竹田青嗣のレビュー一覧

  • ハイデガー入門

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    これが講談社学術文庫の力なのか、竹田氏他の著作に比べ難解なないようとなっており、読み通すだけで一苦労な非力な私である。

    しかし、ハイデガーの「存在と時間」を近々挑戦したい身であるから少なからず良い準備にはなったのではないかなと期待する。一般的な主客一致の観点からではなく、存在者(Da sein)として絶え間なく企投することが「存在」の真意である。
    あー、むずい上に浅い理解でつらいが、関連書籍と原著とを駆使して腹落ちするまでに理解を深めたい、それほどの抗いがたい魅力がハイデガーの実存主義には感じます。

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    2023年11月30日
  • ニーチェ入門

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    ここまで切れ味鋭い問い(ルサンチマン、永劫回帰)を立てた人だとは知らなかった。一方、問いに対する答え(超人思想、力への意志)の質は決して高くないように思う。それでも哲学史上でこれだけの地位を占めているのだから、問いの質というものがいかに大事かを分からせてくれる好例。

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    2023年09月21日
  • 図解 哲学がわかる本 哲人たちが「何を考えたのか」をわかりやすく解説!

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    10年ほど前に、たしかコンビニで買った本。取り出して読んでみた。古代から現代までの50人の哲学者について、それぞれ4ページで解説。もちろん、簡単なさわりだけなのだが、哲学の大きな流れを感じることはできる。思ったより面白かった。捨てずに保存しよう。

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    2023年05月10日
  • ニーチェ入門

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    第4章から急に難しくなったが、基本的に分かりやすく、ニーチェへの理解が深まった気がした。
    要約すると、周りに嫉妬せず向上心を持て!みたいな感じかな?

    遺伝子や環境が平均以上で、そこそこ恵まれた人には刺さりそうな哲学だとも思った。メディアやsnsで到底追いつく事の出来ない成功を見て、生まれつきの弱者は力への意志を求める事が出来るのだろうか。
    向上したくても、この世のシステム的にどうにもならないことはどう対応すればいいのか。
    例えばニーチェがiq80で身長150cmのブサイクに産まれてきたら、超人思想なんて考えてたのかな。とは思う。

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    2023年03月25日
  • ニーチェ入門

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    「力への意志」などについての説明は分かりやすかったが、所々筆者の意見や解釈が多めに入り込んでいる気もした(ニーチェの文章の性質上ある程度は仕方の無いことかもしれない)

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    2023年03月14日
  • 中学生からの哲学「超」入門 ――自分の意志を持つということ

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    タイトルに中学生とありますが、実際は過去の哲学者の概要とともに自分が哲学にどう向き合うべきか?が深く書かれています。
    ある程度難解でしたがこれから本格的な哲学書を読むのにまずは手馴しになります。

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    2023年02月08日
  • 新・哲学入門

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    相対主義や詭弁を退け、あくまでベタに真摯に、言葉による普遍洞察=哲学の道を探る。まさに竹田哲学の集大成ともいうべき書だ。簡単に読み進むのは難しいが、哲学という大きな思考の軌跡をゼロから確実に理解できるはず。

    近代市民社会を肯定する。その言葉が凄い。

    「近代社会の原理は、歴史上はじめて登場した、万人に自由と価値の多様性を保証する社会システムである。その政治原理は一般意志統治(民主主義)であり、その経済システムは普遍市場(資本主義)経済であって、この組み合わせは代替不可能である」(p30)

    現代社会や現代学問の課題に真っ向から取り組もうとする氏の姿勢には、感服するしかない。宮台真司氏や東浩紀

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    2023年02月06日
  • 言語的思考へ 脱構築と現象学

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    現代の哲学のなんたるかが少しわかった気がする。
    まずデリダによるフッサール言語論批判を見て、それが帰謬論的な否定に過ぎないこと、また現代の哲学が言語の謎という言語論的アポリアを巡るものであること。

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    2022年01月30日
  • 超解読! はじめてのカント『純粋理性批判』

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    これを読んでも『純粋理性批判』は難解だ。原著の訳本を読んでも理解がいまいちであったが、本書の章末解説のおかげで、多少は、物言いと論理展開が見えてきたように感じる。次は『完全読解』のほうに挑戦するかな。

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    2022年01月23日
  • プラトン入門

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    現代においては、とかく批判の対象となりがちなプラトンの哲学を、筆者なりの視点からとらえ直し、哲学というものの本質に迫ろうとした、たいへんに説得力のある著作。

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    2021年11月25日
  • 中学生からの哲学「超」入門 ――自分の意志を持つということ

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    【2回目】8/23から全5回にかけて実施した、オンライン読書会で講読したテキスト。ここでも「これは自力での達成だ」と思っていたことを何点も見かけることとなって、びっくりさせられた。自分を「よく」知るということは、自分の欲望のあり様を知ろうとすることに他ならないのだと、改めて感じ入った。特定に個々人の内側で、哲学的思考が芽生え、成長していく様を、ご自身の経験に即して語られているところは、とてもよかったと思った。

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    2021年09月19日
  • 恋愛論

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    過去の文学名作品の批評的考察から恋愛についての本質に迫っていこうと試みられた作品。恋愛が元になっているので、フィクションが元になっているということで、それで人間の本質にというのは、なんとなくしっくりこないところではあるが、小説もまた人が作り出すものということから考えれば、これも人の諸相を示す一つの出発点としても問題なかろうというところからきているのだろうと納得させながら読みました。恋愛が語られる名作をダイジェストで味わうこともできるので、よい面もありますね。

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    2021年08月28日
  • プラトン入門

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    ネタバレ

    プラトンの思想に賛同する側と反対側の双方の主張を理解した上で、自分の解釈を提示。

    反プラトン主義は、プラトン主義に端を発すると見られる近代としての市民社会の成立が、封建制を否定したとともに帝国主義やファシズムの勃興につながり、世界戦争の惨禍を招いたことを根拠に展開される。

    竹田的に重要な点を以下に列挙する。
    ・プラトンが西洋哲学を創始し、ゲーテが完成させた
    ・哲学は、まずもって、普遍的思考を志向する。「普遍性」の条件とは、誰でも対等の権限でこの言語ゲームに参加できるというありかたのこと。
    ・哲学の普遍的思考とは、さまざまな共同体を超えて共通了解を作り出そうとする思考の不断の努力。一方、思想

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    2021年08月21日
  • 完全解読 カント『純粋理性批判』

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     「純粋理性批判」を一通り読み終え、なんとなくわかったかな、というところでこの本で再整理。いわゆる「超訳」というのか、著者らの解釈を元にオリジナルを完全に再構成したもの。オリジナルは本筋から逸れた箇所がかなりあり、論理の筋道が行ったり来たりして読みにくい箇所が多いが、本書ではそういうところがスッパリ整理されており読みやすい。一方で「あれ、こんなこと書いてあったっけ」とオリジナルに戻ると、全く違うことが書いてあったりするので注意。巻末の索引は助かるが、訳によっては微妙に訳し方が違うので意外に使えなかったりする。むしろ段落番号があったりするとテキストと相互参照できるのでよかったと思う。

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    2021年07月16日
  • ハイデガー入門

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    なんとなく気になる存在ではあるが、難しそうでなかなか手がでないハイデガーの「存在と時間」。さらには、「存在と時間」より難解といわれる「後期ハイデガー」。

    全体主義について学んでいくなかで、やっぱハイデガーは欠かせないな〜、またその文脈で、アーレントを理解するためには、その師もある程度理解しとかなくてはな〜と思う。

    が、やっぱ本人のを最初に読むのは、ドツボなので、入門書で始める。この入門書もたくさんあるのだが、「現象学入門」が難しくはあるが、クリアな感じなだったので、竹田さんの本で入門することに。

    ハイデガーの「存在と時間」を中心に、後期ハイデガー、そしてハイデガーとナチズムとの関係、現代

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    2021年07月04日
  • 超解読! はじめてのフッサール『現象学の理念』

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    ■著者が扱っているメインテーマ
    認識問題とは何で、それと解く現象学的還元とは何か?

    ■筆者が最も伝えたかったメッセージ
    内在意識から出発し、他人のそれと同じ構造を持つか
    疑いえない意志内で反省された事象同士の一致である。

    ■学んだことは何か
    客観という考え方ではなく、内在意識の構造の一致の働きがあるということ。
    つまり、主観から生まれた思いを前提に他社の考え(客観)を規定する。

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    2021年03月13日
  • ニーチェ入門

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    ■著者が扱っているメインテーマ
    いかに生きるとはどういう事か?

    ■筆者が最も伝えたかったメッセージ
    生きようとする欲があるから苦悩はあるという世界を受け入れ
    自分で世界を切り開いていこうとする意志が大事。

    ■学んだことは何か
    苦悩が選んだ世界から生まれた結果。
    人の数だけ世界は存在しているので、そこを否定する生き方は自分を否定しているようなもの。
    (他人を羨んだり、苦悩を拒否したり)

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    2021年03月13日
  • ニーチェ入門

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    「入門」と言いつつ、 #飲茶 さんの本を読んでいたからなんとか理解できた感じ。
    それまでの「絶対的に正しいものが存在する」という「真理への意志」を否定し、この世は自然の物理科学的法則に貫かれた機械仕掛けの天体運動に過ぎず、「何をやっても一切は決定されている」と断じる。だからこそ、「いつも無限の繰り返しとしてそう欲されるべきものとなるように行為」すべきだと説く。「なんのために」ではなく「いかに」生きるかを選ばなくてはならない、世界の「価値」はただ「力への意志」による解釈からのみ生じるのだと。

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    2020年10月18日
  • 哲学ってなんだ 自分と社会を知る

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    最後まで読み終えて、「哲学とは」ではなく、「哲学ってなんだ」というタイトルであった事にひとり納得。読み始める前は哲学という学問は何なのかという一般的な説明をしてくれる本かなと思っていたけど、哲学という思考法の捉え方の流れを著者の目線から説明している。著者の青田さんの個人的な意見が前面に出ているが、どういう立ち位置の意見であるかを著者自身が注釈を入れるように説明してくれるので、分かりやすかった。

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    2020年10月10日
  • 中学生からの哲学「超」入門 ――自分の意志を持つということ

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    自由を得るために必要なことは何か?
    自由とはどいうものなのか?知ることから始まる。
    歴史の過程から、今では経済的な背景


    自由恋愛
    職業の自由
    社会的承認


    ガウェインの結婚

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    2020年04月25日