中山可穂のレビュー一覧

  • 白い薔薇の淵まで

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    タイトルが綺麗だと思って読み始め、しばらくしてから「二人」が同性であることに気づいた私。
    「ジャン・ジュネ」の名が合わせ鏡のように響いて、やっと「ほんもののレズビアン文学」に出会えたか、とドキドキしながら読み進めた、私にとっては最初の1冊。

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    2011年10月13日
  • 天使の骨

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    『猫背の王子』続編、読みました。これ、かなりキた。『猫背〜』よりも感動が大きかったです。今あるトップ3にくい込んできそうなほど印象に残ったし、気に入りました。そして、今回この本を読んで、この人はやはり神だ、と思いました。可穂さま最高!!!

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    2009年10月04日
  • 猫背の王子

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    大好きな作家さん、中山可穂さんのデビュー作です。読みながら何度も感動して、目頭が熱くなりました。やはりこの激しさは、一度知るとやみつきになります。続編『天使の骨』が楽しみです。

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    2009年10月04日
  • 弱法師

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    2/11 今の自分が読むべくして読んだような本だと思った。人を愛することとそれが終わったときの決着のつけ方。励まされ、救われた。

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    2009年10月04日
  • 天使の骨

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    「猫背の王子」の続編に当たる話。勿論単独でも読めるが、続きで読まなければ、主人公の魅力は薄れるだろう。全編を通してなかなか良作と思うが、特に最後の「シーン」は秀作(結末がどうであれ)。是非三作目を書いて欲しい気もしつつ、下手打たれるぐらいならここで辞めておいて欲しい気もする。個人的な話としては、「マリア様がみてる・チャオソレッラ」とダブルパンチで、ヨーロッパ行きたいなぁと思わせてくれた一冊。

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    2009年10月04日
  • 弱法師

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    ネタバレ

    本とコさんの 本棚から
    いずれも 能に着想した短編3篇
    三島由紀夫も 同じ作品で創作していたので
    とても気になりました。

    「弱法師」 よろぼし

    〈原作〉
    他人の讒言を信じた父・高安通俊は、実子の俊徳丸を家から追放する。
    後悔した通俊は、天王寺で施行を行い、我が子の成仏を祈る。
    その場に現れた盲目の乞食・弱法師こそ、追い出された俊徳丸であった。
    通俊はやがてその正体に気づき、夜更けに父であることを明かし、俊徳丸を高安の里へ連れ帰る。

    〈三島由紀夫〉
    舞台は家庭裁判所。戦災で我が子・俊徳と離れ離れになった生みの親・高安夫妻と、その俊徳を拾い、15年間育て上げた育ての親・川島夫妻が、子供の将来を選択させようとしている。戦火で視力を失った俊徳が、調停委員と共に現れる。

    実子への憧憬、養子への愛憐。
    それらをものともしない盲目の少年。
    どこへ帰着するのか。舞台によって変化が大きそう。

    中山可穂の「弱法師」と読み比べるため、三島の『近代能楽集』のレビューを転載。

    三島のラスト、「どうしてだか、誰からも愛されるんだよ」と言いながら、誰も愛さない弱法師の気持ち悪さも良かったけれど。

    難病を患う憂いある美少年が、将来ある既婚の担当医を自分に取り込んでいく様は、一段と気持ち悪さがある。
    養父のラストの哀願の切なさよ。

    「卒塔婆小町」

    〈原作〉
    高野山の僧が、卒塔婆に腰掛ける乞食の老女と出会う。僧は無礼を戒め、仏法の理を説こうと問答を交わすが、老女は博識で、僧の問いをことごとく退ける。老女の正体は、かつて絶世の美女と謳われた小野小町であった。

    やがて老女に、かつて小町に恋慕した深草少将の怨霊が取り憑く。生前、少将は小町から百夜通いを課され、九十九夜まで通いながら、満願を果たせぬまま命を落としていた。取り憑いた少将の霊は、老い衰えた小町に百夜通いを再現させようと迫る。

    やがて怨霊は鎮められ、小町は成仏への道を示されて物語は終わる。

    〈三島〉
    夜の公園で、詩人の青年と老婆が出会い、卒塔婆をめぐって問答を交わす。
    老婆は言葉と論理で青年を圧倒する。

    やがて青年は、老婆を「美しい」と言えば死ぬ、という奇妙な言霊の条件に絡め取られ、逃れられないまま言葉を発し、死に至る。

    中山可穂さんの昨日は、
    女性編集者の愛を得るため、若き作家が小説を書き続ける。
    その女性編集者の老いた姿を卒塔婆小町と重ねる。

    これは、重要なコンテンツが原作とよく重なりながら、現代に生かされていて、とても素敵。


    能「浮舟」

    浮舟は、薫と匂宮の間で心を揺れ動かし、宇治で入水を図った女性です。

    能では、浮舟が失踪した後の宇治が舞台。
    旅僧が宇治を訪れると、女が現れ、浮舟の物語を語ります。

    やがてその女は浮舟自身の亡霊であることがわかり、薫と匂宮の間で苦しんだこと、宇治川に身を投げようとしたことなどを回想します。

    源氏物語の浮舟は、匂宮と薫との愛に悩み苦しむ美しい姫なのだけど、能楽では、あの世へ行ききれず、この世にも戻れない浮舟の魂が、供養によって救われる場面らしい。

    三島由紀夫が作品として残しているのは「葵上」。

    さて、中山さんの作品は 歴史ある和菓子屋の姉弟と、弟の妻で、姉の恋人だった女性の話。
    匂宮と薫を男女として、ジェンダーまで表現した秀作でした。

    古典に着想した小説は好きです。
    原作との比較も楽しく、創作力に驚きます。

    三島由紀夫も書いているとわかっていて、果敢に攻めるところがまた良い。

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    2026年10月08日
  • 白い薔薇の淵まで

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    女性同士の恋愛や人生を描いた小説、所謂レズビアン小説を初めて読んだのだけど、これはレズビアン小説ではなく「恋愛小説」として勧めたい。
    また、奇麗というには下劣すぎるし下劣というには奇麗すぎる物語だと感じた。

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    2026年09月30日
  • サイゴン・タンゴ・カフェ

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    タンゴに魅せられた男女の、
    タンゴのような恋の物語


    惚れた男に横領を押し付けられた女
    同じ心の傷を持つ母娘
    旦那の浮気相手と旅行に行く主婦
    猫と殺し屋の男
    同性愛の三角関係の末、失踪する作家
    ・
    ・
    ・

    タンゴの名曲を題された物語は

    どの話もかなしい
    どうしようもなくかなしい


    でも、
    そのかなしみには、
    どこか潔さと深みがある


    そんな物語でした。


    特に根拠はないのですが
    僕はいつの頃からか
    全ての感情の根底には、
    かなしみがあると想うようになりました。

    万葉の「かなし」は
    哀し、悲し、愛し・・・。



    かなしみを知ることは、
    皮肉にも人生を豊かにすることなのかもしれません。


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    2026年09月24日
  • 白い薔薇の淵まで

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    ネタバレ

    疾走感すごかった
    疑問だらけ、その曖昧さがいい
    塁の
    「別れるときは、クーチの前から煙のように消えたい」
    っていう刹那主義
    28歳で亡くなったことは知ってる上で読み進めたけど、あの終わり方はなに!
    どうなったんだろう、主人公は白い薔薇の淵まで連れて行って欲しかったというのは2人で破滅したかったということ?

    阿片窟で塁に会ってから最後の逢瀬が曖昧だよね
    手紙もなくなってるし
    実感があったってことは幻ではないはず

    白い薔薇って塁への感情とか欲情とか繋がりが蕾になって咲いた花かな
    白い薔薇の淵の先にあるのは破滅なのかな
    脳髄に白い薔薇を植えたって言ってたもんね
    一回本気で別れるってなって、それでまた復縁した時だパッと咲いたんだよね
    やっぱり離れられないってなっちゃって

    主人公の塁に関する記憶がジャカルタで終わりってことは死んだということもわからないってことだよね
    遺体もお葬式もないってことかな
    それか生きてるのが塁なんだったらもうその生きてた時の記憶はそれが最後ってことか

    小包に猫の毛が入ってたから三鷹の塁のアパートに主人公は自転車を走らせるけど、これって死んでる?生きてる?わからない
    地球に戻ってきたいだろうなって冒頭で何度も言ってるってことはお星様になったってこと?

    わからない
    わからなさを残すのがねらいだったんだろうね
    こんなに性と生を感じるのに死を匂わすなんて凄い小説だな

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    2026年07月14日
  • 娘役

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    おもしろかった!

    可愛い女の子大好きだから可憐な娘役に惹かれる。
    蛍が容姿端麗ばかりの宝塚の中でも極めて美しいのもなお良い。

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    2026年06月04日
  • 悲歌

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    中山可穂さん…すごい。一気に引き込まれる。
    私は「蝉丸」が一番好きでした。
    初めてこういう話を読んだけれど、こんなに文章だけで「会いたい」と思ったのははじめてです。わたしは文章の中でしか会えないのがとても苦しい。
    これをこれから読む方も、一緒に愛に振り回されてほしいです

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    2026年05月10日
  • 猫背の王子

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    中山可穂さんのデビュー作。
    美しい装丁写真はヤン・ソーデックの「The Knife」。
    単行本も同じ装丁だったとのこと。著者も気に入ってたのだろう。

    デビュー作だけあって、非常に熱量が高い小説。
    ヒロイン王寺ミチルのなんと魅力的なことか。
    気障なセリフ、自堕落な性生活、芝居への初期衝動。
    アニメや宝塚の舞台にいるような破滅型のヒロインが、小説の中に生々しく現出する。
    若さや小劇場、そしておそらくレズビアンという要素が、王寺ミチルという稀有なヒロインの存在をギリギリ成立させているように思う。

    他の登場人物の解像度も高い。全ての登場人物が過不足なく描写されている。
    確かな実体はあるけど、描きすぎていないところがミソ。
    解説の山本文緒さんも述べている通り、著者が劇団の戯曲も手掛けていたことが影響しているのかもしれない。

    次回作が気になって仕方なくなるような、妖しくも鮮烈なデビュー作でした。リアタイで読みたかったな。

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    2026年04月01日
  • ダンシング玉入れ

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    宝塚のトップスター殺害を依頼された殺し屋の話のタイトルが、ダンシング玉入れ?
    何それ?意味がわからなすぎて逆に読みたい!
    いわゆるヅカヲタと呼ばれる熱心なファンの方々の宝塚への情熱が、読んでいて清々しく、うらやましくもなります。
    コメディとして楽しく読んでも良いし、ミステリやノワールとして登場人物の生き方を味わっても良し^_^

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    2026年03月29日
  • 銀橋

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    レオン〜!待ってました(*^◯^*)
    トップスターは身を削る仕事、ナッツも、バラキも、レオンもどんどん痩せていくのシーンで、あの照明に骨を溶かされて、ファンの視線で肉は削ぎ落とされて、のところであの場所がどんなに特別なものなのか想像する。

    まろ姐のキャラ好き。

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    2026年02月15日
  • 娘役

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    ネタバレ

    再読。スーパーリフトやほたる側の描写もたくさんあって、男役と同じく描写がかっこよくて大満足。男役を娘役に転換させることもあるんだと思ってびっくり。娘役さんってそんなに見栄えに気を遣ってるんだと思ってさらにびっくり。
    片桐さんも、薔薇に囲まれながら、赤い薔薇を血で染めてっていうのがなんとも切ないな…。せめてほたるに、死んだことをわかってもらえるといいなと思う。

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    2026年02月15日
  • サグラダ・ファミリア[聖家族]

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    中山可穂の本が読みたい!
    突然湧いてきた衝動でした。
    著者の作品に出会ったのは20代前半。
    今よりも多感だった当時の私は、
    著者の描く世界観や表現が大好きでした。

    再読したかった「マラケシュ心中」と「ケッヘル」は古本のみで。
    「マラケシュ心中」は値段がちょっと高くて、
    「ケッヘル」は上下巻を今読めるほど心も仕事も余裕あるかと言われると…と思い、レビューを見て未読の本作「サグラダ・ファミリア」を購入しました。

    最愛の人を喪った者、残された者。
    音楽と酒と性と子どもという生命。

    淡々と荒れ狂う姿というか、切実で苦しい感じに、
    久しぶりに著者を感じられた気がして嬉しかったです。

    不器用だし、自分本位だけど、
    それでもぶつかりながら苦しみながら生きていく。
    読後も良かったです!

    また未読作品も読もうと思います。

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    2025年12月22日
  • 深爪

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    こんなに一生懸命生きられるんだ、すばらしい。
    自分はどうなんだろう。
    最後まで生きて、燃え尽きた、楽しかった、と言えるだろうか。

    よい一日をお過ごしください。

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    2025年07月16日
  • ジゴロ

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    中山可穂さんが大好きだけど全作品読破してしまうのがもったいなくて1冊ずつ大切に読んでいる。これも初めて読んだ。
    短篇集で、ヒリヒリするような激しいものではなく軽く読んで楽しんだ。
    カイみたいなひとに出会って恋に落ちて本命いるからって振られて失恋しても心にのこったまま生きていくのしてみたいな~、カイに出会った女性たちがうらやましい。

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    2025年05月30日
  • 猫背の王子

    匿名

    購入済み

    ミチルにみんなが溺れてしまう。すごい魅力ある人だけれど、溺れたら共に破滅に向かってしまう。そんな女性に今まで会った事はないし、自分もなれないからこそ、ミチルを一度でも近くで見てみたいと思ってしまう。

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    2025年04月21日
  • 白い薔薇の淵まで

    匿名

    購入済み

    最初から最後まで激しすぎる小説でした。
    女性の恋愛は、勝手な想像ですが、優しくホワンとした感じかと思っていました。引くぐらいの凄まじい喧嘩が何度もあり、どちらの女も泣き叫び暴れまくる。すごい2人でした。愛してても、こんなの続いたらしんどくなるよ。いつから2人にも穏やかに過ごせる日が来るといいな。

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    2024年11月07日