佐藤正午のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
八月の雨の晩にかかってきた電話。都立高校時代の同級生だと名乗る電話の主に、私は心当たりがなかった。だけど相手は『親友だった』と告げる。『キタガワ・タケシ』と名乗る二十五年前の同級生は、自分の身に起こった不思議な出来事を綴った物語を、〈私〉だけに読んで欲しい、と言う。後日、代理人を通して〈私〉の手に渡ってきたのは、一枚のフロッピーディスクと五百万円の現金。通帳の名義人になっている女性には覚えがある。
『人生をやり直したいと思ったことがありますか?』もしも冗談でなく大真面目に答えるとして、一片の迷いもなく、「ありません」と答えられるひとは少数派だと思います。後悔のない人生を歩むほうが難しいわけ -
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ネタバレ題材
・アイリスイン、アイリスアウト(タイムリープ)
テーマ
・やり直したところで、最後は受け入れないといけない
誰が何をする話なのか
・北川が人生をやり直す話(二回やり直す)
最も伝えたかったこと
・小説の構造自体
何が新しいのか
・タイムリープに巻き込まれる主人公(主人公自体がタイムリープをするわけではない)
・SF×恋愛×ミステリ
キャッチコピーは何か
『アルファベットのYのように人生は右と左へ分かれていったー』
『彼女を救うためなら、何度だってやり直せる』
その他(心に残ったことなど)
・佐藤正午は何度も似通った題材やテーマ、小説の構造で書いている。その執念深さというか、変 -
Posted by ブクログ
ある夏、丸田君のスマホに届いた「今年の冬、彼女はおまえの子供を産む」というメッセージ。
心当たりはないものの、それをきっかけに、彼は遠い記憶の中から失った過去を少しずつ取り戻してゆく。
第三者である語り手(これもまた物語のキーになります)により明らかになる過去の不思議な事件。
丸田君そして周囲の人達はどう受け止め、未来へつなげてゆくのか。。。
なにか長い旅をしたような気分です。
二人の丸田君が作り出す混沌とした世界観と、困惑する登場人物たちに読者が巻き込まれるような形で物語が進んでゆきます。
好き嫌いが分かれそうですが、自分はとても好きな作品です。
直木賞受賞第1作まで7年とは、なかなか時間を -
Posted by ブクログ
彼はこう思っていた。僕は大事なことを忘れているのかもしれない。何かとてつもなく大きな約束を果たさないまま生きているのかもしれない。漫然と、平気でいままで生きてきたのかもしれない。そしてそのせいできっと誰かに歯がゆい思いをさせている。失望させている。誰か、顔は見えないけれど、どこかにいるその誰かを、深く失望させている。
あの事故さえなければマルセイは有名バンドの一員になれたはずだと、同級生たちの噂話を認めさせたいのか。マルセイだけではなく、ほかの二人の未来も予定が狂って失敗だったと言わせたいのか。ではあの事故さえなければ、ひとは災難さえ避けて生きていれば、誰もが思い描いた未来をまるごと手にでき