古沢嘉通のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ボッシュ・シリーズ第13作。上下巻でもなくページ数も多くないのでサッと読めてしまう。
「ニューヨーク・タイムズ・マガジン」の日曜版にて、連載回数が決められていた作品だということを了承の上、読んでいただきたい。確かに、通常のシリーズ作と比べると物足りなさはあるが、限られた枠の中でもボッシュらしさは存分に体感できる。
作中では12時間足らずの出来事だが、中身がギュッと詰まっているのでより多くの時間の拡がりを感じ取れる。レイチェルを中心とした各キャラとの微妙な距離感もいい。終盤の目まぐるしい展開とも併せて、次回作を楽しみにさせる手腕に隙はない。動機やラストへの運びに強引さはあるものの、映像が脳裏に浮かぶクライマックスは素直にかっこいいと思った。今後も順調に刊行されるらしいので、いちファンとしては有難い限りである。 -
Posted by ブクログ
過去を清算した前作で一区切りついたのか、本作品はシリーズして見ると第二章というか、新しい展開の印象がある。新しい上司、新しいチーム。現場復帰したことに喜びを見出し、エレノアとの再会もあって、オンオフともに充実しまくりのボッシュ──どうもイメージではない。でもこのスタイルでいくなら慣れるしかない。モヤモヤを払拭するだけの面白味ある事件ならばなおよかったのだが、それがそうでもないので一気読みというわけにはいかず。
ショウビズとベガス。二流三流レベルの世界で儲けた金に群がる人間たちの間で事件は起こる。序盤までは面白かったのだが、舞台がベガスに移ったあたりからどことなく都合のいい展開が目につき始め、いい感じで集中できない。内部監査チームが乗り込んでくるところも無理っぽい。個人的には、お約束の立場逆転シーンをもってこなくても、ボッシュのイメージやスタイルに対する読者の印象は変わらないと思うのだが。
とは言っても、これみなコナリーのハイレベルな筆力を踏まえての評価なので、ブツブツ文句を言ってもその水準は相変わらず素晴らしいのだ。 -
Posted by ブクログ
なんとなく番外編のような感じを受けたのはわたしだけ?おもしろくなかったわけでもないんだけれど、なんだか警察とFBIの政治的駆け引きとか警察機構のなかでの立ち回り方みたいなあれやこれやが、どうもダラダラしているように感じてしまった。なんだかフツーのミステリって感じで。いや、フツーでもいいんだけれど。ボッシュ・シリーズはボッシュの生い立ちとか過去とか、難しい性格?とかがつねに影を落とすような、なんというか、陰影のあるストーリーが魅力と思っているので。なんとなくものたりなかったというか。ベトナム体験の話がちらりと出てきて、なにかふくらみがあるのかと思ったらそうでもなかったし。レイチェルとの絡みはおもしろかったけれど。それが目玉だった?以下ネタバレなのでずっと下に続きます。ロス壊滅のテロ?と壮大な事件をにおわせておいて、なーんだ、みたいな肩すかし感が。そんなつまらないことで放射能物質を持ち出さないでくれ、とか。なんだかモヤモヤするような……。
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Posted by ブクログ
評価は中。中の上でも中の下でもない。中の中。
作者に個人的思い入れがあるのか、それともそういうキャラ設定にしたかったのかわからないが、ベトナム戦争にこだわっている印象が強い。戦地でのトラウマ、そこからのタイトル、トンネル破りという構図はわかるが、あまりにも現実離れしてないだろうか。
全体的に骨太で硬派な作風は今も同じだが、一作目はやはり荒削りな部分が目立つ。アメコミっぽいというのか、無理に世界観を創ろうとしてるようにも見える。こうして読むとやはりボッシュという刑事は変わっている。変人で危険。よく組織に属しているものだと思う。
私の場合、シリーズを逆走して読んでいるのだが、本作品を起点としてボッシュの人生とシリーズの世界観がどのように変貌していくのか、ゴール側から熟読してみようと思う。