中山可穂のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ダブツというあだ名の男の子から好かれている女子高生がカイに惚れる話の "ダブツ"。この章を、僕が思っている彼女のレズビアン小説という先入観で読むと軽く裏切られるのだが、それは気持ちの良い違和感だった。読後感は爽やかだったりする。死に至る病気でありながらも相手が求めるセックスに応え続け、そして最期を迎える "恋路すすむ"。これは壮絶な話なのだが、その内容の割にラストシーンは感動的だったりする。この二つの話に代表されるように、過去に読んだ中山作品の中では比較的軽い気持ちで読めた作品だった。と思ったら、本人が文庫本あとがきで「肩の力を抜いて楽しみながら書いた」
-
Posted by ブクログ
<あらすじ>
「猫背の王子」の続編。しかし、単体でも勿論読める。
主人公・王寺ミチルは、人生の全てをかけた劇団を失い、共に劇団を運営していた片腕であり戦友の姫野トオルを失い、涙すら流れない世捨て人のような暮らしをしている。何の目的もなく絶望の中で生きているミチルの前にぼろぼろの羽をつけ俯きながら放浪する天使の幻覚が表れる。徐々に天使の数は増え続けるが、しかし、天使は何をするわけでもない。ただ目の前に表れるだけだ。そのことを相談した木内雅野(ミチルの劇団のレビューを好意的に書いてくれていた雑誌記者)に紹介されたミュージカルの脚本書き、という仕事から逃げ出すためにとっさに口をついた「旅に出る」とい