あらすじ
本書の主な内容
第1章 哲学の本質
第2章 本体論的転回と認識論の解明
第3章 欲望論哲学の開始
第4章 世界認識の一般構成
第5章 幻想的身体論
第6章 無意識と深層文法
第7章 価値審級の発生
第8章 「善と悪」
第9章 「きれい-きたない」審級
第10章 美醜
第11章 芸術美
第12章 芸術の本質学
終章 芸術の普遍性について
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Posted by ブクログ
相対主義や詭弁を退け、あくまでベタに真摯に、言葉による普遍洞察=哲学の道を探る。まさに竹田哲学の集大成ともいうべき書だ。簡単に読み進むのは難しいが、哲学という大きな思考の軌跡をゼロから確実に理解できるはず。
近代市民社会を肯定する。その言葉が凄い。
「近代社会の原理は、歴史上はじめて登場した、万人に自由と価値の多様性を保証する社会システムである。その政治原理は一般意志統治(民主主義)であり、その経済システムは普遍市場(資本主義)経済であって、この組み合わせは代替不可能である」(p30)
現代社会や現代学問の課題に真っ向から取り組もうとする氏の姿勢には、感服するしかない。宮台真司氏や東浩紀氏らと通底するものを感じる。