玉置妙憂のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
前にもこの本を読んだことがあるかもしれないと思った。読んだことを忘れていてもやはりこのタイトルに心惹かれるのだろう。心が疲れている時、頑張りすぎた時、大切な人との別れを経験した時にこの本は優しく寄り添ってくれる。
産後の母子愛着を促進するために、まずは母親を充分にいたわり優しくすることで子どもに愛情をたくさん注げるというモデルがある。人はギスギスした心で誰かに優しく接することは難しい。自分の心に余裕を持ち、幸せを感じることがひいては誰かへの優しさになるのではないかなと感じた。
看護師としては死に対して聞かれたときに自分の考えを答えることが難しい場面も多いけれど、僧侶としてなら聞くほうも話すほう -
Posted by ブクログ
以前、「死にゆく人の心に寄り添う――医療と宗教の間のケア」を読んで、玉置妙憂さんの生き方に感動したのですが、最近の本はないのかなぁとググって出会ったのがこの本です。
「はじめに」の中で
『あなたの「生きたい」を支えます』なんて大それたことを言ってしまって、本当にごめんなさい。
<中略>
誰かの「生きたい」を、支えることができたら。
という思いで、淡々と「仏教」のこと「スピリュアルケア」のことがさりげなく書かれています。
夫の死に寄り添った妻であり、看護師であり、そのご僧侶となった経緯を交えながら「死」について大変重い課題ですが、結局、本人の心構えを支える、寄り添うことの必要性につい -
Posted by ブクログ
「死」を学際的に検討する過程で、よりよい「生」とは何かについて考えされさせられた。死とは生物学的な個体の絶命という意味を超えた観念であると感じた。死者を弔うのは他者であるが、その死者の存命中はもちろん、死後に至っても相互作用の中で誰かの自己と社会が形成されていく。そのような「分人」的観点で捉えると、「死」は自己完結するものではない。また、「弔う」ことの本質は儀式という表層的なものではなく、生成変化を伴う生者と死者の社会的な共生だと思った。
一方で、テクノロジーによって新たに生じる死者の権利、死後労働の観点は非常に悩ましい。生命はその有限性によってこそ輝くが、死後も残り続ける SNS 上の情報や -
Posted by ブクログ
玉置さんの本を読むのはこれが二冊目です。さらっとした文章でスラスラ読めるのがいいですね。
この本の内容ですが、
はじめに 自分という「木」を育てるために
第1章 人付き合いは、風に吹かれる柳のように
――「如実知自心」
第2章 心の不安をスーッと鎮める
――「自灯明」
第3章 悲しみも苦しみもやがては過ぎ去る
――「諸行無常」
第4章 いつも迷わない自分であるために
――「観自在」
おわりに 悩んでいたら問題がちっぽけに見えてくる瞬間
でした。
最愛の夫を看取り、縁あって仏門に入った看護士、仏教の教えでもって、誰でもが日々経験する心の悩みを解き明かすヒン -
購入済み
死を考える
死に向かっている人の 体の変化が書かれている。全くの自然死が花が枯れていくように楽に綺麗に死ねることなど ご主人を自宅で看取られた体験を看護師の目、妻の目で書かれている。本人の希望通りに死を迎えさせることは 側で看ている家族には辛いことだとも書かれている。この本を読んで 自分の死の迎え方をはっきりとさせておかなくてはならないと再認識した。
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Posted by ブクログ
女性の僧侶が書かれた、女性が持つ悩みに向き合ったエッセイのような内容。
「スピリチュアル」というタイトルですが、占いのようなことではなく、人の心の底に触れるというようなニュアンスです。
著者は、お寺に所縁のない家庭で生まれたにも関わらず、看護師となったあと出家に行き着いた方。
その面白い経歴を知るだけでも、「何歳になっても何者にもなれるんだなぁ」と勇気が出ました。
女性として、母として、娘として、いろいろな役割を持っていく中で悩みはどんどん増えていくのだと思います。(私はまだ旦那も子どももいないのでその大変さは分かりませんが・・・)
ですが、その役割にとらわれず、見方を変えて、いかに対応して