佐藤正午のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ラストを読み、思わず泣いてしまった。
読み応えがあって、読み進めるのに時間がかかったけれど、主人公の市木さんの人生を一緒に歩んだ感覚がある。
冒頭どう展開していくか分からないところからのまさかの幕開けになり、その晩の事故を境に人生が一変してしまった女性を描く。
各地を転々として仕事も変えながら、ひたすら息子を思い続ける姿が切ない。仕事でも色々な人と出会い、裏切られることもある。心の揺れ動きの描写がとても繊細で丁寧。男性作家がここまで女性、母親の心理を描けるのかと驚いた。
後半出てきた土居さんが思った以上に素敵な男性だった。そっか、熟柿とは「気長に時機が来るのを待つこと」という意味があるのか -
Posted by ブクログ
口コミで暗い、辛すぎるとのコメントが多くて、ちょっと戸惑いながらスタートしました。
子供が産まれる前の幸せな中、轢き逃げ事件を起こしてしまう。そこから壮絶な運命が始まる。
この本を読み終えることが出来たのは、あれっ?どうなったの?と思っていると、何年か進んでいた事です。あっ、あの事故、事件のあとこんな生活していたのかって、落ち着いて読めることでした。
そうじゃなかったら辛すぎました。
私も母親ですので、市木さんの気持ちはとてもよくわかります。なんの為に生きているんだろう。子供の顔を一目みたい。でも、ちょっと衝動的、無防備過ぎな感じでした。
結末は良かったです。男の子ってこんなですよね。
優しい -
Posted by ブクログ
いや、こんな小説、あっていいのでしょうか。
自由すぎる。軽すぎる。なのに骨太。
こんなに分厚いのにページを捲る手が止まらない。
面白すぎました。
主人公が書いている小説がこの小説であり、いやむしろ、作中でこの小説を書きながら(私はそれを読みながら)物語が進んでいくのに、なぜか私はこの完成しているはずの小説を読んでいる。
割と早い段階からこの構造が明かされる上に、この主人公にとってのわずかな事実を、この主人公が勝手な解釈で脚色していることも明言されている。
つかみどころのない、のらりくらりとした文体に最初は戸惑いながらも、慣れてくるとその面白さに一気に引き込まれてしまう。
私は一体何を読ま -
Posted by ブクログ
八月の雨の晩にかかってきた電話。都立高校時代の同級生だと名乗る電話の主に、私は心当たりがなかった。だけど相手は『親友だった』と告げる。『キタガワ・タケシ』と名乗る二十五年前の同級生は、自分の身に起こった不思議な出来事を綴った物語を、〈私〉だけに読んで欲しい、と言う。後日、代理人を通して〈私〉の手に渡ってきたのは、一枚のフロッピーディスクと五百万円の現金。通帳の名義人になっている女性には覚えがある。
『人生をやり直したいと思ったことがありますか?』もしも冗談でなく大真面目に答えるとして、一片の迷いもなく、「ありません」と答えられるひとは少数派だと思います。後悔のない人生を歩むほうが難しいわけ -
Posted by ブクログ
ネタバレ題材
・アイリスイン、アイリスアウト(タイムリープ)
テーマ
・やり直したところで、最後は受け入れないといけない
誰が何をする話なのか
・北川が人生をやり直す話(二回やり直す)
最も伝えたかったこと
・小説の構造自体
何が新しいのか
・タイムリープに巻き込まれる主人公(主人公自体がタイムリープをするわけではない)
・SF×恋愛×ミステリ
キャッチコピーは何か
『アルファベットのYのように人生は右と左へ分かれていったー』
『彼女を救うためなら、何度だってやり直せる』
その他(心に残ったことなど)
・佐藤正午は何度も似通った題材やテーマ、小説の構造で書いている。その執念深さというか、変