中山可穂のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ伊東屋に用事があって銀座に行くと、旅行者ではなく都内に住んでいる感じのするおしゃれな外国人の青年がふたり手を握り合って歩いているのを見たりする。
本書は2001年初版とあるが、それから25年経ってそんな風景はありふれたものになっただろうか?
そうなればいいとこの本を読んで思う。
ただ、この本は同性の恋愛を描いてはいるけれど、安易に一般化はできないことには注意しなければならない。
やはり塁の独特な魅力、主人公はその表情をベビーフェイスだから無垢にすら見えると言ったが、無垢さとともにその正反対の概念をも持ち合わせているような不思議な魅力が主人公を恋愛関係に導いたのだから。
主人公の人生は塁に会って変わった。
でも、主人公はそれを悔やまないだろう。
強い人だと思う。
性愛描写もあるが、透明感と清潔感を持って描かれているのは作者の筆が完璧にコントロールされているからだろう。
美しい恋愛小説だと思う。
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Posted by ブクログ
テンポよく進むストーリーで犯人探しよりもダンシング玉入れが何なのかが気になる展開でした。
何よりもこの本は宝塚をリスペクトしぜひ観てほしいと説得力のある内容。宝塚という舞台上の事だけでなくそれに纏わる宝塚を人生として生きる人たちの覚悟もただならぬものがあった。
果たしてダンシング玉入れは何なのか。
最後まで読んで主人公といっしょについにやっと謎をこの目で目の当たりにする…!
人生は必ず自分がした事が終わった過去にはならず積み上げてきたものが最後まで回り回って自分に返ってくるものだという教訓もあって、私はこのラストに納得だった。ダンシング玉入れ…私もみてみたい -
Posted by ブクログ
ダンシング玉入れとは・・・
宝塚歌劇団で10年ごとに開催される大運動会の種目の一つである。
今や、各地の小学校の運動会でもド定番になりましたね。
主人公のコリオレイナス(もちろん本名ではない、コードネームである)は、病気か事故に見せかけて殺害することを得意としたプロの殺し屋だ。
宝塚歌劇団月組トップスター三日月傑を、殺害されたとわかられないように殺すことをミッションとして課せられた。
そのような特殊な殺し方をするには、まずはターゲットの生活パターンなどを詳しく知る必要がある!ということで、ヅカオタ・ハーミア(もちろん本名ではない)の手ほどきを受けて宝塚を観劇、グラフに歌劇におとめにスカイステージ、宝塚沼にどんどんハマっていくコリオ。
どうしても三日月傑に死んでほしくなくなって、三日月を狙う別の殺し屋やストーカーを殺すコリオ。
物語後半は、立派なヅカオタに成長したコリオがヅカトークをする場面ばかり。私は何を読んでいるのかしら・・・。
コリオの想像したダンシング玉入れが、ラインダンスをしながら足の指で玉入れの玉を挟んで足上げのときに玉を放り投げるというもので、んなわけあるか~い。
でもできそうだよね、ジェンヌさんなら。
三日月殺害の依頼者が判明したときは、結構意外だったな。
どんどん痩せていくトップさんたち見て、私も不安を感じることはあるけど。
ジェンヌさんたちは、本当に「命をかけて」いると思うけど、本当の意味で命はかけてほしくないんだよね。迷ったら自分と自分の人生を一番優先して欲しい。ファンはつらいだろうけどね。
現実にはコリオも雨組もいないから(いるのかもしれないけど・・・と思わせるほどの熱心さは皆にある)、ジェンヌさんが自分で自分を守れますように。
コリオは、ご贔屓を守りぬいて、我が人生に一片の悔いなし・・・というところでしょうか。
2023年9月に宝塚の時は止まり、再び時計の針が動き出しても、完全に元通りにはなりません。
大運動会も行われる見込みもないまま、110周年の年は流れていきます。
この本は2022年に発刊されたものですが、当時はこんな事態になろうとは誰も想像せず、楽しいヅカライフを送っていたのですよね。
この本はヅカオタ要素だらけで、ファンとしては楽しい本だったけど、今読むと、なにも考えずにただ観劇を楽しみ贔屓にしびれていた当時の気持ちや、今日と同じ日々がこれから先もずっと続くと思っていた当時の自分を思い出して、切ないような悲しいような、苦しい気持ちになります。
これから宝塚はどうなっていくのだろう。戻れない過去と、見えない未来。
中山可穂さんは、また宝塚シリーズ書いてくれるかな。