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Posted by ブクログ
休職中のボッシュが母親殺しの犯人を追う本作品は、ボッシュのルーツを辿るロード・ムービーを観るようなイメージで読める。カウンセリングを通して自分の取るべき行動について閃く辺りは都合がいいようにも感じたが、その後のボッシュの覚悟を伴った心境の変化に比例するように、ひとつひとつ踏み込んでいく複雑な過去にすっかり入り込んでしまった。
善と悪、守るべきものと排除するもの、これらのコントラストが効いており、いろんな局面で考えさせられることが多い。またミステリ的にも面白く、ふっと気の抜けた後のサプライズに、心地よい緊張を強いられた。
憂いを帯びた物悲しいストーリーが読み手に訴えるものは大きく、いかにしてボッシュが現在のキャラクターになったのか、またそうならざるを得なかったのかが、本作品を読むとよくわかる。シリーズの中でも、この四作目はある種の節目となるのではなかろうか。
Posted by ブクログ
ますます盛り上がるハリー・ボッシュシリーズ第4作目。
第1作目からふれられてきた母の事件、死の謎を解く物語がいよいよ始まる。
のだが、ボッシュはまたもや何かまずいことをやらかしたらしい!
ボッシュはストレスによる強制休職に処されており、復職するためにカウンセリングを受けているのだ!
何をしでかしたのかすぐに明かされないし、ボッシュの自宅はLAを襲った大地震で半壊の被害を受けて、立ち入り禁止の赤札がつけらているし、第2作の『ブラック・アイス』からの恋人シルヴィアはボッシュの元を去ってしまっているしで、悲壮感漂う散々な出だしで、ボッシュに一体何があったのか、のっけからグイグイ話に引き込まれる。
本篇の行く末も読み応え満載だが、違法捜査を押し進め、ヤバイこともばんばんやっちゃうボッシュは無事、組織に戻れるのか?
本書のタイトル『ラストコヨーテ』の意味するところは?
ボッシュの家の下の谷に住んでいてボッシュがよく見かけていた一匹の青いコヨーテ。
P148
「コヨーテを見かけるといつも、それがそこに残っている最後の一匹かもしれないという感じがするんだ。つまり、最後のコヨーテだと。そして、もしほんとうにその通りだったり、二度とその姿を見なかったりしたら、おれはさぞかし動揺するような気がしているんだ。」
P149
「あなたがそのコヨーテと同一のものであるのは明らかだと思う。おそらく、あなたのような警官はあまり残っておらず、あなたは自分の存在あるいは任務に同様の懸念を抱いているんでしょう」
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