中山可穂のレビュー一覧
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テンポよく進むストーリーで犯人探しよりもダンシング玉入れが何なのかが気になる展開でした。
何よりもこの本は宝塚をリスペクトしぜひ観てほしいと説得力のある内容。宝塚という舞台上の事だけでなくそれに纏わる宝塚を人生として生きる人たちの覚悟もただならぬものがあった。
果たしてダンシング玉入れは何なのか。
最後まで読んで主人公といっしょについにやっと謎をこの目で目の当たりにする…!
人生は必ず自分がした事が終わった過去にはならず積み上げてきたものが最後まで回り回って自分に返ってくるものだという教訓もあって、私はこのラストに納得だった。ダンシング玉入れ…私もみてみたい -
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ダンシング玉入れとは・・・
宝塚歌劇団で10年ごとに開催される大運動会の種目の一つである。
今や、各地の小学校の運動会でもド定番になりましたね。
主人公のコリオレイナス(もちろん本名ではない、コードネームである)は、病気か事故に見せかけて殺害することを得意としたプロの殺し屋だ。
宝塚歌劇団月組トップスター三日月傑を、殺害されたとわかられないように殺すことをミッションとして課せられた。
そのような特殊な殺し方をするには、まずはターゲットの生活パターンなどを詳しく知る必要がある!ということで、ヅカオタ・ハーミア(もちろん本名ではない)の手ほどきを受けて宝塚を観劇、グラフに歌劇におとめにスカイステ -
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シリーズ3作目。
今回はちょっと、序盤の展開がゆっくりな感じがして、読むスピードもダウン。でも80ページ辺りから、やっぱり止まらなくなった。
「薔薇よりも甘く」は本当に宝塚の演目にありそうだし面白そうだし、すごく観てみたくなってしまった。
後半では、ナッツやパッパさんのことが少し出てきたのが嬉しかった。
しかしまあ、なんつうラストを用意してくれるのか。前の2作品もそうだったけど、穏やかなだけでは終わらないんだよね。今回も、割り切れない切なさが残った。
今作で、このシリーズはひとまず終わりみたい。ナッツが登りつめるまでのお話も読んでみたかったけどなー。
あ、1作目で出てきた「すみれコー -
Posted by ブクログ
借り本。
舞台は宝塚歌劇団。
私は詳しくはないものの、去年、DVDで何作か観て用語や雰囲気はある程度わかっている状態で読んだので、状況は想像しやすかった。
DVDを貸してくれたのは宝塚を愛する先輩で、ひとつの作品のために皆がどれだけ心血を注いでいるかを何度も語ってくれていたのだけれど、この作品を読んで『ああ本当にそうなんだなあ』と、より実感できた。
たくさんの人の情熱と想いが込められた舞台。ひかるやほかの出演者たちだけでなく、周りで見守るひとたち、家族、観客、みんなの念が強くて濃い。これも、素晴らしい舞台のひとつの要素になっているのかも。
ファントムさんという存在は現実にはいない(はず