竹田青嗣のレビュー一覧
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私は、以前、カント哲学について全く分からず歯が立たなかったが、この著書などカントに関する本の解説書を読むことによって、だんだん自分として理解できたつもりでいます。
この本は、カントの解説書として良好と思います。
カントは、霊魂の不滅、自由、神が客観的事実として認めることはできないとはっきりと語っていることを、私自身再確認し、しっかりと肝に銘じておく必要を感じました。
私は、以前からの自分の課題として、霊魂の不滅、自由、神が客観的事実として認めることができるかどうかを、宗教書や哲学書などいろいろと読み重ねましたが、結論は出ず、あるときは、「あるはずだ」、「やはり証明できない」などと迷いに迷っ -
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哲学はなんぞやからはじまり、哲学と宗教の違いなど、哲学書を読む前に全体を俯瞰するにはもってこいの本です。
歴代の哲学者や哲学の歴史など、流れが分かった上で詳細な内容に入っていくべきと再認識。 ちくまープリマー新書、なかなかやりますね!中学生が読んで理解できるかは不明というとかなりマイノリティーになると思います。
哲学とは、ものごとについて「自分で考える方法」である。
哲学の方法の本質は、物語ではなく概念を用い、さまざまなことがらについて「原理」を少しずつ推し進めて、多くの人間が納得できる「共通理解」を作り上げてゆく方法である。
哲学は、答えがでない問題をどこまでも考える学問だというイメ -
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私たちは、青年期に、自分の生がたった一度に限定されていること、
自分こそこの生の取り換えがたい主人公であること、つまり、自分という
存在の絶対的な交換不可能性に気づく
哲学は、そんな私たちに、誰もが納得できる「普遍的」な世界理解の
あり方を“作り出す”ための方法を示す。しかし、哲学は、あくまで
“自分で考える”ための方法であり、自分が属している関係自身を
支えるために考えよ、と教えるものだ。
世界を知るということは、世界それ自体を知るということではなくて、
世界についての自分の理解のありかた、また自分と他人の関係の
あり方を了解するということなのである。 -
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ネタバレ中学生の頃に疑問に思うこと・・・「なぜ、勉強しなければならないの?」
大人達の答えは、常に説得力がない・・・良い高校、良い大学に進学し、
良い職業に就くため、そして高い収入を得ることで、幸せになるために・・・
中学生は、疑問に思う・・・「それが本当に幸せになる手段なの?」
この本には、こう書いてある。
「勉強するのは、まさに『生き方を選ぶ自由』をえるためだと。
私たちがより良く生きるためには、考える力が必要だ。この本には、
私たちが考える力を身につけるために必要な思考のテーブルがある。
私が、中学生だった頃に出会いたかった素晴らしい内容がある。
でも、かつて中学生だった私のようなオジサンにもお -
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自由とは、信念・目標・所有物などの個人的資産が、如何なる理由によっても妨げられない事だ。何が正しいかについて、絶対的根拠がない為に、万人に共通する理念とは、法律だけである。人間の良心的な承認行為を通じて、人間の幸福は築かれる。他者と異なる考えを持つ事によって、承認を得られない事態が生じても、それを理由に、社会から排斥される事は許されない事だ。個人の自由とは、名誉や物的財産、知的財産が、他者にとって不可侵の領域とされ、法的にも他者の侵犯から守られている状態を指す。その「自由」を前提として、私たちは様々な約束を他者と交わし、思想を交換する。社会は、共通の了解を得た規約から成立する。例え、個人的な信
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ネタバレ難解なヘーゲルの『法の哲学』の解説書。解説してもなお抽象的ですぐに理解できる箇所ばかりではないが、部分部分で解説コメントが入っており、挫折しないように工夫されている。
『法の哲学』の最も重要な起点は、人間が欲するものの本質は「自由」であるという点である。自由といっても、欲求のままに行動するということではなく、より高次の幸福を実現するために普遍化を続け、より普遍的な善いものを追求することこそが「自由」とされている。普遍化を続けることは、やがて市民社会や国家を生み、法や国家は、個々人の自由を相互に実現させるべきものであるとされている。
国家の一体性が非常に強調されているので、国家主義的なものを想起 -
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「力への意志」の概念は非常に良かった。世界とは客観的に存在する事実ではなく、主体によって解釈されているだけのものである。その解釈の仕方は、主体の欲望に根源を持つ(力への意志)。それは弱者にとってはルサンチマンになったりキリスト教的世界観になったりする。しかしそういった「否定」や「他者」に生の根源を求めるのではなく、強者(超人)が持つような生命感情に「力への意志」を目標として持ち、生と世界を肯定しながら生きていく、それが何のために生きるのかへのニーチェの解答であると理解した。
「私たちの知性に権力と安全の感情を最も多く与える仮説が、この知性によって最も優遇され、尊重され、したがって真と表示される -
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ニーチェの入門的な内容がわかった。
まず、永遠回帰という内容は理解はできるが、日本人かつ無宗教の自分にはあまり刺さらない内容だなと感じた一方で、当時の科学の発展と共にキリスト教の失墜は、インパクトがかなり大きかったんだろうなというのも容易に想像できた。
ニヒリズム的な思考は現在、増えている気はしている。特に格差が大きくなり、親ガチャという言葉が発生し、運命論に逆らえないようなこの思考はまさにニヒリズムと言ってもいいような気がする。
ルサンチマンの内包には私は常日頃から気を付けており(この本を読む前から)、さらに超人という目指すべき姿は、環境に左右されない強い理想像として私に刺さるものがあっ -
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Mrs. GREEN APPLEの歌詞が
ニーチェの思想があるんじゃないか?と
誰かが考察していたので気になって読みました。
ほんとに全くニーチェのことがわからなかったので
初心者向けとある本から読ませていただきました。
カタカナが多くて、名前なのか地名なのかとか
そこすら曖昧な私です、、、。
マンガになっている部分が、
ギャグ感あって楽しく読みすめめる事ができました!
ところどころ難しい部分もありますが
初めて読むにはいいなと思いました。
「神は死んだ」という言葉も
耳にしたことはありましたが
意味などを考えたことがなかったので
いい勉強になりました。
ルサンチマン!学校で習ったような気