佐藤正午のレビュー一覧

  • 永遠の1/2

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    時代は1980年。自分に瓜二つの男が存在することにより引き起こされるたくさんの事件。解決することなどできないが、それでもどうにかしなければ、という中でのスリリングな展開が楽しめる。ドストエフスキー的長いセリフもあり。

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    2013年09月29日
  • 放蕩記

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    佐藤正午の『ジャンプ』という小説は、コンビニにリンゴを買いにゆくといって消えたガールフレンドと取り残された僕の5年間の物語である。
    ミステリーとして絶賛されたそうだが、これはミステリではなく、紛れもなく優柔不断でやさしくって冷たくって少しシニカルな佐藤正午のいつもの話なのだ、と思った。
    主人公に対して、ああ俺ってこんな優柔不断できたねえ野郎だなと、フムフムとうなづくことはできても共感はできない。だから書評とか読むと、怒ってる女の人たちもいたりするのだろう。でもそれが佐藤正午のいいところなのだ。
    その頃、1991年に書かれた『放蕩記』を、自宅の本棚の奥から引っ張り出してきて読むことにした。自伝風

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    2012年12月31日
  • Y

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    ★SFの設定を生かした男の切なさ★佐藤正午の小説のテーマは「去りゆく女と後悔する男」なのではないか。そして僕は、こういう離れていく女の話が好きなのだろう。解説でも触れているように、同じ時間を何度も繰り返して生きるアイデアそのものはオリジナルではなくても、別の人生では前の人生での知り合いを失ってしまう切なさの描き方が著者ならでは。それも語り手である主人公を別の人間とすることで、より距離の遠さが浮かび上がる。別の人生でも同じ人々が身近にいるというのがご都合主義だなと読みながら思っていたが、「縁」という表現で最後にまとめられるとなんだか納得してしまった。

    ★2019/8再読
    うっすらと以前に読んだ

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    2019年08月17日
  • 小説の読み書き

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    文章を書く方には激しくおすすめします!!
    文章の書き方について書いてある本じゃなくて、
    佐藤正午さんの読書感想文なのですが、
    本当に勉強になりました。
    書くことが楽しくなりました。

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    2009年10月21日
  • リボルバー

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    あたいが今まで読んだ小説の中で一番好きな小説。これを超える話は生涯出てこないだろうと思っている。勿論、この佐藤正午を超える佐藤正午もないだろうと思ってる。ほんとは一番最初に出たハードカバーの装丁が好きなんだけど、イメージがなかった(しょぼん)焦燥の意味を初めて知った思い出深い1冊。

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    2009年11月29日
  • 熟柿

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    物語は、妊娠中の交通事故から始まります。
    かおりさんが背負うことになったのは、子供と離れ離れになる喪失感と、どこへ行っても消えない「犯罪者」というレッテル。

    読んでいて、何度も胸が締め付けられました。
    自分もいつ、誰の人生も、一瞬でこんな風に変わってしまうかもしれない。
    そう考えると、怖くなるほどのリアリティがあります。

    それでも彼女は、多くの人に助けられ、ときには裏切られながらも、泥臭く生きていく。

    そして、多くの人が感動を期待するであろう「子供との再会」のシーン。
    ここが本当に凄まじい。
    ドラマのような美しい再会ではなく、あくまで「リアル」な現実が突きつけられます。
    その冷徹なまでの

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    2026年07月04日
  • 熟柿

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    私にはまだ早かったかもしれないけど、熟柿という言葉と意味はこのタイミングで知れて良かった。
    また何年後かに読みたい。

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    2026年07月02日
  • 万年筆の時代~佐藤正午復刻短編集~

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    佐藤正午の初期の短編集。概ね面白かったけど、『永遠の1/2』のスピンオフ「青い傘」はちょっと退屈だった。

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    2026年07月01日
  • 月の満ち欠け

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    おもろかった
    この作家さんの作品初見
    あまり期待してない分やられたわ
    内容は濃いしどんどんおもろなってくるパターンで最高やった
    この内容に対し月の満ち欠けって題名もばっちりマッチしとる
    今流行りの転生とは一味も二味も違う作り方でとにかく秀逸

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    2026年07月01日
  • 熟柿

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    勝手にミステリーかと思って読み始め、いつひっくり返ろうか?と準備していたけど、そんな作品ではなかった…
    うん!歌野晶午さんと勘違いしてた…(笑)
    でも結局ものすごく作品に引き込まれた
    主人公のかおりは伯母の葬儀の帰りに車を運転中、ひき逃げをしてしまう…
    警察官である夫は助手席で泥酔中だった!
    妊娠中だったかおりは服役中に男児を出産し、出所と同時に夫から離婚を迫られ、承諾する
    一人で生きていくことになったかおりは職を転々としながらも、いつか息子と会える日を心待ちにしているが…

    作品はひき逃げ事故を起こしてからの彼女の17年間が描かれる
    「死んだ母」として息子に会うことが許されなかったかおりの苦

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    2026年07月01日
  • 冬に子供が生まれる

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    ネタバレ

    子ども時代のこと、私も大きいことから小さいことまで、今でも断片的な思い出すことがあります。
    小学生の時のあの時、いつのまにか転校していった。
    転校した先の町に何回か行ってみたことがある。
    でも、会えない。また、お父さんの仕事で転校したのかもしれない。
    川へ魚釣りに行った記憶がある。誰と行ったか覚えていない。
    「宝探しするように、サヨナラを探したね
    あなただって子どもだった、私たち子どもだった」
    中島みゆきさんの「肩幅の未来」の情景が重なった。

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    2026年07月01日
  • 5

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    ある記憶の能力を受け渡しできる石橋と中志郎、小説家津田伸一とそれをとりまく女性たちの話し。女性や私生活がだらしない津田など登場人物はいちいち回りくどい言い方をするが、それも佐藤さんらしい。冷めないスープはないという例えで愛の真理を表現している。

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    2026年06月30日
  • 熟柿

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    最初は東野圭吾の「秘密」に似てると思ったが、終盤では登場人物にかなり感情移入してしまい、なんというか魂が震える感覚した。

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    2026年06月30日
  • 熟柿

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    読み進めていく中で劇的にストーリーが展開していく事はない。時系列で淡々と仕事に向き合い、そして着実に歳を重ねる姿が描かれていく。最後にやっと報われるのか報われないのか、心から想ってくれる、想える相手に連絡をしてみたくなる終わり方でした。

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    2026年06月29日
  • 熟柿

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    ネタバレ

    大作だった。
    主人公の側でずっとみているようの臨場感があった。実際に経験したのか?と思わせるような心情の変化が表現されていて、文章はさらっとして読みやすいのに、暗い雰囲気にどっぷり浸かった。
    仕事を転々とせざる得ない状況で、先々で出会う人、人間関係、その縁、”熟柿”というタイトルがぴったりの小説だった。仕事場で出会う嫌な人たちがいる中で、主人公といい距離で関わる人たちもいて、それぞれの人生も垣間見ながら、最後の土居さんの登場に救われた。

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    2026年06月28日
  • 熟柿

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    ひき逃げ事件を起こした一人の女性・かおりの17年間を、淡々と、しかし残酷なまでの解像度で描き出した佐藤正午氏の『熟柿』。安易な共感を許さないベテラン作家の圧倒的な筆力が、静かに光る一冊だった。
    物語は、困窮する生活の中で息子の生命保険を払い続け、他者の悪意や理不尽に耐え忍ぶかおりの姿を追う。読者は彼女の選択や生き方に時に焦燥感を覚え、決して心地よい感情移入には至らない。しかし、作者の端正で冷徹とも言える文章が悲壮感を客観化し、物語に奇妙な推進力を与えている。
    特筆すべきは、その時間軸の構成の妙である。
    章を経るごとに少しずつ未来へと時間が飛び、過去の出来事が事後的に明かされていく。この緻密なプ

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    2026年06月27日
  • 熟柿

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    ネタバレ

    重いテーマでなかなか読み進める事ができませんでした。文章は読みやすくスラスラ入ってくるのに、それぞれの人物の感情を思うとやりきれない気持ちになり、読むのに時間がかかってしまいました。
    最後の終わり方、ほっとしました。
    日々の細やかな事に一喜一憂せず、その時が来るまで待つ事を暮らしにプラスしようと思う。自分の感情だけで世の中回ってるわけではないから。

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    2026年06月24日
  • 冬に子供が生まれる

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    ネタバレ

    究極の恋愛物。マルユウマルセイ佐渡くん杉森真秀の4人の関係性が好きだ。4人を取り巻く外野がほんとひどい。特にマルユウの父とN先生。
    UFO好きだし実在していると信じているので佐藤正午が素敵な小説に仕上げてくれてよかった。

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    2026年06月27日
  • 鳩の撃退法 上

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    長い小説です。
    下巻にうつり、読み進め「ああ、そういうこと」と思ったのは数回に及びます。
    この辺りが、この作家さんの真骨頂^ ^

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    2026年06月20日
  • どこ吹く風 小説家の四季

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    「熟柿」で興味を惹かれ著者の最新エッセイを読む。

    50代から60代にかけての作家生活がありのままに綴られている。

    デビュー当時の回想と答え合わせの流れ、ひとつの言葉の考察に1年をかける執念が印象的。

    表紙に目次、裏表紙にあとがきの理由が切ない。

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    2026年06月18日