作品一覧

  • 占いをまとう少女たち 雑誌「マイバースデイ」とスピリチュアリティ

    占いをまとう少女たち

    ビジネス・実用

    3.0
    1巻1,760円 (税込)
    1980年代に少女たちの間で流行した「占い/おまじない」は、現代まで多くの女性から支持されてきた。占いはなぜ女性を引き付けたのか、それは女性にとってどのような役割を果たしてきたのか。 少女向け占い専門雑誌「マイバースデイ」(実業之日本社)を軸に女性誌やファッション誌にも目配りして、1980年代、90年代、2000年代の少女と占いの関係性を描き出す。そして、宗教ブームやオウム真理教の影響、女性の社会進出なども絡めて、社会的・文化的な背景を解き明かす。 少女たちの理想像や人間関係を時代ごとに指し示し、宗教の市場化・商品化の役目も担った〈占い〉の社会的な機能を明らかにして、スピリチュアリティと女性たちの現状にも迫る宗教社会学の成果。「マイバースデイ」を当時読んだ読者も必読。
  • RE-END 死から問うテクノロジーと社会

    RE-END 死から問うテクノロジーと社会

    ビジネス・実用

    4.0
    1巻2,640円 (税込)
    ──私たちは、よりよく死ねるだろうか? 死を問うことは、近現代が築いた社会を問い直すことでもあります。これまでいくつもの未来予測が描かれてきましたが、災害やパンデミックといった不可避の混乱に陥ったとき、どれだけ技術が進化しても生物に降りかかるものが「死」であり、多様な視点で文明を根底から見直す必要性に私たちは気づいたはずです。 いまや故人のデータはネットワーク上に残り、データ上で私たちは“死ねなくなる”ともいわれています。AIが過去の偉人をコピーしたり、バーチャル空間で死者と再会したりすることも可能な時代となりました。少子高齢化に伴い、住む土地への帰属意識や共同体が変化し、墓や葬儀のシステムも見直されてきています。そんな現代で、私たちは「死」とどう対峙していくのでしょうか。自分がいつか死ぬとき、大切な人が亡くなるとき、これからの時代では何が変化し、何が遺されるのでしょうか。 本書では、気鋭のマンガ家による描き下ろしのショートマンガや絵を織り交ぜながら、民俗学や人類学、情報社会学や人工知能研究といった多様な論者と、「死」という切り口からこれからのテクノロジーと社会を読み解いていきます。個人では向き合いづらいテーマであるからこそ、皆の知見をヒントに人間観を捉え直し、死生観のアップデートを試みましょう。死と向き合うことは、いまの生をとらえ直すことにもつながります。死の定義が変わるAI時代、本書が生と死のウェルビーイングを捉え直す契機となるはずです。 特別描き下ろし 【表紙・巻頭マンガ】五十嵐大介/【絵】諸星大二郎/【マンガ】しりあがり寿/【マンガ】うめ(小沢高広・妹尾朝子)/【マンガ】ハミ山クリニカ+原作・宮本道人 寄稿 ドミニク・チェン/畑中章宏/石倉敏明/岡本亮輔/折田明子/水野祐/庄司昌彦/橋迫瑞穂/栗原聡 インタビュー 玉置妙憂/木村光希/Whatever(川村真司+富永勇亮)/小門穂/尾藤誠司 対談 しりあがり寿×畑中章宏/宇川直宏×山川道子

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  • 妊娠・出産をめぐるスピリチュアリティ

    妊娠・出産をめぐるスピリチュアリティ

    ビジネス・実用

    4.0
    1巻946円 (税込)
    フェミニズムの「落とし物」がここにある――。今世紀に入り、日本社会で大きく膨れ上がった「スピリチュアル市場」。特に近年は「子宮系」「胎内記憶」「自然なお産」に代表されるような妊娠・出産をめぐるコンテンツによって、女性とスピリチュアリティとの関係性はより強固なものとなっていった。しかし、こうしたスピリチュアリティは容易に保守的な家族観と結びつき、ナショナリズムとも親和性が高い。本書は、この社会において「母」たる女性が抱く不安とスピリチュアリティとの危うい関係について、その構造を解明する。 【森岡正博氏、推薦!】 「子宮系、胎内記憶、自然なお産。女性たちのスピリチュアルで切実な思いを分析した画期的な本だ。」

ユーザーレビュー

  • 妊娠・出産をめぐるスピリチュアリティ

    Posted by ブクログ

    オカルト好きならお馴染みの「あの界隈」について、「はじめに」を呼んだ時点で良書と分かる、とても良い著作だった。理性的かつフェアであろうとしており、社会への鋭い眼差しがある。

    女性がある程度は自身の選択で妊娠や出産をすることが可能になった世の中ではあるけれども、選択の余地があるからこそ尚、決断には困難が伴う。そんな中で妊娠や出産が(ひいては女性の身体性を持つことが)素晴らしいことであるという確信への希求が、スピリチュアル市場」の根底にあるのではないか。というのが私なりに理解したところ。
    読みたくなる参考文献も色々出てきてホクホク。

    引用:
    したがって、「スピリチュアル市場」での妊娠・出産に関するコンテンツから透けて見えるのは、社会に対して女性たちが前向きに諦めようとする態度だとも言える。

    0
    2023年05月08日
  • 妊娠・出産をめぐるスピリチュアリティ

    Posted by ブクログ

    とても良い本。誰も踏まないように書かれている。日本のフェミニズムが妊娠出産、子育てという不安な気持ちに寄り添ってこなかったこと、そのことについて考えさせられた。

    0
    2022年06月11日
  • RE-END 死から問うテクノロジーと社会

    Posted by ブクログ

    「死」を学際的に検討する過程で、よりよい「生」とは何かについて考えされさせられた。死とは生物学的な個体の絶命という意味を超えた観念であると感じた。死者を弔うのは他者であるが、その死者の存命中はもちろん、死後に至っても相互作用の中で誰かの自己と社会が形成されていく。そのような「分人」的観点で捉えると、「死」は自己完結するものではない。また、「弔う」ことの本質は儀式という表層的なものではなく、生成変化を伴う生者と死者の社会的な共生だと思った。
    一方で、テクノロジーによって新たに生じる死者の権利、死後労働の観点は非常に悩ましい。生命はその有限性によってこそ輝くが、死後も残り続ける SNS 上の情報や著作物・AI による「死後労働」は、生者の死者に対する忘却という権利や弔いによって整理できたはずの「別れ」を脅かす。選択肢が増える過程で生と死を見つめ直す契機をもたらす一方で、人間の業の深さも感じさせられる。

    0
    2022年06月05日
  • 妊娠・出産をめぐるスピリチュアリティ

    Posted by ブクログ

    スピリチュアルな言説に衝撃を受けました。ずっと寒気を感じてました。とんでもなさすぎるだろと、、、
    どうしてスピリチュアル市場が成り立つのかを良く考えないといけないなと。

    0
    2021年09月28日
  • 妊娠・出産をめぐるスピリチュアリティ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    子宮だけが神聖領域なのだろうか?
    そもそも子どもは両性によって存在しうるはずなのに。
    何より子宮をやたらに神聖化しつつも、ジェンダーとしては女性蔑視に繋がる思想についても本書では触れられてた点が個人的には良かった。
    子どものもう一方の親である父はどう、この本を読み解くのか。その点に興味がある。

    p10
    妊娠•出産をめぐるスピリチュアリティにはナショナリズムと親和性が高い傾向がうかがわれる。→まさしく。戦前のイメージ。
    p24
    2000年代に入ると「スピリチュアル•ブーム」が社会に到来した。→直前の90年代はオウムなどの事件もありスピリチュアル的なものは避けられてた印象がある。一気に逆ブレしたなという印象。
    p26
    妊娠•出産がケガレと見なされたのは、それが生と不可分に結びついたものでありながら、同時に死との境界線上に位置すると受け止められていたからである。
    p29
    妊娠•出産に関しては、医療が管理するものに移行したことが大きな変化として挙げられる。→他人がかんりさるものから、主体性を取り戻すプロセスを指しているのか。しかし、安全という意味では他人(医療従事者の関与は否定されるものではないと思う)
    p36
    出産のコミックエッセイ、ママタレの登場についての指摘について、母性イメージの肥大化があるが、母という神聖領域を手に入れることで本人たちがある種、解放されたような印象?
    p37
    「宗教ブーム」のなかで、妊娠や出産や母となることと宗教とは再び接近するようになる→旧統一教会などを想起した。商業主義と結びついたスピリチュアルは母と子を金集めのために利用している側面もある?
    p40
    「スピリチュアル市場」では妊娠•出産や月経、そして母になることが肯定的に価値づけられていることである。→逆に身体上、経済上、やむなく出産を諦めざるを得なかった人、母になる選択をしなかったことを絶対悪のように扱うのはどうだろうか。
    p42
    女性には、女性という身体に生まれたというだけで、妊娠•出産を経て母になる人生をあゆむのか、そうではない別の人生を歩むのかという選択が常に付いて回る。→自分は「女性として生まれたからには」とか「愛する人の子を」という言葉に重さを感じたので身体構造として強いられる選択がさらに苦しめている側面はないだろうか。
    p47
    子宮に神聖性や神秘性を見いだすという指摘について、子宮だけが聖域というのは疑問。子宮に子が宿るのはプロセスとしてパートナーがいないと成り立たないもの。男性の存在価値は?
    p50
    子宮について努力や開運を求めるのはまさに精神論そのもの。根拠がないと感じた。
    p52
    負のエネルギーや卵子の老化の根拠は?妊娠力チェックについても余計なお世話ではないか。
    p61
    マクロビオティックについては母として食べることが他の命を奪うことへの拒絶のイメージ?
    p62
    都会生活の否定→変な方向の自然崇拝に感じた。自然と都会の共生も可能ではないか。お金があるから自然崇拝に走れる部分もあると思う。
    p64
    痛みや苦しみがなければ成功とは言わない、認めないような日本独特の風潮ではないだろうか。個々の妊婦が安全や安心を求めて何がいけないのだろうか。
    p71
    卵子の老化と一体化し子宮の神聖を高める→もはや宗教。
    若さ(特に女性)を過度に崇拝してないだろうか。
    p72
    自然なお産→医療や薬品を極力使わない、昔礼賛過ぎないだろうか?p74で、「妊娠•出産を経て母親になることをエモーショナルに肯定」という指摘は共感。母という役割に女性らしさを付加し、固定化させようとするのは反発を感じる。女性の選択ありきであり、個々の選択が尊重されるべき。
    p87
    胎教には母親の愛情が不可欠とあるが、母だけに出産後の子どもの教育や人格形成をもとめるのはどうなのだろう。父親は?役割分業が行き過ぎてないだろうか。
    p90
    宇宙エネルギー→滑稽すぎやしないだろうか?根拠は何処に?主張者の主観のみではないか。
    p94
    障害児について、橋迫さんが指摘しているように(かつてのナチの)優生思想めいたものを感じた。
    p97
    子どもの胎内記憶について、本当かもしれないが大人に喜んでもらおうとする子どももいるのではないだろうか(逆にそうせざるを得ないならいじらしいというよりもかわいそうではないだろうか)そういう子どもを得たという優越感?自己満足?

    生殖以外、男性を必要としないというのはおかしくないか?過度に進めば精子を買って産む女性も出てくるのでは?
    生殖以外の、コミュニケーションとしての性交も日々の営みと考えれば生殖のみを目的とする性交もどうなのだろうか。女性だけが胎内に子供を宿せるのは事実だが過度な聖性付与はやはり危険と思う。
    自然なお産の崇拝についても少し気持ち悪さを感じた。母子とも助かるなら何を選択してもいいのではないだろうか。
    橋迫さんと同じく、私も子どもへの過度な神聖化も違和感を感じる。他にも女性賛美が保守的な女性観へと連なっている点についての指摘も共感。さらに子どものいない単身男女を社会の隅に追いやっている印象をもった。
    オニババ化という言葉を用いた三砂氏への指摘についても冷静に分析されている。個人的に、三砂氏は特に年配女性についてミソジニー的感情を持っている印象を持った。逆に若さや可愛い文化重視の日本ではどこか若年層や男性へ忖度している印象も持った。三砂氏の「産んでも産まなくてもありのままの私を認めてほしい」という価値観が、結婚や出産から女性を遠ざけたからという主張について、どんな選択をしようと個々の選択が尊重されるべきではないだろうか?産まなくても子育てにはいろんな人間が関わっていくもの。いちばん身近なのは両親だが子どもが育つ過程ではいろんな大人が関わる。子どもがいなくてもそこで力を発揮する人もいる。マダネプロジェクト主催者のくどうみやこさんの子どもがいないと母性を平等に配れるという考え方の方が素敵だなと思った。単身、夫婦のみの世帯が6割となった日本であるが、その存在はサイレントマジョリティーに追いやられているように感じる。商業主義と結びついたスピリチュアリティが既婚未婚や子どもの有無といったことで無駄に女性たちの分断化を煽ってきたのではないだろうか。

    0
    2024年01月14日

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