中山可穂のレビュー一覧

  • 白い薔薇の淵まで

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    大事な人、愛している人とは触れ合っていたい。
    それは自然なことなのでしょう。
    人はここまで溺れるものなでしょうか。そこまで無我夢中になれるなでしょうか。
    人生はすばらしい。そして、それはとても幸せなことです。
    本気で、全力で生きています。
    大切なものをもらったとおもいます。
    ありがとうございます。

    みなさまもよい一日をお過ごしください。

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    2025年06月09日
  • 弱法師

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    何度も読んでいる中山可穂さんの一冊です。中山可穂さんの本は体力、精神力両方ある時じゃないと読めません。両方ある時にはぐわーっと引き込まれて読んでしまうのですが。
    この弱法師、「弱法師」「卒塔婆小町」「浮舟」の三作が載っているのですが、私の中で「卒塔婆小町」の印象が薄くて、確か、老婆が出てきたような?くらいの記憶でした。ですが、今回読み返してみて、一番ガツンときたのはこの「卒塔婆小町」でした。元々この方の書かれる愛と狂気の背中合わせっぷりが大好きなのですが、この卒塔婆小町、その愛と狂気が薄皮一枚でつながっているような感じがしたのです。
    他の本だと、その薄皮一枚っていうのが今まであまり感じられなく

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    2025年04月03日
  • ダンシング玉入れ

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    ネタバレ

    殺し屋×宝塚のコメディ風ストーリー。主人公の殺し屋がどんどんヅカファンになっていく様が笑えるが最後のオチが少し悲しいので星4にするか迷った。個人的にはハッピーエンドにして欲しかった。

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    2024年08月31日
  • サグラダ・ファミリア[聖家族]

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    中山可穂さんの小説は面白い!
    登場人物たちの恋愛を繊細な言葉で表現しているのが痺れる。
    私は読書感想文を書くことさえ苦手なので、こんなセンスある文章を書ける人になりたいと感じる。

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    2024年08月04日
  • 娘役

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    素晴らしい小説です

    私は数十年来のかなりのヅカオタですが、この本は本当に面白く、一気に読ませていただきました。
    男役 を最初に読み、宝塚のコアなファンしかわからないような内容に惹き込まれてしまい、すぐに娘役 を読破しました。
    最初からヤクザが出てきたので、ヤクザなどがなぜ?と思いましたが読んでいるうちにどんどん惹きこまれて。片桐さん、ムッシュさんも大好きになりました。
    次は銀橋 を読ませていただき、それから中山先生の他の小説もぜひ読ませていただきます!

    また、宝塚シリーズも書いてください。

    #感動する #泣ける #胸キュン

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    2024年06月23日
  • 深爪

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    初めて読んだ中山可穂さんの作品。
    とても面白かった。
    私は読書が苦手で一冊文庫本を読むのに約1週間かかるけれど、女性同士の恋愛作品が好きで興味のあったこちらの作品は2時間半くらいで読み終えた。

    女性同士の恋愛に熱く燃える彼女たちの描写は恋愛中の浮かれているキラキラした様子や、喧嘩中のドロドロした様子、いろいろ描かれてて面白かった。
    でも特にグッときたのは不倫された旦那さんが父1人で3歳の息子を育てる様子。
    親権を獲得するため手探りに必死に行動する様子は読んでて悲しくなった。
    不倫て結局パートナーを傷つけることになるんだなと。

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    2024年05月06日
  • 銀橋

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    ネタバレ

    「専科」を取り上げるとは、正直憎い…!渋い…!
    宝塚と言えば…
    トップになるための競争が激しい
    トップをみんな目指す
    と思われがちだが、実際の舞台はそれだけではないのだ。
    必ず、二番手がいて、三番手がいて、脇役がいて…だけじゃない。
    演技がうまい人が舞台を引き締め、歌がうまい人・ダンスがうまい人が世界観やムードを作る。
    そうやって舞台は成り立っていくのだ。
    なので、『銀橋』を読んで「専科」を取り上げていると分かった時、憎い…!渋い…!と思った。
    宝塚三部作のラストにふさわしい物語。

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    2024年04月07日
  • 猫背の王子

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    ネタバレ

     友人が突然貸してくれた本。前情報無しに読んだらとても面白かった!

     中山可穂先生の小説は「レズビアン小説」と称されることが多いらしい。今作で初めて先生の作品を読んだ私個人としては、この表現は間違いではないが、決してそれだけではないだろうと感じた。

     主人公の王寺ミチルは芯の通った人物で、ひたすら演劇に身を捧げている。ただぼんやりと人生を浪費し女を貪るようなキャラクターではない。もしかすると演劇界には同じような人物がいるのかもしれない……と思わせてくれる、血の通った主人公だった。

     また作者は文化的資本が溢れたところで暮らしていたのだろう、そして知的好奇心に溢れた人物なのだろうと伺える描

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    2024年02月14日
  • 娘役

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    実在する宝塚について書くからこそ、ファンタジーであるとわかる仕掛けを取り入れないといけない。それが、男役でのファントムであり、娘役ではヅカファンのヤクザだった、とのこと。

    中山さんの筆力がやっぱりすごい。斬新な設定にもかかわらずこんなこともあるかもしれないと思わせられた。

    最近は宝塚について、マイナスな面で話題になってしまっているけれど、いつかちゃんと見に行ってみたいと思う。

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    2023年12月28日
  • 白い薔薇の淵まで

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    昔の恋人を思い出しました、
    深く深く愛して
    すべきことや理性とか関係なく
    気持ちに正直に生きるのは
    失うものも多いけど心が求めてしまうのだと思う。

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    2023年09月13日
  • ダンシング玉入れ

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    ネタバレ

    中山さんの宝塚三部作の一つ『娘役』で主人公はご贔屓さんの最後の晴れ舞台を見れずに死んでしまったので今作はどうだろうかとはらはらしながら読み進めましたが……
    哀切漂うラストにああ…と声が漏れてしまった

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    2023年08月26日
  • ダンシング玉入れ

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    ネタバレ

    殺し屋さえも虜にするヅカ沼恐るべし…笑笑

    私も生粋のヅカオタなので、主人公が堕ちるポイントが嫌というほどよく分かって、終始ニヤつきながら読みました。

    コメディベースなのでさくっと読めます。

    作者さんもあとがきで書かれてますが、舞台となっているのはコロナ禍以前の宝塚の世界。客席降りしかり出待ち入り待ち、お茶会も、宝塚ならではの習慣がすべて存在しています。

    今もちょくちょくコロナ関係で休演することもあり、ファンは気を揉んでいます。

    きっとこの物語に描かれているような世界が近いうちに必ず戻ってくることを信じています(^^)

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    2023年01月09日
  • 弱法師

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    ネタバレ

    剥き出しの無垢な精神が不器用に傷ついているさまに触れると、不意にざっくりと斬りつけられることがある。(P.121)

    「人間嫌いだと言うひとに限って、人間が人一倍好きなんですよ。期待しすぎて裏切られるから嫌いだなんて言うんだ。僕も同じだからよくわかる」(P.149)

    愛はおいしく、そして栄養満点です。(P.156)

    だがどんなに順調なときにも、破調は目に見えないところから食い込んで、次第にほつれの範囲を広げていく。(P.160)

    あまりにも長く待ちすぎたものがようやく目の前に近づいてきたとき、人間は喜びよりも先に恐怖に陥ってしまうのかもしれない。(P.187)


    音楽はただ甘いだけの毒

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    2022年12月21日
  • 弱法師

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    恋とは死に至る病である――

    難病を患う少年と、彼を助けようとする医師であり継父である男との、その関係を越えた純愛の物語《弱法師》
    かつて優秀な編集者だったホームレスの女が振り返る、若き作家との身を滅ぼすほどの恋の物語《卒塔婆小町》
    父と母、そして大好きな叔母との許されない愛の形を描いた物語《浮舟》

    古典"能"を材にとり、繊細なまでに張りつめた愛の悲しみをとらえる中篇3篇。

    うわ〜、これすごかった、、←語彙力なし笑
    叶わぬ恋ほど美しいと言うけれど、まさにそういう恋を描いた3篇でした。
    中山さんの描く文章がとても美しくて、それが故に鋭さや脆さをも感じさせる作品でした。

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    2022年11月09日
  • 弱法師

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    文章が美しすぎます。
    こんなに研ぎ澄まされて、一滴一滴絞り出すように紡がれた文章と出逢えたことが幸せです。
    この文量でこの濃度、必要な描写がすべてなされていて、しかも美しいのです。

    『卒塔婆小町』と『浮舟』がとくに好きです。
    恋をすること。想い続けること。心が引き裂かれること。

    愛について考えることは作家にとって一生の宿題だ。
    『卒塔婆小町』

    にある通り、著者の中山可穂さんも、その一生の宿題に取り組んでいるところなのだと思います。

    以前から強く、ほとんど憤りのように、中山可穂さんは日本文学史上であまりにも過小評価されている小説家だ、と感じています。
    2022年河出文庫からの復刊はほんと

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    2022年10月06日
  • ダンシング玉入れ

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    中山可穂さんの待望の新刊!
    初期のヒリヒリするような恋愛小説を求める人には「ありゃ?」と思われるだろうけれど、
    「元気で小説を書いてくれるだけでありがたい」と思う私…。
    宝塚愛も溢れ、ゼロアワーからのハードボイルド愛も溢れ、
    笑いも悲しみも愛も毒も美味しく煮込まれたような小説でした。

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    2022年08月09日
  • 白い薔薇の淵まで

    購入済み

    最高でした

    こんな感じの女性同士の恋愛小説を読みたかったので今最高の気分です。私にとってこのお話は夢です。

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    2022年06月28日
  • ダンシング玉入れ

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    「この小説で描かれる宝塚歌劇団は著者のイマジネーションおよび妄想の産物であり〜」とあとがきにあるがヅカオタならわかる、だいたい描かれている通りだと。宝塚を知らない人からしたらそもそもダンシング玉入れという競技がほんまにあるのかどうかも分からんよね。ほんまにあるのですよ。

    「生きるとは金を使うということなのだ。」
    ほんとにそう!

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    2022年05月26日
  • 白い薔薇の淵まで

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    天才作家に出会ってしまった…………………………………………


    2023.4.1追記
    久しぶりに読み返したら新たなことに気づいて感動しつつ,脳みそ揺さぶられるみたいな感覚にまたまたなりました
    わたしの心臓ハガネすぎて普段全然ドキドキとかしないんだけどこれ読んでる時は16ビートきざんでる

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    2023年04月01日
  • 男役

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    宝塚を見始めて約10年程になりますが、こちらの作品は宝塚の世界の"リアルとファンタジーの狭間くらいの世界観"として十分に楽しませてもらいました。幾度となく読み返しています。宝塚ファンとしては、あるよねーわかるわかる、と言うことと、それはちょっとないかなーということの混じり具合が、あまりリアルすぎずに"お話"として楽しませてもらえる良いところだと思っています。それでいて、私個人としてはファンが思い描く宝塚の世界の理想像のような一部を小説の中を通して垣間見ることができて楽しかったりもします。この本に出会えてよかったです。

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    2022年01月05日