佐藤正午のレビュー一覧

  • side B

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    競輪選手と時代そして、取り上げているネタが自分にとってのどストライク!でも、売れないだろうこの本。競輪する人は本読まないし、本読む人は競輪しないでしょう!

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    2018年02月03日
  • 月の満ち欠け

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    ネタバレ

    第157回(2017年下半期)直木賞受賞作。

    素敵な小説でした。
    落ち着きある、駆け足にならない速度の文章で書かれていて、
    読んでいる期間中、いい時間を過ごせました。

    「輪廻転生」「生まれ変わり」が大きな仕掛けになっています。
    だからといって、オカルト色が前面にでている
    けばけばしい作品ではありません。
    ロマンティック。
    見ようによっては、ヒロインのその深い情愛に怖さを感じるかもしれない。
    それでも、読後感といい、相手役のキャラクターといい、
    素敵なロマンスを独特の角度から語った小説と言えそうです。
    中盤の正木瑠璃と三角哲彦の章は、
    これだけで短編としてでも、まばゆく、優しく、燦然と輝く出

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    2025年07月13日
  • 小説の読み書き

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    小説家佐藤正午が、芥川龍之介や太宰治ら大作家たちの小説について、分析したり、突っ込んだり、要は(敬意を込めながら)言いたいことを言っている本。
    例えば、当時中学生の太宰治が、井伏鱒二の「山椒魚」を読んで、坐っていられないくらい興奮したという話に対し、中学生の自分はどちらかといえば「すわっていられないくらいに退屈した」といじけてみせつつ、太宰がなぜそんなに興奮したのかを推理していく。
    そんな深読みをするのか、そんな所に目をつけるのかと、最初から最後まで新鮮だった。

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    2018年01月08日
  • 夏の情婦

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    直木賞を受賞された作家の文庫を何気なく手にとってみた。
    初めて読む佐藤さんの本。新たな作家の発見に少しわくわく。
    題名からどろどろした女と男の話を期待していたのだが、いい意味で裏切られた。
    男の目線から見たときの恋愛の話は新鮮で、女ほどのねちねちとした感覚のない、さわやかな、いやあっさりとした男女関係が独特の口調で語られる。
    短編で構成されており、読みやすく、どの話も切り口が違って楽しめた。
    終わり方もあっさりとしていて逆に切ない。
    あっさりとした考えだからこそ、それって好きってことなんじゃ…と思う場面もいくつかあったが、それは私が女だから思うことなのかもしれない。

    とりあえず、他の佐藤さん

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    2017年12月06日
  • 夏の情婦

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    表題作を含む5つの短篇集。

    表題作もよかったけれど、個人的には、やはり「傘を探す」もおもしろかった。
    映像化されたらどうなるんだろうと考えながら読んだ。

    また、著者自身による「三十年後のあとがき」もすばらしいものになっている。

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    2017年11月29日
  • 5

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    「時間は無駄には過ぎていかないと思うよ。人が時間を無為に過ごすことはあっても」

    『僕には性欲と恋愛との区別がつけられない。性欲と恋愛と魔法の区別もうまくつけられない。』

    『「嘘だけは聞きたくない」とそれから彼女はくり返した。「あたしたちのあいだで」
    あたしたちのあいだで。初めて会ってから十日間に五回もホテルへ行き、その倍の数のSEXをしたふたりのあいだで、夫のいる三十代の女と二回離婚歴のある四十男とのあいだで。』

    「憶えてるか? これも初めて会ったときのことだ。長谷まりは映画の話をしたな。確かバットマンのなかにあこがれのシーンがある。キム・ベイシンガーが壁ぎわに男を押しつけて、男のネクタ

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    2016年10月15日
  • 永遠の1/2

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    時代は1980年。自分に瓜二つの男が存在することにより引き起こされるたくさんの事件。解決することなどできないが、それでもどうにかしなければ、という中でのスリリングな展開が楽しめる。ドストエフスキー的長いセリフもあり。

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    2013年09月29日
  • 放蕩記

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    佐藤正午の『ジャンプ』という小説は、コンビニにリンゴを買いにゆくといって消えたガールフレンドと取り残された僕の5年間の物語である。
    ミステリーとして絶賛されたそうだが、これはミステリではなく、紛れもなく優柔不断でやさしくって冷たくって少しシニカルな佐藤正午のいつもの話なのだ、と思った。
    主人公に対して、ああ俺ってこんな優柔不断できたねえ野郎だなと、フムフムとうなづくことはできても共感はできない。だから書評とか読むと、怒ってる女の人たちもいたりするのだろう。でもそれが佐藤正午のいいところなのだ。
    その頃、1991年に書かれた『放蕩記』を、自宅の本棚の奥から引っ張り出してきて読むことにした。自伝風

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    2012年12月31日
  • Y

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    ★SFの設定を生かした男の切なさ★佐藤正午の小説のテーマは「去りゆく女と後悔する男」なのではないか。そして僕は、こういう離れていく女の話が好きなのだろう。解説でも触れているように、同じ時間を何度も繰り返して生きるアイデアそのものはオリジナルではなくても、別の人生では前の人生での知り合いを失ってしまう切なさの描き方が著者ならでは。それも語り手である主人公を別の人間とすることで、より距離の遠さが浮かび上がる。別の人生でも同じ人々が身近にいるというのがご都合主義だなと読みながら思っていたが、「縁」という表現で最後にまとめられるとなんだか納得してしまった。

    ★2019/8再読
    うっすらと以前に読んだ

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    2019年08月17日
  • 小説の読み書き

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    文章を書く方には激しくおすすめします!!
    文章の書き方について書いてある本じゃなくて、
    佐藤正午さんの読書感想文なのですが、
    本当に勉強になりました。
    書くことが楽しくなりました。

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    2009年10月21日
  • リボルバー

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    あたいが今まで読んだ小説の中で一番好きな小説。これを超える話は生涯出てこないだろうと思っている。勿論、この佐藤正午を超える佐藤正午もないだろうと思ってる。ほんとは一番最初に出たハードカバーの装丁が好きなんだけど、イメージがなかった(しょぼん)焦燥の意味を初めて知った思い出深い1冊。

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    2009年11月29日
  • 熟柿

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    面白かった。1人の女性の人生を通じることによって、辛いばかりではなく、小さな希望が見つけられる人生の素晴らしさを味わうことができる。
    タイトルの熟柿のもつイメージと意味合いが最初と最後でスッキリと変わっていくことで、辛いばかりの人生が少しだけ開けていくところが素晴らしかった。

    妊娠中だった主人公の女性は、伯母さんの葬儀の帰り道に人を跳ねてしまい、怖くなって轢き逃げをする。そこから人生がどん底に落ちてしまう。刑務所の中で産んだ子供は夫が引き取り、夫からは離婚される。まるで希望のない人生を延々と生きていく絶望感に、終始、主人公の可哀想な境遇が読んでいて辛い。罪を償って出所してきても、一生ついてま

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    2026年02月22日
  • 熟柿

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    フラストレーションがどんどん溜まっていく感じで終わりが少し呆気なかった。もう少し熱い終幕を読みたかった

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    2026年02月21日
  • 熟柿

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    じわじわと心の奥に響く作品だった。
    最後の十数ページは、繰り返し何度も何度も読んだ。胸にじんわりと温かみが広がる、そんな作品。
    ひとつのミスが導いた過酷な人生を歩む主人公。それでも誠実に贖罪の日々を送る。そうした日々が報われるかのように長い年月を経て柿の実が熟し、その時が訪れる。
    ラスト、間違えたホームに気付き、今度こそと正しい電車に乗る為、道を引き返す主人公に一筋の光を見た。

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    2026年02月22日
  • 熟柿

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    一気に読み終えた。
    話題性から、奇想天外!どんでん返し!みたいなのを想像してしまっていたので、その点だけ⭐️4。
    沁み入るというか…あぁそうか…と…
    うーん、感想が難しい。

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    2026年02月21日
  • 熟柿

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    めちゃくちゃ良くて感動しました〜!!

    「会いたい。でも、今はまだその時じゃない。」

    読み進めるほどに、子を想う母親の
    張り裂けそうな叫びが胸に突き刺さる!

    ただ名前を呼びたい…
    顔を見たい…
    そんな当たり前の願いが叶わない現実の重さに
    こちらまで苦しくなりました



    「時機を待つ」という言葉が
    再会を願う母親にとってはどれほど残酷で
    それでいて一筋の希望だったか…

    「熟柿が落ちるのを待つように」
    その言葉は、忍耐というより
    もはや祈りに近いものを感じました

    最後は小さな希望に涙がこぼれました!
    しばらくはこの余韻に浸りたいと思います

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    2026年02月21日
  • 熟柿

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     警察官の妊娠中の妻が轢き逃げを起こしてしまい、収監され出産するが、そのことが原因で離婚され、子供も取り上げられる。そんな女性が釈放後に様々な差別を受けながらも、接触できない子供に会いたいという思いで生きていくという作品である。オーディブルで聴きましたが、とてもよくできた小説だと思いました。

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    2026年02月21日
  • 熟柿

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    あまりに生々しく、リアルな人生の記録。
    たった1日で人生が大きく変わること、過去に犯した過ちは決して消えないことを痛いほど感じさせられる。絶望の中でも、常に行動し前へ前へと進み続けるかおりの強さには驚かされた。
    ラストの爽快感がたまらなく好き。

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    2026年02月20日
  • 熟柿

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    全体としてはきわめてネガティヴな情調。
    しかし不思議なことに、読後の満足感は強い。

    主人公は、単なる哀れな存在としては描かれない。むしろ、その生の輪郭はあまりに生々しく、リアリティがある。誰にも共有されない時間の堆積。彼女の孤独は劇的ではない。だからこそ、読む者に突き刺さる。
    陰鬱で、救いは薄い。それでも読み終えたとき、奇妙な充足が残るのはおそらく、この作品が「孤独」を消費せず、正面から熟させきったからだ。

    わりかし感情移入せず「世俗的だなー」とか「そんな執着するもんかなー」とか思いながら読んでいた私ですら、終盤の二人の出会い、会話で普通に涙してしまったのだから、感情移入しすぎた人は嗚咽し

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    2026年02月20日
  • 熟柿

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    audible⭐︎
    聴き終わった率直な感想。
    周囲の目から逃げ回るように色々な場所で働いたかおり。
    息子、拓と再会した時"罪をつぐなったのに、なぜお父さんと僕と一緒に過ごさなかったのか⁇"と聞かれる。
    世間からは元犯罪とゆう目でみられ、息子は母を許しているような感じ…元旦那は卑怯者。
    それぞれの見方が違う。
    終始モヤモヤしていた。感想もまとまらない…

    フォローさせて頂いた方の感想に、"熟柿"の意味が書いてありこの物語の進み方に合点がいった⭐︎
    これからゆっくり柿が熟すように拓の心もほぐされていく。
    土居さんがかおりの心をほぐし♡熟していくのを寄り添って

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    2026年02月19日