【本の内容】
ジャン・ジュネの再来とまで呼ばれる新人女性作家・塁と、平凡なOLの「わたし」はある雨の夜、書店で出会い、恋に落ちた。
彼女との甘美で破滅的な性愛に溺れていく「わたし」。
幾度も修羅場を繰り返し、別れてはまた求め合う二人だったが…。
すべてを賭けた極限の愛の行き着く果ては?
第1
...続きを読む4回山本周五郎賞受賞の傑作恋愛小説。
発表時に話題を呼んだ受賞記念エッセイも特別収録。
[ 目次 ]
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突然始まる恋ってのはドラマティックな恋愛の定番であり王道。
ありそうもない偶然も必然としか思えなくなってくる。
離れ難い人に出会ってしまったのがすべての始まりで終わりであるってところが、切なくて哀しい。
新人女性作家塁と普通のOLクーチがあまりにも自然に惹かれあっていく様子に、抵抗なく物語の世界に入ってしまった。
相手が同性だろうが異性だろうが恋愛感情には関係ないのだなあ。
それに対照的な2人がすごく魅力的。
塁の繊細で激しいところ、クーチのすっきりとした健全な女らしさがよい。
これが男と女の恋愛であればどうだったのか?と思えば、案外平凡な話と感じたかも知れない。
それに私の想像力不足か、ラストが少しわかりにくかった。
それでも、大感動!
こんな恋愛に憧れるけど、後遺症で身も心もスカスカになりそう。
重たいのにはかなくて、生々しいのに清々しい恋愛小説。
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