竹田青嗣のレビュー一覧

  • 超解読! はじめてのフッサール『現象学の理念』

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    榊原哲也先生の本を読み終わってから、現象学について学びを深めようと考えて手に取った本。2周したけど、分かったような、分からないような。でも、おそらくこれが一番平易に書いてあると思われる本。

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    2020年01月09日
  • ゴーマニズム思想講座 正義・戦争・国家論  自分と社会をつなぐ回路

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    今、竹田青嗣と橋爪大三郎の書籍を通読中だが、その一環として22年前(1997年)に出版された本書を再読してみた。中身は今でも十分通用する真摯な議論。小林氏の真摯な姿勢が超絶博識の哲学者竹田・社会学者橋爪両氏の議論を白熱させる実に中身の濃い議論の書籍化。

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    2019年09月10日
  • 超解読! はじめてのフッサール『現象学の理念』

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    「はじめての」と題されるだけあって、難解なフッサールの『理念』が誰にも分かると言って差し支えのない平易な言葉で説明されていると思う。(とはいえ、雑に読んでさくっと理解できるほど甘くもない)
    さらに一般読者及び初学者に向けた入門的説明であるだけではなく、フッサールの現象学における核心について、その後の正統派現象学や実存主義やポストモダン思想(相対主義、構造主義)が誤った咀嚼の元に批判を展開してきたという、竹田青嗣氏の力強い主張が展開されているところに本書の大きな特色があると感じた。
    この「フッサールは誤解されているので見直すべき」という主張が竹田青嗣氏の独自的なものなのか、それとも現在の思想界で

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    2019年09月09日
  • プラトン入門

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    現象学というイメージの著者だったが、本書を読んでイメージが変わった。
    ちくま新書の哲学入門のシリーズの中でもかなり好きかも。

    今さらプラトンなんて、という気もしないでもないが、こうして現代とつながる形で解説してあると途端に身近に感じらる。もちろん当時の状況を踏まえて読むべきであるという著者の主張はもっともであるのだが、なんだろうかこの「わかった感」というか「スッキリ感」。

    言語ゲームやマルクス主義を絡めてプラトンの哲学を説明してあるだけでこれほどまでにおもしろいとは。

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    2019年02月11日
  • 完全解読 フッサール『現象学の理念』

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    難解なフッサールの現象学を著者の意見(解釈)を交えながら詳細に解説してくれる。
    何度も同じ概念を解説するのでくどいと思えるほどだが、これぐらい繰り返さないとフッサール
    理解できないのであろう。
    個人的に、近代哲学の著述を読み解く上では、読みたい哲学者の前後の思想も知っていないければならないのが高いハードルとなっていた。この本では、デカルトーカント等のフッサールが受け継いだドイツ観念論の系譜及び現象論を批判したハイデガーやデリダの思想にも言及して読者の理解を助けてくれる。

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    2019年01月02日
  • ニーチェ入門

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    もちろん難しかった。けど最後まで読み通すことは出来た。竹田先生の著作との相性が良いことは分かった。難しいけどすこし読みやすい。先生曰く「哲学」や「思想」が「善きこと」を求める努力で、その「善きこと」への志を持つなら、是非とも一度はニーチェ思想の深い森の中を通ってみることをすすめる。とあるのでオレはようやくその森の存在を知ることが出来たのだと思う。その森は、きっと想像以上に深くて広大で鬱蒼とした暗くてイヤなところだろうけど、途中で急に湖が出てきたり、屋敷があったり見たこともない鳥が啼いていたりしそうだ。そこにはきっと色んなまだ見ぬ未知の世界が広がっている。そこで迷って森から出られなくならない様に

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    2018年11月15日
  • 知識ゼロからのニーチェ入門

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    今回マンガでニーチェの人生を描いてくれたおかげで人間らしいニーチェを身近に感じることが出来た。もちろん言ってることは難しいが、人1人の人生として考えた時、特に後半生は何て苦しい人生だったんだと報われなさに息がつまるようであった。真面目で不器用な生き方に人間ニーチェを好きになった。また色々関連本を読んでみようと思う。何度も近づいて跳ね返されての繰り返しなんだろう。

    それにしてもニーチェが本を自費出版してるとは知らなかった…。

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    2018年10月21日
  • 中学生からの哲学「超」入門 ――自分の意志を持つということ

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    中学生が理解できる哲学の本だと思って読み始めたが時間がかかったぁ(汗)
    現代社会においては、自由すぎて何が「自由」なのか、豊すぎてどこに生きる意味があるのかも、うまくみえない。その環境で「自分の意思をもつこと」ことが、現代社会に生きる私たちにとっての最大のテーマなのだと。

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    2018年10月12日
  • ニーチェ入門

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    ニーチェさんは、実はちゃんと読んでいないんです。
    読んでみようかな、とも思ったんですが、あの手の本は、どうにも訳文が不満なことが多くて、しり込み。
    (村上春樹さんあたりがニーチェ翻訳してくれないかなあ…英語ではないから無理だけど)。

    と、いう訳で、こういう本をひとつ読んでみようか、と。

    読んでみたら、実に面白かったです。ニーチェ、けっこう好きでした。

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    ●「事実などは存在しない。ただ解釈だけが存在する」

    ●「真実とは、もっとも強力な解釈のこと」

    ニーチェさんはキリスト教が強い時代にあって、まずそれを疑った。
    そして、結局、宗教というものを、疑い抜いた。
    全ての「誰かが説いた価値」

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    2017年12月19日
  • はじめての哲学 賢者たちは何を考えたのか?

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    私が持っている確かさは、私が存在していることだけだ。
    私は、このたったひとつが失われてしまうのが恐ろしい。
    だから死が怖い。でも実際には、私は死についても、存在することについても、何も知らないのだ。
    ソクラテスなら、なんて言ってくれるだろう。

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    2017年01月27日
  • 超解読! はじめてのヘーゲル『精神現象学』

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    ヘーゲル哲学の入門書。ヘーゲルを読むのに何から始めて良いか分からず、竹田青嗣さんの本はこれまでにも読んでいたのでこれにしましたが、とても分かりやすかったです。これから訳書を読むに当たり、とても心強い入門書です。

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    2016年10月22日
  • 中学生からの哲学「超」入門 ――自分の意志を持つということ

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    とっつきにくい哲学をわかりやすく書いた本。著者によれば哲学も宗教の科学の違いは世界の説明の方式。その中で哲学は人々の異なる信念や価値観の中から共通項を取り出すような考えだと述べる。違う言葉でいえば、自己を押し付けるのではなく自己と他者と相互承認のうえに哲学は成り立つ。
    自分自身について自分で深く考える方法が哲学のエッセンスとも説く。各々は・・したい や ・・になりたい といった欲望を持つが、それは各々の自己ルールによって規定されている。自分の欲望や自己ルールを省みることが自分の意志を持つということである。

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    2017年01月09日
  • 意味とエロス ――欲望論の現象学

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    著者の初の思想論集です。竹田現象学・欲望論の基本的な発想や、著者のポストモダン思想批判の基本構図まで出揃っており、ほとんど完成に近いかたちで著者の思想が提出されているように思います。

    たとえば、デリダや柄谷行人の思想が、現象学の本当の意義を把握していないことに対する批判が、すでに明瞭に示されています。著者は、ポストモダン思想はけっきょくのところ、客観的世界との一致という近代哲学の枠組みを本当の意味で乗り越えてはいないと断じます。それらは、主観と客観の一致という近代哲学の基本的な枠組みを踏まえたうえで、その内部の論理を突きつめていくことで到達した立場にすぎないとされます。

    これに対して現象学

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    2017年11月30日
  • 中学生からの哲学「超」入門 ――自分の意志を持つということ

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    分かり易く、読みやすく、面白い内容だと思います
    が、この内容が中学生から読めるかというと。。。
    そんな中学生がいたら驚異的だと思いました。
    息子が読めたらかっこいいなあと思いますが。

    フッサールやハイデッカーの現象学の立場から
    近代以前の神学・近代哲学・ポストモダン・現代哲学
    までの流れや、宗教と科学と哲学の整理。
    自己欲望と自己ルール、一般欲望。
    自分の意思を持つことの重要性。他者とのかかわり
    、形而上学の扱い。。。
    それぞれ分かり易く書かれてあります。ただ、大人が
    読んでも何度も読み返すか、そういう話に接し
    続けないとなかなか腹には落ちないのではと思います。

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    2015年08月20日
  • ニーチェ入門

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    ニーチェの思想の体系をざっと見渡すことができたと思う。後半の永劫回帰は読みづらく飛ばしてしまったので再読必須。

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    2015年06月10日
  • ニーチェ入門

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    19世紀末頃のドイツの哲学者ニーチェ。
    それまでのキリスト教的モノの見方によって作られていた、
    常識や思考のひな型のようなものを、
    ニーチェは批判し、破壊する言説を発しました。
    ヨーロッパ的にいえば、
    ニーチェという点の前後で、
    キリスト教的か現代的かに分けられる。
    象徴的なのは、ニーチェの著作にある
    「神は死んだ。」の言葉です。

    入門書で助かったなあという感想ですねぇ。
    多くのニーチェの文章が引用されていますが、
    ほとんどその意味がわかりません。
    解説を読むとわかるのですが、その解説が
    どう導き出されているかも、
    うまくわからないのです。
    やっぱり哲学書って難しいもんです。
    途中、ドゥルー

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    2014年12月23日
  • 中学生からの哲学「超」入門 ――自分の意志を持つということ

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    ネタバレ

    以下、心に留った点
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    誰でも自分の心を内省して、ここまでは確実、それ以上確実なことが言えないという分岐点がある。誰でもそれを意識できるし、言うことができるという点に、「現象学」の確信がある。

    あるところから先は、決して確実なことがいえない…懐疑論、相対主義
    確実なことが言える…真理主義や客観科学主義
    現象学は正しい認識という問題をどの程度確信と納得の状態があるか、という枠組みに置き換えた

    事実を知るということと納得する自己了解するというのは本質が違う

    人間や社会の問題では、何が「真理」か誰が「真理」を持っているか、と考えてはいけない。たくさんの人

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    2014年08月17日
  • 完全解読ヘーゲル 『精神現象学』

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    暇な時期があったので、ヘーゲルの『精神現象学』を読もうと画策するも、一番わかり易いと言われる長谷川宏の訳本を読んでも、全く歯が立たず。そこで、名著『ヘーゲル・大人のなりかた』の著者の西研と、竹田青嗣の解説書である本書の助けを借りることになる。

    元ネタの訳文の雰囲気をかなり残しながらも、大事なところを選んでギュッと圧縮して、うまくまとめている。適宜、砕いた解説文が入っていて、だいぶわかりやすくなっている(それでも後半からは、段々疲れてくる)。タイトルの様に「完全読解」したとは思えないが、気になったところだけ書いておきたい。

    まず、有名な「自己意識」の「ストア主義・懐疑主義・不幸の意識」の部分

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    2014年03月31日
  • 知識ゼロからのニーチェ入門

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    ニーチェのことを知らなくても、漫画で構成されているので入門編としてはいい。でも漫画のコマに台詞が詰め込まれていて文字量が多いので、時間は掛かる。

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    2013年06月24日
  • 哲学ってなんだ 自分と社会を知る

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    哲学とは一体何なのか?という単純素朴な疑問がありこの本を読む。近代以前の絶対君主的な社会から相互に契約を結ぶという「自由」を主とした社会に変革する中で、宗教的な"物語"ではなく普遍的に了解される原理を導き出すこと。これこそが哲学の本質的役割だということだろうか。
    絶対的に正しい世界というものは存在せず、世界を自分がどう理解するのか、また自分と他人との関係性をどう理解するという「視点」の転換が面白い。絶対的な社会が存在することを前提に、それを見つけ出すことこそ(そしてそれには知識が不可欠であること)が哲学だと思っていたから。そうだとすれば、哲学は一部の学者の高尚な学問ではなく、誰もに関わりうる、

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    2013年06月18日