこの本の女性たちのように声を上げ続ける人がいたからだ。著者がこの本や『82年生まれ、キム・ジヨン』を書いたように、作家たちが世界に発信し続けているからだ。

    28人の韓国人女性たちの声が聞こえる。日本人であっても女性ならばきっと誰かに共感し、互いを抱きしめ合いたいと思うだろう

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    2025年02月17日
  • 光っていません

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     現実世界の隙間にフッと別の世界が開いている。
    そんな不思議がありました。

     書き出しの文から、なんか、どこかへ滑り落ちていくような、何かの隙間をすり抜けていくような、落ち着かない違和感があります。
     次の段落で、世界がバンと切り替わります。 あ、ほら来た、 どこここ? 何の話? みたいな、です。

     上手いですよ~! 不思議ですよ~!

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    2025年02月12日
  • 破果

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    ネタバレ

    家業ひとすじ45年
    かつて名を馳せた女殺し屋・爪角の
    ノアール小説

    どこで勧められた本だったか痛いのは苦手なのに、爪角の人生に魅せられて一気読み
    ただのノアール小説に終わらず、人間味溢れる小説になっている

    父親を殺されたトゥよりも、爪角に感情移入してしまうのは爪角の人生を追って来たからなのか、、、
    リュウとの生活はあまりにも切ない
    肉体の老いのみでなく、揺れ動く様になってしまった感情
    そんな中繰り広げられる最後の死闘

    一緒に生きて来た老犬も無くし
    リュウの元に行くまで、これからどんな人生を送るのか、、、、
    花火の様な、果物の様なネイルも見てみたかったな
    続編も読んでみよう♬

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    2025年02月02日
  • 破果

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    砂原浩太郎氏の作品のような哀愁漂う文章で老いていく肉体、そして他者からお母さんと呼ばれる嫌悪感など暗殺者としての仕事の失敗から足を洗う過程、爪角の生き様を克明に描いた作品で活躍していた頃と現在では性格も変わりただの暗殺者話ではない人間味あふれる話に引き込まれる。
    非道な暗殺者より、こんなストーリーは新鮮でいい。

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    2025年01月24日
  • 光っていません

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    「このお話」と選べないくらい、全8話それぞれが良かった!「踏ん張る人生」に疲弊した人たちを描いてるんだけど、終わり方に少し明かりが見えるので柔らかい気持ちになれる本でした。

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    2025年01月08日
  • 韓国、男子――その困難さの感情史

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    日本と韓国の男性性を(女性性を)めぐる色々を、似てたり似てなかったりするんすねと考えながら。

    植民地支配や朝鮮戦争、光州事件などに要請され鋳造された「男らしさ」。
    西洋のコピーのコピーとしての家父長制
    兵役が韓国の男性たちに植え付ける闇
    貧困故に家族に依存し、結果的に解体されない不平等な構造

    自分をケアし、程よく自立し性的に喜ばせてくれる女性を求め、手に入らないと「女はずるい」と被害者のポジションを手放さない

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    2025年01月04日
  • 破果

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     最近にない美文かつハードボイルドな文体だった。冒頭で主人公が仕事を終え地下鉄駅から地上に出る際の表現、『地上の輝ける闇を目指し進んでいく』を読んだ瞬間、僕の意識は開高健さんの『輝ける闇』に一瞬飛んで行ったが、それはオマージュでもなんでもなかった…。

     そう、65歳の女主人公爪角の仕事とは殺人だ。これが日本人作家による小説だったら嘘くさくて世界観に入り込めないが、翻訳小説だと想像の範疇に入ってくるから不思議だ。女性であることと、年老いて能力の衰えを自覚するに至ったハンディを抱えながら仕事を続けている。年齢を重ねると、運動能力だけでなく感受性にも変化が現れることは同年輩の私も理解できる。端的に

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    2024年12月03日
  • 破果

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    (順序が逆になりましたが…)ルメートルの「邪悪なる大蛇」といい、おばあちゃん殺し屋大活躍!!
    まあ、「年老いたおじいちゃん殺し屋」の物語があるのだから、おばあちゃんの殺し屋がいたっておかしくはないですね

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    2024年12月03日
  • 破砕

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    読みにくい。
    ぱらぱらと舞う記憶のかけらを集めていくようだった。

    インタビューと解説があるのが嬉しかった。
    生粋の小説家。社会に左右されない芸術家。

    作者の他の作品も読みたい。

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    2024年11月13日
  • 脱コルセット:到来した想像

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    難しかったけど終盤にかけてわかってきた気がする。「みんな誰でも美しい」ではなくて、美しさの基準や枠組みを一旦下ろして、着飾らない人間として生きること。規範的女性性について自分で自分をジャッジしないこと。数年後に再読したい本。

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    2024年11月10日
  • 破果

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    65歳の防疫と呼ばれる殺し屋爪角、体力知力の衰えを感じながら続ける稼業。拾ってきた犬の無用火のへの感情や過去に置いてきた想いなど、強さの陰にちらほら覗く真情が哀しい。

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    2024年10月24日
  • 失われた賃金を求めて

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    毎ページにライン引きたいくらい重要ワードばっかでそれそれ!が止まらない。紛れもない現実で悔しいことばっかだけど「生き別れなった賃金と再会するため」に考えるのをやめない。

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    2024年10月22日
  • 耳をすませば

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    翻訳本を読み始めるとよくあるのが、翻訳にありがちな文体に慣れないことと外国の名前になかなか馴染めないので、最初読み進めるのが困難に感じる。この本もそうだったが、だんだん読み進めると、物語の面白さに引き込まれて行った。
    大人たちの欲望に振り回された少年。大人たちこそが良心の声に「耳をすます」必要があると言うことが、著者のタイトルに込めた意味だろうか。

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    2024年10月05日