福島正実のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ポアロシリーズ7作目。1933年の作品。
クリスティー文庫の表紙がビッグ・ベン。作中にビッグ・ベンは出てこないものの、劇場やサヴォイ・ホテルなどロンドンが舞台。
リージェント・ゲート、セント・ジェームズ・パーク、テムズ河畔チズィック、ピカデリー・パレス、ユーストン、コヴェント・ガーデンと地名がいっぱいでてくるのですが、距離感がまったくわからず。タクシーで行って帰ってこれる距離なのか、事件に関わってくるのでマップがほしいところ。
今回は容疑者多すぎ、ミスリードの連続なので犯人がまったくわかりませんでした。ポアロのヘイスティングズいじりとか、当時の流行とされている「スープ皿をひっくり返したような形」の帽子とか、人気女優、映画俳優、公爵が登場する派手な恋愛模様などを楽しみました。
ポアロとヘイスティングズはサヴォイ・ホテルに住んでるのかしら。ロンドンの劇場で観劇して、ホテルでご飯食べて、夜の街を散歩する生活。優雅だなあ。
訳がちょっと読みにくいところがありましたが、福島正実さんは『夏への扉』、『幼年期の終り』なども訳してるんですね。
以下、引用。
177
「こういう帽子は普通右側にかぶるものじゃないですか?」ポアロがすぐ訊ねた。
帽子店のマダムは頷いた。
「でも、反対用も多少はストックしておくのです。というのは、世間には、左より右の横顔に自信のある方もありますし、髪を片側だけに分ける習慣の方もありますからね。」
223
「あなたはいつも優しき心根の持ち主ですよ、ヘイスティングズ。苦難の美女は毎度あなたの気持ちをかき乱すらしいですな」
230
「わたしはあなたが第二の、もしくは二流の〝ポアロ〟たることを望みません。あなたが最良の〝ヘイスティングズ〟たることをこそ望みます。そうしてあなたはまさに最良最上のヘイスティングズです。あなたの内部には、ほとんど完璧に近い正常(ノーマル)なる人間精神があります。」
271
「ジャップのことですよ。犬を飼っていながら、なぜ自分でほえるのか、っていうじゃないですか。」
274
「それから流行の帽子をかぶっていたそうです。女ってものがもう少し帽子よりは顔のほうに注意してくれると助かるんですがねえ」
375
「いま一時間ばかりはある美容院にいたのですが、そこにあなたが見たらいっぺんにあなたのその感じやすい魂を奪われそうなとび色の髪の娘がいましたよ」
398
「息子というものは、決して、母の望むような娘たちとは結婚したがらないものですわ」
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Posted by ブクログ
昭和30年代,日本の文学にSFというジャンルが芽生えかけてきた時代に,早川書房でSFマガジンを創刊し,初代編集長としてSF界を叱咤激励し,自らも翻訳,執筆,企画に八面六臂の活躍を見せた福島正美の回想録.
回想しているのは1950年代末から1967年までで,残念ながら本人が1976年に47歳で早逝したために,未完となってしまっている.
思えば,10代から20代にかけて読んだ古典SFは,福嶋正実の訳のものが多かった.「夏への扉」「鋼鉄都市」「幼年期の終わり」「不死販売会社」・・・ Wikipediaで調べてみると,とんでもない仕事量であり,これに加えてSFマガジンの編集をしていたのだから恐れ入る.当時から「固い訳だなあ・・・」と感じていたが,この仕事量ではしょうがないか.
本書には小松左京や星新一,筒井康隆が頻繁に登場する.彼らも福島正実に見い出されたようだ.回想からは彼のSFにかける情熱が伝わってくるが,一方,数年後にそれを振り返る彼の文章は冷静でもある.それでも,そこで起こっていたことを描く文章を通じて,この時代,まだ人々は未来を信じていた(これはSF的な意味ではなく)ことが見えてくる.
恐れ入ったのは,アシモフが1966年に予測した21世紀の内容で,かなり当たっている. -
Posted by ブクログ
ネタバレ侵略SF…。でも親子愛ものだった。短いものではないけどどんどん読ませる緊迫感が在る。秘密捜査官とか心くすぐるワードとともに、宇宙からの侵略者という考えたくないような気持ちの悪い小説である。
親子愛と書いたが、お互いの許しや共有がメインなのではなく、主人公の成長(?)と人類の感情を書いた、かいたほうが勿論正しいのだとは思う。
主人公の心情が中心になって話が動いていくので話が追いやすい、けれど、私にはなかなか彼のイメージを固定できない。序盤は非常に理性的で主体性を持ちながらも従順さを持ち秘密捜査官のイメージにも近かったが、寄生された時、メアリと和解したあたりから急激にかれは、事情があるにしろヒステリックを表すようになる。
それは、ただ単に子どもの駄々や感情だけの感じではないのだが……、女性ができたことによる独立なのか、寄生されることにより支配から逃れる、ことをより意識したのか、それはその有用さを示すには方法が幼稚な気もした。最後のほうで彼は父に認められ、やり切るわけだが。
最後の俺達の戦争はこれからだ!形式は素敵でした。
対非人類は面白いね? -
Posted by ブクログ
■(「BOOK」データベースより)
アイオワ州に未確認飛行物体が着陸した。その調査におもむいた捜査官六名は行方不明になってしまった。そこで、秘密捜査官サムとその上司、そして赤毛の美人捜査官メアリは、真相究明のため現地に向かう。やがて、驚くべき事態が判明した。アイオワ州の住民のほとんどは、宇宙からやってきたナメクジ状の寄生生物にとりつかれていたのだ。人間を思いのままに操る恐るべき侵略者と戦うサムたちの活躍を描く、傑作冒険SF。
■感想
最初はそうでもなかったけど、読んでいくうちにだんだんと表紙に違和感を覚える。
たぶんサムとメアリなんだろうけど、私のイメージとものっそい違う。
ハインラインは夏への扉の印象が大きかっただけに、パイレートの扱いには結構本気で泣いた。
猫らしい猫らしさなんだけど、あれはない…(´;ω;`)ぶわっ
しかし夏への扉のヌーディストビーチといい、今回の服を脱ぐアレといい、ハインラインは服を脱げ派なんだろうか。
本編はそれなりに面白かったけど、たぶん二度と読めない本になった。
パイレートのアレはキツイ。