小山内園子のレビュー一覧

  • 私たちにはことばが必要だ フェミニストは黙らない

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    マジョリティには、マイノリティのことを学ぶ責任がある。学びもせずに検討外れな意見をしてくる連中など無視しよう。差別には怒りの声をあげよう。私たちはもう黙らない。

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    2022年08月20日
  • ペイント

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    親子とは?家族とは?その非対称的になりがちな関係についての思考実験。「親ガチャ」を語る場からは、よい意味でも悪い意味でも遠いところにある。もちろん、通り一遍の道徳的な家族論でもない。韓国では中学生の課題図書(必読書)になっているらしいが、それにふさわしい作品であることは間違いない。皮肉でなく。よい本です。

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    2022年04月02日
  • 女の答えはピッチにある:女子サッカーが私に教えてくれたこと

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    筆者は韓国のアマチュア女子サッカー選手。別に学生時代にサッカーをやっていたわけではなく、30代になってから突然サッカーをやりたくなり、ある女子サッカーチームに全くの素人として入団する。本書は、筆者が入団してから約1年間の彼女にサッカーライフを自ら語ったエッセイ。
    本書には2つの側面があるように感じた。
    一つはフェミニズム的な側面。韓国も日本と同様、あるいは、日本以上に女性の社会進出が遅れている国である。そのような国で、「男のスポーツ」と考えられているサッカーをプレーすると、ある種の不愉快な経験をすることになりがちである。筆者も、そのような経験をすることになるが、意に介さず好きなサッカーをし続け

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    2022年04月01日
  • 私たちにはことばが必要だ フェミニストは黙らない

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    作中でも「そう見えるかもしれない」と幾度か出てきていたが、若干女性と男性の対立をベースにして書かれた本というふうに読めてしまった。
    永遠に続いてきたかのような家父長制社会において女性を奮い立たせるため、言葉を口ごもらせず外に出させることを目的にして書かれた作品。そういう角度が必要なときもきっとある。

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    2022年03月15日
  • 私たちにはことばが必要だ フェミニストは黙らない

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    女性の味方になってくれるような本だと思った。
    数字を示して論理を展開しているものではないし、読んだ後に自分の中にあった疑問が解決してすっきり、となるわけではない。だけど、女性であれば誰しもが感じたことがあるであろう、もやも体験が綺麗に言語化されていて、「やっぱりみんな同じく感じてたよね」と安心出来、大変だったら無理にわからない人に説明する必要はない、と言ってくれ、勇気を持って対話してみようと思う人向けには、そのための武器(言葉)を示してくれている。
    筆者が各シチュエーションで提案している反論の際の言葉の選び方はとても的確で、痛快。もちろん論理の筋を通すことも大切だが、相手に正確に考えを伝えるた

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    2022年02月01日
  • 私たちにはことばが必要だ フェミニストは黙らない

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    フェミニズムについて男性と語るとき、なぜかこちらが説得しなきゃいけないような、言い訳めいた気持ちで話をすることが多かったけど、そもそもそれっておかしいことに気づけた。相手の態度が良かろうが悪かろうが、女性側に性差別を「知らない」相手に説明する義務なんて一切ないんだから、嫌なら話さなくていいということを強く主張し、いろいろな護"心"術を教えてくれる。
    男性とフェミニズムについて話したことがあり、もやもやしたことがある人には読んでみてほしい。

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    2021年11月16日
  • 私たちにはことばが必要だ フェミニストは黙らない

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    理解する気もない人にわかってもらおうと言葉を尽くしてきたんじゃないか。わからないのはあなたの説明が悪いからじゃないよ。相手にわかる気が、ないんだよ。
    めっちゃ、納得した。

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    2021年11月11日
  • 私たちにはことばが必要だ フェミニストは黙らない

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    韓国はフェミ盛んだなあと思ってはいたけど、その裏には「女性嫌悪犯罪」というものがあるらしい。女性が女性であるという理由だけで、被害にあう事件のこと(小田急のやつみたいな)。

    この本を読んでスッキリしたこと。
    女は男の価値観、権力で苦労していて、
    男は男の価値観、権力で苦労してる。だから男の苦労を引き合いに女の苦労を下げるのは違う。


    今どうしてこんなにフェミニズムが叫ばれるのか。→皆が知らないだけで今までも戦いはあった。内面戦争が社会の変化によって全面戦争になっただけ。すごくわかるなあ。

    「そちらの経験不足と理解力のなさを打ち明けられてもな、何のお役にもたてませんので」って言ってみたい。

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    2021年11月06日
  • 女の答えはピッチにある:女子サッカーが私に教えてくれたこと

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    人生はなかなか大変で、急に良くなったりとても素敵なことはなかったりするけれど、ちょっとしたいいことはときどきある。読んでいてじーんとする。

    男尊女卑の日本と同様に韓国でも女性が置かれた立場や受ける待遇は大変なことが結構ある。本書でもマンスプレイニングや出産前後のサッカーとの関わり具合とか、あらためて感じることが多い。
    そんななかで、キャプテンが男子2号に対して行った行為は、とてもスカッとする。サッカー以外でもこういうことができればよいのだけれど、なかなか難しそう。

    本書に出てくる男性の振る舞いを、私自身がしないよう注意したい。

    内容は結構重いのだけれど、文章はそれを感じさせない面白さがあ

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    2021年01月14日
  • ペイント

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    家族になるとか家族でいる、とはどういうことなんだろう。大人と子どもの違いに対して、或いは自身や他者の特性に対して、わたしは一方向の見方しかできないことを忘れてはいけない。区別と差別と自意識と赦しについて、多面的に考えることの難しさを改めて痛感する。

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    2025年12月07日
  • 働きたいのに働けない私たち

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    訳してあるので、堅い表現で分かりづらかった。ケア(自分、家族、こども、親)がキーワードでした。日本より、かなり高学歴の女性は働きづらいのがわかり、日本と韓国は世界でも働きづらい国だと理解した。

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    2025年12月01日
  • 破果

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    ネタバレ

    一文が長かったり、突然場面が切り替わったりと、視点が明言されないまま物語が進む部分が多く、正直読みにくかった!ただ、訳者あとがきによれば、その読みにくさは作者の意図とのこと。「邪魔をするような文章で読者の行手を阻み、一気読みさせないため」だそうで、作者の狙いを自力で汲み取るのは難しかったものの、結果的にはその意図どおり、時間をかけてじっくり読むことになった。

    殺し屋として生きてきた主人公・爪角の一節、
    ——「確固たる日差しのもとで根を張る人々を見るのは、気持ちがいいことだ。長いあいだ見つめているだけで、それが自分のものになるのなら。ありえないことでもほんの一瞬、その場面に属している気分があじ

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    2025年10月25日
  • 韓国、男子――その困難さの感情史

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    韓国の家父長制、その下で育まれてきた男性性の問題点について、丁寧にわかりやすくまとめられている。批判の一つ一つも極めて鋭く、なるほどと膝を打ったりわが身を省みたりもした。

    ただ批判が先立っていて、考え方を整理していくと一つにまとめられない所も見られる気がした。(例えば能力主義に対する態度; それに乗っかって女性の優位を主張するところと能力主義自体を根本的に批判するところが斑模様だったり)
    あとメガリア的なものについて(理解はできるが)しっぺ返し戦略を続けてると分断が深まる一方ではという個人的な疑問も残った。

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    2025年10月06日
  • 破果

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    4よりの3
    強くあろうとする女殺し屋。
    老いていく中で強さだけじゃなく、人を思いやる気持ちや優しさも持っている姿がいい。

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    2025年08月22日
  • 私たちにはことばが必要だ フェミニストは黙らない

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    ずっと読めてなかった本をようやく。

    韓国だからなのか、発売された頃の空気なのか、それとも私が比較的恵まれた環境にいるからなのか、詳しくないので分からないが、セクシストとフェミニストが対立している構図が、今、女性である私自身が感じているものより酷く思った。
    少し時間が経って、良い方向に向かっているのだと思いたいけれど、決して女性嫌悪がなくなったわけではない。未だに、この本に書かれているような言葉を投げかけられることはある。
    その時に私は、性別による不平等はあるし、なくなるべきだというスタンスでやってきたし、これからもそうでいたい。だけど、話すかどうかは自分で選んでいい、話さない選択肢もとってい

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    2025年07月13日
  • 働きたいのに働けない私たち

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    お給料がほぼ保育料に消えたこと、小学1年生問題、低学年の夏休みやら、大変だったことを思い出して苦しくなった。著者のように高学歴な女性ならなおさら仕事と子育ての狭間で苦しいと思う。*女性の雇用問題が解決されていないのに、出生率が高くなるはずがない。

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    2025年07月11日
  • 韓国、男子――その困難さの感情史

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    Kカルチャーに興味をもち、違和感も時に感じる中で興味深いジェンダー論。歴史の流れから似ている部分と異なる部分どちらもあるが、誰かを抑圧せずひとりの主体として、他人と連帯して生きていかねばならない我々が向き合い続けなければならない話。対岸ではない。

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    2025年07月06日
  • 働きたいのに働けない私たち

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    「スウェーデンでパートタイマーの大半は正規職であり、時間あたりでフルタイム労働者と同じレベルの給与を保障されている」
    この記述を読んだ時、驚きのあまり二度見した。羨ましい。

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    2025年06月24日
  • 破果

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    ネタバレ

    2025.5 読みにくいし、テーマもよくわからない小説でした。訳者あとがきに、「未読者の方に」という文言があってなるほど、と…
    訳者あとがきを先に読んだほうがいいかもしれません。

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    2025年05月27日
  • 〈弱さ〉から読み解く韓国現代文学

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    現場があり、肉体という物理的制約があるエッセンシャル・ワーカーはそうはいかない。本当にくらしに必要な仕事ほど、一気に多くの人を相手にできない。

    大事なことだが、「社会的価値の高さ」と「給料の高さ」はなんの関係もない。その仕事がどれだけ世の中を支えているかは、給料に反映されない。給料は粗利率の高さや稀少性など他の要素によって決まる。労働市場の大きな欠点の1つはここにある。
    井上慎平(2025)、弱さ考、ダイヤモンド社
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    自分が、「生産性を上げる」ことを考え実践することにやりがいを感じるのは、現場があり物理的制約がある業務の一人当たりの人件費を高めるこ

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    2025年05月01日