町田そのこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
町田そのこが書くミステリーサスペンス。
『52ヘルツのクジラたち』を彷彿とさせる今話題の社会問題全部盛りな内容。
詰め込み過ぎというより、サービスに近い感じを受けた。
ここまでくると、これを求めてたんでしょ?と言われてるような錯覚に陥る。
北九州市の高蔵山で一部が白骨化した遺体が発見された。
地元のタウン誌でライターとして働く飯塚みちるは、
元上司で週刊誌編集者の堂本宗次郎の連絡でそのニュースを知る。
遺体と一緒に花束らしきものが埋めれられており、
死因は不明だが大きな外傷はなかった。
警察は、遺体を埋葬するお金のない者が
埋めたのではないかと考えているという。
遺体の着衣のポケットの中には、メモが入っていた。
部分的に読めるその紙には
『ありがとう、ごめんね。みちる』と書かれていた。
遺体の背景を追って記事にできないかという宗次郎の依頼を、みちるは断る。
みちるには、ある事件の記事を書いたことがきっかけで、
週刊誌の記者を辞めた過去があった。
自分と同じ「みちる」という名前、中学生のころから憧れ、
頑張り続けた記者の仕事。すべてから逃げたままの自分でいいのか。
みちるは、この事件を追うことを決めた。
謎を追うミステリー要素を含みながらも、
社会に蔓延り皆が目を背けている問題に深く入り込んでいく。
その中でも大きくは女性が受ける理不尽な仕打ち。
いわゆる男尊女卑について。
まさに町田そのこらしい展開で埋め尽くされていた。
自分が受けた痛みにだけ敏感。これは真理だと思う。
男女関わらず、人間というものは都合の良い生き物だ。
だからこそ、この事件に関わる者たちが吐く言葉が強烈だった。
この辺の人の抱える痛みの描き方はエグいし、流石の手腕。
ミステリー的観点だけで本作を読むと、少々がっかりするかも。
そもそも、事件の捜査で知り合う刑事の丸山という登場人物に至っては
それ、喋り過ぎじゃね?しかもマスコミの人間に。
ってぐらい読んでいる我々にも懇切丁寧に情報提供をしてくれる。
前半のなかなか前進できない取材過程は逆にリアルさがあって良かったが、
後半は奇跡のような偶然が重なり、あっさりと真相に迫っていく。
ミステリーを意識し過ぎた駆け足感が気にはなった。
それと、似たような事象で、
後半で突如として出てくるアマリリスについての話題。
タイトルが上手く物語に機能していない違和感が最後まで拭えなかった。 -
Posted by ブクログ
上巻の騎士団長レルファンと巫女エスタの恋物語部分から、エスタの捜索と謎の真相へ。
ーー厳しめ感想です。お許しくださいーー
エスタの事件が未解決のまま、関係者の遺体が見つかったり、王宮での事件が続発する。
ミステリーにしてはもっと謎解きしたいし、犯人の考察には足りない。
大事な人を亡くした人の悲しみには浅い、事件の内容には詳細が少ない。
格闘シーンは描写に迫力が足りない。
肝心のクライマックスでの盛り上がりが欠けている。
なにより、人の心の機微を書くのが最高の町田そのこ先生が、そこを書かずに事象だけを書き連ねた、という印象が残ったのが残念。
ヨミどおりの展開でもいいけれど、心を鷲掴みにするようなものを求めたかった。 -
Posted by ブクログ
町田そのこさんの新作!ときいてワクワクしておりました、、が、ファンタジー?!え?と驚きました。
しかも10年?ずっとあたためてきた作品だったと知り、ますます驚き……
作品うんぬん以前に、私個人のことになりますが、外国人の名前が苦手、、頭に入ってこないという難点をかかえつつ読みました。
(最初に人物紹介ページがあるので、何回も見返し確認)
ファンタジーでしかもラブストーリー?
そして愛しい人は攫われ、謎多しのミステリー。
かなり話を広げていて。
とりあえず転生モノではなくてホッとした。個人的に読まないジャンルなので。
時系列が分かりにくい。
現在(巫女エスタを捜索する騎士団長レルファン)と過去(レルファンとエスタが禁断の恋におちた経緯)が交互にくるけれど、理解するのに時間がかかった。
人物のキャラ設定はよくて愛着がわく。アニメとかにしたら楽しいのかな?
下巻の展開に期待。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ穏やかな本、一話一話ホットする。
(書評より)
あなたの心、温めます。九州だけに展開するコンビニチェーン「テンダネス」。その名物店「門司港こがね村店」で働くパート店員の日々の楽しみは、勤勉なのに老若男女を意図せず籠絡してしまう魔性のフェロモン店長・志波三彦を観察すること。なぜなら今日もまた、彼の元には超個性的な常連客(兄含む)たちと、悩みを抱えた人がやってくるのだから……。コンビニを舞台に繰り広げられる心温まるお仕事小説。
心温まるお仕事小説が描くのは、九州のコンビニ「テンダネス門司港こがね村店」で繰り広げられる人々の物語です。個性的な店長・志波三彦と彼を取り巻く常連客たちの交流を通じて、日常の悩みや喜びが優しく描かれています。登場人物たちの抱える問題は、時に切なく、時にほっこりとした解決を迎え、読者に癒しを与えます。特に、心に残るエピソードが多く、親子の絆や友情の大切さを再認識させてくれる内容です。物語に触れた後は、コンビニのコーヒーを飲みたくなるほど、生活にも影響を与える魅力的な作品です。短編形式で構成されているため、気軽に楽しむことができ、続きが気になる読者も多いことでしょう。 -
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元カレにまつわるショートストーリー✖️4作品。
青山美智子さん、町田その子さん、一木けいさん、山内マリコさんという贅沢な一冊。
どのストーリーも好きだけど、山内マリコさんの二つ年上…は着物の世界も知れて私の中では1番好きな作品かな。
新しいことに出会って、お客様のことや一緒に働く人の気持ちを考えるようになったからこそ元カレの気持ちを慮り、消化できた、昇華させられた過去。
前に進むためのプロセスをわかりやすく表現してくれている作品だと思った。
まぁこちとら、はるか昔の自分に重ねることすら困難でしたが…というより思い出せない。
本気で忘れている…元カレの名前…(悲しいかな歳月の流れ…)
ということで、無理に忘れようとしなくても時が解決してくれるよ!というのはあながち嘘じゃ無いということをお伝えしておきましょう。 -
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『月とアマリリス』を読んでもっと読みたくなった町田そのこさん作品。
タイトルから想像していたお話とは全く違ったファンタジーミステリー。
序盤から出てくる『楽園の楽園』に何となく聞き覚えがあり読み進めていると「黒地に緑の箔押し本」だと。……ん?読んだよね、それ!と見返してみたらやっぱり読んでました。伊坂幸太郎の『楽園の楽園』。大人の絵本みたいだなぁと感想残してました。この作品からのインスパイアなのかな?町田さんと伊坂さんとはお友達なのかしら?おもしろいことをされるなぁと思いました。(あとで調べて中央公論新社の「楽園プロジェクト」なるものの一環だと知りました)
序盤の新興宗教や連続殺人のお話から郷土話をベースにしたファンタジーな展開へ。嫌いじゃなかったです。
映像化されたらおもしろそう。ビビは佐野勇斗さんなイメージでした。 -
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読み終えてから少し経っており、うろ覚えと印象的だったことのみの記載となります。本作を手に取ったのは好きな作家さんが多かったことと、アンソロジーのタイトルが面白そうという理由からです。
本作を読み進めてみると、主題が元カレというだけあり、構成が少し似てしまう印象を受けました。というのも、元カレを描くには、元カレとの過去の出来事、それを語る現在の視点といった時間軸的な制約が多く短編として成立させるには物語構造が類似してしまうのかなと考察しました。
それもあり、本作の魅力としては、作家さんの豊かな表現力かなと思います。特に元カレとの関係性やエピソードを表す比喩は作家さんによって全然違う印象があったかなと感じました。個人的には一木さんの表現が好みだったかなと思います。 -
Posted by ブクログ
ドラマの中に、志波店長が取り憑かれるエピソードがあって、見ている時にはさすがにこれは‥??と思っていたのだが、前作の3作目と今作のエピローグ/プロローグでばっちり描かれていた。生きていてもそうでなくても分け隔てなくサービス、霊にも愛される店長ミツ。
そんな店長は、プロのアイドルにまで推されてしまい、アイドルが店長周辺に意味もなく出没する。
両親の過干渉で夫と別れた百合。門司で人の温かさに触れ、生きてゆく手応えを得る。老若男女に愛される店長に画才はないことが判明するが、百合はその絵に救われていた。そして画才のなさは志波兄弟共通なのか⁈
ヒーローになりたかった舞人とウクレレくんの友情。舞人は或るくんの生み出したテンダネスの新キャラ、アル・パカッションの中の人になる。舞人にとってそれは、ずっとなりたかったヒーローの一つの形だった。
前作で主役回のあった廣瀬くんもコンスタントに登場。店長に唯一クールに対応するたろくんが引き続き良い。