佐藤正午のレビュー一覧

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    「時間は無駄には過ぎていかないと思うよ。人が時間を無為に過ごすことはあっても」

    『僕には性欲と恋愛との区別がつけられない。性欲と恋愛と魔法の区別もうまくつけられない。』

    『「嘘だけは聞きたくない」とそれから彼女はくり返した。「あたしたちのあいだで」
    あたしたちのあいだで。初めて会ってから十日間に五回もホテルへ行き、その倍の数のSEXをしたふたりのあいだで、夫のいる三十代の女と二回離婚歴のある四十男とのあいだで。』

    「憶えてるか? これも初めて会ったときのことだ。長谷まりは映画の話をしたな。確かバットマンのなかにあこがれのシーンがある。キム・ベイシンガーが壁ぎわに男を押しつけて、男のネクタ

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    2016年10月15日
  • 永遠の1/2

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    時代は1980年。自分に瓜二つの男が存在することにより引き起こされるたくさんの事件。解決することなどできないが、それでもどうにかしなければ、という中でのスリリングな展開が楽しめる。ドストエフスキー的長いセリフもあり。

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    2013年09月29日
  • 放蕩記

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    佐藤正午の『ジャンプ』という小説は、コンビニにリンゴを買いにゆくといって消えたガールフレンドと取り残された僕の5年間の物語である。
    ミステリーとして絶賛されたそうだが、これはミステリではなく、紛れもなく優柔不断でやさしくって冷たくって少しシニカルな佐藤正午のいつもの話なのだ、と思った。
    主人公に対して、ああ俺ってこんな優柔不断できたねえ野郎だなと、フムフムとうなづくことはできても共感はできない。だから書評とか読むと、怒ってる女の人たちもいたりするのだろう。でもそれが佐藤正午のいいところなのだ。
    その頃、1991年に書かれた『放蕩記』を、自宅の本棚の奥から引っ張り出してきて読むことにした。自伝風

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    2012年12月31日
  • Y

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    ★SFの設定を生かした男の切なさ★佐藤正午の小説のテーマは「去りゆく女と後悔する男」なのではないか。そして僕は、こういう離れていく女の話が好きなのだろう。解説でも触れているように、同じ時間を何度も繰り返して生きるアイデアそのものはオリジナルではなくても、別の人生では前の人生での知り合いを失ってしまう切なさの描き方が著者ならでは。それも語り手である主人公を別の人間とすることで、より距離の遠さが浮かび上がる。別の人生でも同じ人々が身近にいるというのがご都合主義だなと読みながら思っていたが、「縁」という表現で最後にまとめられるとなんだか納得してしまった。

    ★2019/8再読
    うっすらと以前に読んだ

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    2019年08月17日
  • 小説の読み書き

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    文章を書く方には激しくおすすめします!!
    文章の書き方について書いてある本じゃなくて、
    佐藤正午さんの読書感想文なのですが、
    本当に勉強になりました。
    書くことが楽しくなりました。

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    2009年10月21日
  • リボルバー

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    あたいが今まで読んだ小説の中で一番好きな小説。これを超える話は生涯出てこないだろうと思っている。勿論、この佐藤正午を超える佐藤正午もないだろうと思ってる。ほんとは一番最初に出たハードカバーの装丁が好きなんだけど、イメージがなかった(しょぼん)焦燥の意味を初めて知った思い出深い1冊。

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    2009年11月29日
  • 熟柿

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    良かった!とても良かったです!流石二位。一気読みです。訳あって息子と離れ離れになった主人公。一時も息子を忘れず再開を信じて流転する。とうとう対面がかなったが「熟柿」だったのか。ウルッとしました。

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    2026年04月12日
  • 熟柿

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     警察官の妻がふとした拍子に起こした交通事故がきっかけで離婚。旅館、パチンコ店のパートなどお決まりの転落の人生。
     読みやすいが、負の連鎖がこれでもかと続くと少々辟易してくるほど。最後の最後で明るい兆しが見えるところでおしまいとなる。
     悪いほう、悪いほうに引きずられる主人公の話にまたかと思いながらも引き込まれていく。
     あっという間に読み終えた。

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    2026年04月12日
  • 熟柿

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    『熟した柿の実が自然に落ちるのを待つように、気長に時機が来るのを待つこと』

    何年、何十年と待つことって難しい
    それが出来る相手って中々出会えないよなあ

    そんな相手に出逢えたってどんな事より幸せなのかもしれない

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    2026年04月12日
  • 熟柿

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    ネタバレ

    轢き逃げという罪を背負った妻を、全く寄り添うことなく、切り捨てた夫に最初から腹立ちながら読んだが、最後に夫も自分の罪を隠すために必死だったんだなと納得。
    毎日生きているだけだった主人公に幸せな瞬間が今後少しずつ増えるといいなと思った。

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    2026年04月12日
  • 熟柿

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    不幸にして轢き逃げ犯として
    刑務所に入り、
    その中で出産し、
    子どもは夫に預けられ、
    子どもを思って離婚し、
    前科者として、職を変えながらも
    我慢して生きていく「かおり」さん。

    途中までは不幸ばかりで
    暗くてこんな辛い話嫌だなと
    思っていたけれど、

    福岡に入ってからは
    怒涛の展開
    そして、冒頭から私も疑問だった
    夫だって同罪じゃないのかということ…

    最後には救いがあるが………
    これで良かったのかという結び…
    モヤモヤが残った
    ただ、我慢強く1人で何でもやる女子は
    大きな失敗をした時に
    自業自得となってしまうから、
    無理しないで諦めたり甘えたりするのが
    賢明なのかな、残念な気持ちもあるけど

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    2026年04月12日
  • 熟柿

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    ネタバレ

    ある日ひき逃げ事件を起こし、人生が一変したかおりが最愛の息子と離されて絶望の縁を彷徨いながらも生きていく物語

    鶴子が人を殺しそうになって、でも刃物が折れて痴話喧嘩で終わった出来事をあやうく犯罪者になるとこだったと話すのが残酷だなと思った

    かおりは突発的な事故で判断を誤りひき逃げ事件を起こした
    でも相手を殺そうとした鶴子は偶然助かってかおりは罪に問われる
    殺意があっても起こらなければ事件にはならない
    ほんのちょっとの違いが歴然とその後の人生を大きく変えてしまう

    かおりのやったことは許されない
    でもだれにでも起こりうる側面もある
    重大な判断ミスが運命を別けるのは自業自得とはいえ一瞬で人生が変

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    2026年04月11日
  • 熟柿

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    ネタバレ

    前半辛くてなかなか読み進められなかったけど、後半は一気読み。
    息子の言葉に救われたなぁー
    自分という存在がマイナスにしかならないと思って死んだ人生たったのに、贅沢だなんてね。

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    2026年04月11日
  • 熟柿

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    市木かおりは妊娠中に、大雨の中運転中に人をはねてしまう。服役後離婚もし、子供とは一度も会えないまま山梨、岐阜、大阪、福岡を転々としながら働き続ける。

    最初はかおりにイライラするのかなと思いながら読んだけど、全然そんなことはなくて。むしろ事件をきっかけに生まれてしまったかおりの空虚さがむなしかった。
    世間のレールから外れ、自分のリズムがうまく回らず、言いたいことも思うように言えなくなってしまったかおりがかわいそうに思える。

    そんな中でも息子の拓のために自らを奮起させて仕事を頑張る姿はとても心打たれた。
    一方父親。最後まで読めばわかるがなかなか腹立たしい。

    物語の転機は二つ。どちらも共通して

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    2026年04月11日
  • 熟柿

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    正直、読んでいて苦しかった、はずだった。罪と後悔を抱えながら、会えない子供を想うことのみで日々を重ねていく、そんな主人公の人生に起こる辛い出来事に暗い気持ちにさせられる。それが形を変えて繰り返される。主人公の冷静ではない行動に疑問を持つこともあったが、冷静ではいられないのかもしれないとも思う。時間が流れていく、その先に主人公に希望と言える出会いや再会が訪れる。その希望を戸惑いながらも抱きしめようとする主人公の姿に、そこまで読んでいて苦しかった時間が嘘のように洗い流され、自分の心にも清らかな気持ちが生まれていた。

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    2026年04月10日
  • 熟柿

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    私には、まだ本作のひとつひとつの言葉の重さを、その重さのまま感じられないのだと、素直に感じた。

    あと10年後、20年後、必ず読み返したい。

    ただ、皮肉なことに本作は表紙が真っ白なので、一旦綺麗なうちに手放して、ふと思い出した頃、もう一度出会う時が来ると思う。

    熟した柿の実が落ちる時期を待つように、その日を待ってみようと思う。

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    2026年04月10日
  • 月の満ち欠け

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    ネタバレ

    たまたま手にとって、私の本棚で積読になっていた本。情報も何も入れずに読んでいたら、想像を超えた謎が広がって一気に読んでしまいました。
    死んで生まれ変わる時に、死んだ瞬間から次の命に引き継がれていくシステム?なので、舞台は連続した時間軸の中で行われている。私は転生モノは勝手に「時代を超えて展開していく」と思いこんでいたので、この本のように「同時代の」この人もこの人も、全部生まれ変わりで繋がっていて…みたいな話は混乱もしたしそれが面白く物語の真相を掴みたくてどんどん読めました。
    ちょっと瑠璃さんの挙動は愛というより「呪い」のような印象を受けました。

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    2026年03月21日
  • 月の満ち欠け

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    再読
    そういえば、岩井俊二監督「四月物語」の映画見てなかった…
    「神様がね、この世に誕生した最初の男女に、二種類の死に方を選ばせたの。ひとつは、樹木のように、死んで種子を残す、自分は死んでも子孫を残す道。もうひとつは、月のように、死んでも何回も生まれ変わる道。死の起源をめぐる有名な伝説。」
    生まれ変わっても、アキヒコくんと会いたい…
    愛の深さが条件なら、他にも生まれ変わる資格のある人はたくさんいるよ
    何度も何度も会いに行く
    そして、時間がかかっても会えてよかったね瑠璃

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    2026年03月20日
  • Y

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    人生の分岐点、Yのように。。選択を変えることで右と左で違う道を歩くことになる。心残りの瞬間に戻って人生をやり直す。。やり直しても人との縁が切れないとこが良い。
    アイリスアウト、アイリスイン。。見たことあるけど名前初めて聞いた!

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    2026年03月15日
  • 月の満ち欠け

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    次はどうなるのかと興味をそそられて読み進めた。
    瑠璃も玻璃も照らせば光る
    が、生まれ変わっても何ですぐに事故で死んでしまうのかがわからなかった。
    慕う相手が死んでしまったらどうするのだろう。それでも生まれ変わるのか。

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    2026年03月10日