佐藤正午のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
本屋大賞2位、読むのが楽しみだったが、辛い描写が多い。主人公の田中カオリは、叔母の葬式の帰りに人を轢き逃げして警察に捕まる。妊娠中だった香りは、刑務所で出産、出所後すぐに夫から「母親が殺人を犯しているのと、死んでいるのはどちらが子どものためなのか。子どものために死んだ母親になってくれ。」と言われて離婚。息子を一目みることもできないひとりぼっちのカオリが、息子のために必死に働く姿は心が痛い。見たこともない息子に思いを馳せ、心の中で(拓、元気ですか?)と語りかけるシーンが辛かった。そして最後の再会は大号泣。。カオリの人生が、最後に明るい未来に向かってることがなによりの救いだった。
人から裏切られ、 -
Posted by ブクログ
読み始めたときは、罪を犯し逃亡し、見つかるまでが長く描かれるのかと思っていた。
警察に捕まるまでのヒヤヒヤを味わうのは苦手だなぁと思っていたら、その後に焦点が当てられていて
私にとっては、読みやすかった。
やっぱりどうしても希望が見える物語が読みたい。
そう無意識に思っているタイプなので、主人公の切なさややるせなさを感じつつも
最後の結末に心が温まった。
人とのつながりが大切と一般的に言われるけれど
そうしている人がうまくいっているように見えるけれど、うまく人と関われない私にとって
この物語で描かれる人の温かさがとても魅力的に映った。
折れても折れても目の前を大切にできる強さを感じた。 -
Posted by ブクログ
ネタバレかおりの運命はとても残酷だ。
かおり以上に性根が腐った人なんて腐るほどいるし、実際に小説にもたくさん出てくるのに(旦那も鶴子も大嫌いすぎる。。。)、かおりは本当にラストの直前まで全然他の人間よりも報われない。
かおりは事故のせいもあるんだろうけど、未来志向を諦めて、ただただ流されるままにいろんな不条理や悪意に晒されながらも、今を必死に生きている。
ただ、それでも自殺したいなんて気持ちやシーンは一ミリもなかった、それは、子供を産んだ母親の強さなのか、かおりの生来の強さなのかは分からないけど、かおりは生きることや子供を支える責任からは逃げようとは全くしていなかった。
ズルや人を出し抜こうなんて気持 -
Posted by ブクログ
八月の雨の晩にかかってきた電話。都立高校時代の同級生だと名乗る電話の主に、私は心当たりがなかった。だけど相手は『親友だった』と告げる。『キタガワ・タケシ』と名乗る二十五年前の同級生は、自分の身に起こった不思議な出来事を綴った物語を、〈私〉だけに読んで欲しい、と言う。後日、代理人を通して〈私〉の手に渡ってきたのは、一枚のフロッピーディスクと五百万円の現金。通帳の名義人になっている女性には覚えがある。
『人生をやり直したいと思ったことがありますか?』もしも冗談でなく大真面目に答えるとして、一片の迷いもなく、「ありません」と答えられるひとは少数派だと思います。後悔のない人生を歩むほうが難しいわけ -
Posted by ブクログ
ネタバレ題材
・アイリスイン、アイリスアウト(タイムリープ)
テーマ
・やり直したところで、最後は受け入れないといけない
誰が何をする話なのか
・北川が人生をやり直す話(二回やり直す)
最も伝えたかったこと
・小説の構造自体
何が新しいのか
・タイムリープに巻き込まれる主人公(主人公自体がタイムリープをするわけではない)
・SF×恋愛×ミステリ
キャッチコピーは何か
『アルファベットのYのように人生は右と左へ分かれていったー』
『彼女を救うためなら、何度だってやり直せる』
その他(心に残ったことなど)
・佐藤正午は何度も似通った題材やテーマ、小説の構造で書いている。その執念深さというか、変