竹田青嗣のレビュー一覧

  • ニーチェ入門

    Posted by ブクログ

     一度読んで内容が全く理解できなかった。もう一度読んで前の3分の2程度の内容は理解できないこともなかったが、最後の3分の1、特に「力への意志」や「永遠回帰」の部分は何を言っているのかさっぱりわからない。哲学初心者として粘り強く読んでいきたい。
     ただ、永遠回帰というものが、抵抗のないビリヤード台の上で玉を突くと、無限に玉が跳ね返りまくってその結果、最初の玉の配置と同じ配置になることがあるから、これを物理学や宇宙の単位にまで拡大して、人生が永遠にループする(正しい理解かわからない)という例えは非常に面白かった。

    0
    2025年09月27日
  • 超解読! はじめてのヘーゲル『精神現象学』

    Posted by ブクログ

    要再読。意識について。
    共同体から切り離された個人は、他者や社会との関係をどうやって結び直せばよいのか。
    絶えず自らの(全知ではない)良心の声を聞く。
    「行動する良心」と「批評する良心」との相克と和解。

    【諸論】
    ・「知」と「真」の往復
    ・「主観ー客観」から「意識<主観ー客観>」

    【第1章 意識】
    ・狭義の意識(対象意識)、自己意識、理性
    ・感覚的確信、知覚、悟性(理性)

    0
    2025年08月30日
  • 超解読! はじめてのフッサール『イデーン』

    Posted by ブクログ

    同じ事物を見たとしても、それを知覚する身体の内受容感覚、その形成にも影響する〝日常の経験“によっても認知世界は揺らぐ。よく用いる例えで言えば、〈鯛の姿造りをグロいと思うか美味しそうと思うか〉、これは食文化にも絡んだ経験と身体的なもの、お腹の空き具合による。

    フッサールは、「世界も科学もすべて、意識の中で意味づけられた現象である」という立場を明確にする。ただしこれは「世界は君次第だ」という相対主義ではなく、「世界が現象として成立する条件」を明らかにする作業である。

    ー まずヨーロッパの「認識問題」とそれが大きな難問であることの理由からはじめよう…とくにゴルギアスは三つの興味深い論証をおいた。

    0
    2025年08月14日
  • 超解読! はじめてのフッサール『イデーン』

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「100分de名著」で取り上げられたのをきっかけに、積読になっていた本書を読んだ。

    確かに難解で、解像度が無駄に高い独特な言い回しと用語でくどくどと語っているが、主張自体はシンプル。

    白黒映像に男の子の笑顔が映し出される。ズームアウトすると、男の子は戦場に立っていた。側に倒れている人もいる。
    でもさらにズームアウトすると、そこは映画のセットの中だった。

    このように体験は何が見えるかによって意味が変わってくる。映画の撮影所の外で火事の炎が近寄ってきていた、といった具合に後から意外な情報が加わる可能性も否定できない。このように、ある現象が変化しながら組織化されていくメカニズムを「現象」と呼び

    0
    2025年07月23日
  • 哲学書で読む 最強の哲学入門

    Posted by ブクログ

    1冊で古代ギリシアから現代までを網羅しているため、概念や理論の紹介は薄くはなってしまうが、哲学者のパーソナリティがよく理解できた。

    0
    2025年07月13日
  • 完全解読 カント『純粋理性批判』

    Posted by ブクログ

    一つひとつ彫刻するように厳密に定義、解説される文章。
    認識に対する理解。感性、悟性、理性。

    ・ヨーロッパ哲学全体の“へその緒”の位置にあるカントの「アンチノミー」=「形而上学の不可能性」

    0
    2025年03月23日
  • ニーチェ入門

    Posted by ブクログ

    武器になる哲学の推薦本である。最初の部分、あるいはあとがきは非常にわかりやすく書かれているが、読み進めるうちにわかりづらくなる。ニーチェがなぜ現在復活したのかということだけでも重点的にい書いてあると助かる。神という概念がない人にとってはわかりづらい。

    0
    2023年07月02日
  • 新・哲学入門

    Posted by ブクログ

    これが哲学の入門なんだろうか…言葉使いが難しい。○○的××的〜〜という表現が多用され、なんかニュアンスは分かるけど、明確じゃない気がしてちょっと気持ち悪かった。
    史上最強の哲学入門を読んだ後に来たが、間にもう一冊挟みたい。

    0
    2023年04月05日
  • 超解読! はじめてのヘーゲル『法の哲学』

    Posted by ブクログ

    「法の哲学」とは何が書かれているかを分かりやすく解説してくれた本。

    法や権利や政策が正しいと言うことの根拠を書いた本。
    自由:人間の欲望(自己価値承認)。何が「よい」かを判断して選ぶ(決意する)。自分で自分の人生を選ぶこと。
    正義:社会の成員が共存するための約束。①所有②自己意志の相互承認③契約(贈与・交換・賃貸)。
    身分:個人は身分に属することで社会的に承認される。
    みんなの利益を求めるところまで、人間の意識が成長していくことが必要。結合しつつ自由であること。

    0
    2023年01月28日
  • 中学生からの哲学「超」入門 ――自分の意志を持つということ

    Posted by ブクログ

    一部中学生では難しそうな記述が見られたが、中々面白い本であった。特に、「幸福とは何か」に関する箇所は納得度が高かった。

    0
    2022年08月05日
  • 知識ゼロからのニーチェ入門

    Posted by ブクログ

    ニーチェのことを知りたくて読んでみました。
    マンガによるニーチェの生い立ちと、思想の解説が書かれておりわかりやすかったです。
    ニーチェ入門書としてありだと思います。

    0
    2022年04月24日
  • 超解読! はじめてのヘーゲル『法の哲学』

    Posted by ブクログ

    ヘーゲルの『法の哲学』の構成にそって、テクストをパラフレーズしつつ、随所で著者たちの解説を付している本です。

    ヘーゲルの議論の要点をまとめることでその概略を読者に示すというスタイルが採用されており、じっさいに『法の哲学』を読んでみようとする読者の手引きとなることがめざされているように見えます。ただ、とくに竹田が執筆を担当しているところでは、しばしば彼自身の欲望論との接続を意識した説明のしかたがされているのが気になりました。

    たとえば第124節の注解の議論を、まずは「「主体の特殊性の権利」、いいかえれば「主体的自由の権利」こそ、近代と古代の「善」(道徳性)とを区分するもっとも重要な概念である

    0
    2021年12月03日
  • 哲学とは何か

    Posted by ブクログ

    哲学を「普遍認識」の方法であるという著者の考えが示されるとともに、そうした課題を喪失している現代哲学の諸潮流を批判している本です。

    著者は現代における哲学の混迷が、「認識の謎」についての正しい理解が欠けている点に求めています。そして、ニーチェとフッサールの二人によってこの謎が解明されたと主張するとともに、彼らの仕事の意義についての理解を欠いているために、あいかわらず相対主義と独断論の両極に引き裂かれているポストモダン思想や言語分析哲学、新しい形而上学などの批判をおこなっています。

    著者のフッサール解釈は、アカデミズムにおけるフッサール研究になじんでいる読者には不満を感じるところがあるでしょ

    0
    2021年01月21日
  • 中学生からの哲学「超」入門 ――自分の意志を持つということ

    Posted by ブクログ

    中学生向けなので、なるべく平易な言い回しで哲学を語っている。ただ、決め打ちが多く、参考文献や引用文献の記載が巻末にないので調べるのが面倒(笑) 宗教、経済などからの視点を変えた論旨は興味を持たせるが...。純粋に哲学だけで勝負しても良かったのでは?

    0
    2020年08月11日
  • 哲学とは何か

    Posted by ブクログ

    いままで読んできた哲学を論旨とする書籍の中で最高級。
    フッサールとニーチェのことだけ軽くしっておけば、哲学を学ぼうとする誰にでも有用な本です。

    「認識の謎」「存在の謎」「言語の謎」の3つに整理し、
    ・哲学の力
    ・哲学の功績
    ・いま哲学は何を考えるべきか
    を明確に記載して、哲学全体をとらえようとする本がありがちな哲学者を並列して解説を加えていくスタイルとは一線を画します。

    序盤からして「宗教は物語、哲学は言語ゲーム」という惹きが魅力的。
    哲学について学ぼうとしなくてもよいので、そして流し読みでも良いので、教養として当著を読んでみてほしいです。
    当たり前と当たり前の矛盾について、深く考察する良

    0
    2020年06月29日
  • 哲学とは何か

    Posted by ブクログ

    ありがちな昔の哲学者の紹介だけでなく、哲学に新たな視点を付け加えるという意気込みはよく伝わってくる本でした。

    でも、結局のところ「本質観取」と「熟考」、「普遍認識」と「熟議を通じたコンセンサス」に違いはあるの?という身も蓋もない読後感を持っております。私の読解力の問題かもしれませんが。

    0
    2020年05月20日
  • 超解読! はじめてのフッサール『現象学の理念』

    Posted by ブクログ

    時間意識の問題についての解説がけっこう楽しく読めた。
    意識と知覚などなど現象学における認知の扱いは難しいけどおもしろい。

    0
    2019年10月07日
  • 超解読! はじめてのカント『純粋理性批判』

    Posted by ブクログ

    4つのアンチノミーの詳細な解説。感性と時間の関係、ヒュームとの比較など(110ページあたり)はけっこうおもしろかった。

    それと理性の実践としての「純粋理性」というふうに感じたのだけど、やっぱりこの著者は「実践」方面のかたなのね。

    0
    2019年10月07日
  • 中学生からの哲学「超」入門 ――自分の意志を持つということ

    Posted by ブクログ

    人間の本質を考える方法が、哲学。人間は何のために生まれてきたのか、この問題が永遠にわからないたむ、ずっと考え続けることになる。だから、自分の意志が大事。

    0
    2019年09月14日
  • ニーチェ入門

    Posted by ブクログ

     ニーチェの名前をよく目にするようになったので、少しは知っておいた方がいいかと思い、本の帯にある「最も読まれている入門書です。」という言葉にひかれて買いました。

     さて、著者は、恐らく大変分かりやすくニーチェの思想を解説してくださっているのだと思いますが、残念ながら、私にはほとんど理解できませんでした。もちろん、まだ1回読み終わっただけですので、再度、再々度と読み直せば、もう少し私の理解が進むのかも知れません。しかし、予備知識のない身には、理解するには厳しい内容、というのが率直なところです。

     そもそも、ニーチェの時代と今の我々とではおかれている環境があまりにも違います。ですから、同じこと

    0
    2019年05月03日