佐藤正午のレビュー一覧

  • 熟柿

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    前半は特に主人公の行動に共感出来ず、若干イライラするところもあったけど、読む手が止まらず、徐々に寄り添っていく自分がいた。
    熟柿。そういう時間が必要なときもあるのかもしれない。

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    2025年11月29日
  • 熟柿

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    会社の先輩が読んでいて気になって読んだ
    とても面白かった、章ごとに早くページを進めたくなる文章で土日で読み終わった
    内容は、本の題にあるように良い時期が来るまで流されるように過ごしていると好転することがあることを教えてもらった
    お金を持って逃げた齋藤さんの行方が気になっている

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    2025年11月28日
  • 熟柿

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    熟柿とは期が熟すまで待つという意味。主人公かおりは自分の息子に会いに行こうとするも待ちきれずに失敗するも息子のために生命保険をかけ支払い続ける。木が熟した時、16歳になる息子に会う。16年ぶりに会う息子にどう対峙すれば良いのか。離婚。轢き逃げの罪で刑務所で生活。出所してからの生活。一生懸命働いて生きる意味。どうすれば罪を償えるか。主人公かおりに共感したり、なぜそんなことをと思ったり、どっぷり物語に浸りました。

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    2025年11月26日
  • 熟柿

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    土砂降りの雨が降る夜道、泥酔して眠る夫を乗せて車を運転していたかおり。友人からの電話に気を取られ、老婆を撥ねてしまう。怖くなってそのまま走り去るが、轢き逃げの罪で服役。服役中に息子を出産する。息子は離婚した夫に引き取られ、「母親に死なれた子供」として育てる旨を告げられる。かおりは出所後、息子に会いたい気持ちを抑えられず、息子の通う幼稚園を訪れるが…

    結婚して、子供を産み、家族を作り、子供を成長させ、夫とともに年をとり、次の世代の家族へバトンを渡す。そんな世間一般の人たちの歩く道から踏み外してしまったかおり。過ちと向き合い、ひたすら息子を想ってひたむきに生きる。裏切られたり前科を知られて後ろ指

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    2025年11月23日
  • 熟柿

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    「熟柿」…「じゅくし」と読むことをこの本で知った

    27歳のかおりは、酔って寝ている夫を助手席に乗せ運転中、人をはねる
    轢き逃げの罪に問われ、服役中に出産
    子どもはすぐに引き離され、離婚した夫に引き取られる
    会いたい一心でいろいろ行動を起こすものの…

    全ての歯車が合わない
    とにかく読んでいてそう感じた

    あの時ああしていれば、、、の繰り返し

    出てくる登場人物が、危うい人が多い
    なんで鶴子と縁切らないんだろう

    かおりは凄いな
    ただいつか息子に会うためだけに、ひたすらに働いて毎日を生きている
    そうして気づいたら44歳

    「柿の実が季節になれば熟すように、物事の成就には適した時期がある…」

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    2025年11月20日
  • 熟柿

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    帯の書店員さんのコメント通り、「読み終わった後、しばらく他の本を読みたくなかった。」
    それぐらい、引き込まれて圧倒された小説。
    今年のNo.1かも!

    一つの理由として、主人公が息子を産んだ年に近い時期に私も息子を出産したこと。幼稚園、入学式といった子どもの成長、東日本大震災やコロナの時期も息子と拓くんの成長が被る。自分が産んだ子どもに、出産後ずっとずっと会えない、写真すら見れず、近況もわからない。主人公の気持ちを想像すると…。

    出産を控え、新車を買い、親戚に祝福された幸せな人生が、一夜にして激変した。自分や周囲の人間の人生をメチャクチャにした重すぎる罪の刑に服し、出所した後のかおりの記憶の

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    2025年11月19日
  • 熟柿

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    ネタバレ

    最後には息子と会えるのだろうと思いながら読んだ そしてとうとう会えた時の二人の間のやりとり 舞台設定は秀逸 このシーンは泣けた 
    また夫とのすれ違う記憶 空白で生まれるズレ
    細部に及ぶメリハリ さすがと思った

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    2025年11月08日
  • 熟柿

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    2025年57冊目

    本の帯で
    2025年上半期1位とか
    最高傑作とか
    絶賛されてるコメントとかで
    読む前のハードルが高くなりすぎたこの小説

    そのハードルを悠々と超え、何かすごい物語に出会えた感動を噛み締めてる
    熟柿、じゅくし
    読めて良かった

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    2025年11月03日
  • 熟柿

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    その母心、ブスリと刺さる!!この渋いタイトルと装丁から想像していたような静かなストーリーではなく、意外にもアクティブでアグレッシブな話だった。普段は犯罪者サイドには冷たい視線で読んでしまうが、本書は流石に主人公に感情移入せざるをえない。罪を犯したときの感覚がリアルだし、その後の人生の津々浦々。苦労と心持がまあ伝わる伝わる。「長期戦を覚悟で人生を生きる」というセリフに感銘を受けた。「機が熟す」を柿で表現するのも見事な手腕。引っ越しの準備をしなきゃならないのに夢中で読んでしまった。こりゃ秀作だ!

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    2025年10月30日
  • 熟柿

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    いやー…言葉にならない
    再生の物語というにはあまりに罪悪感が強く、人は誰でもやり直せるなんて簡単に言えもしない
    ただそれでも、待とうが待たずともいつか機は熟す
    ただ一回の誤りとズルさ、ほんの少しの違いで変わる人生
    主人公の変化に心を掴まれる

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    2025年10月29日
  • 熟柿

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    ネタバレ

    十章の息子宛の手紙のところで、小説を読んで久しぶりに頭が痛くなるくらい泣きました

    途中辛くなるところもあるけど時間を空けて何度でも読みたくなる小説でした

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    2025年10月28日
  • 熟柿

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    佐藤正午のしんみり系に弱い。あと全キャラ良いんだよな。まじで一生読みたい本。大好きなタイプの終わり方。あと佐藤正午のテクニックひけらかさない感じかっこよすぎね?さりげないから読んだ後浸れんだよなー

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    2025年10月26日
  • 熟柿

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    雑誌の記事でこの本を知り興味が
    あったので読んでみました。
    最後に題名の意味を知り深く
    静かに感動が続いている。
    人生って何て過酷で長い
    旅路なんだろう…
    強い想いを持ち真っ直ぐに
    自分の想いに正直に生きる事
    そうすればいつかは願いが叶う
    そんな事を思わせてくれる
    小説でした。
    著者の本をまた読んでみたい
    と思います。

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    2025年10月24日
  • 熟柿

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    まだ胸がバクバクしている。衝撃のプロローグから途中は間延び感あって、もうやめたげて、もうこれ以上不幸はやめてと思いながら読んでいたけれど、最後の章で『ああこれまでのは全部必要な時間だったんだ』と感じた。
    『熟柿』。読み方も恥ずかしながら初めて知った。なるほど、熟柿。もう一度読もう。

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    2025年10月22日
  • 月の満ち欠け

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    面白くて2度読み。

    生まれ変わったら、なんて言葉はロマンチックだけれど、実際のところ、大変困る。
    生まれ変わっちゃった人も、生まれ変わられちゃった人も。

    やっぱり一生は一回切りだから、
    後悔はできるだけ少なく
    やりたいことやって、
    愛したい人を愛して
    死のう。いや、生きよう。

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    2025年07月20日
  • 身の上話 新装版

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    ネタバレ

    面白かった。
    不倫、宝くじ二億円当選、殺人、誰がミチルのことを話しているのかわからず読み進める。
    若いのに覇気がなく考えなしの行動をするミチルが後に妊娠し、結婚する相手の語り。身近な妻というよりまた聞きのような話し方をするためおかしな距離感を感じ、何か起こっている不穏なムードをかもしだしている。
    最後の1行、自分の元妻殺人を告白して、更に現在の妻、ミチルと竹井の殺人事件を告発するとは!
    読んだことのないパターンだと思う。
    ひらがなでわざわざ書いてある部分はどのような意図なのかわからずモヤモヤ。
    他の作品も読みたい。

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    2025年05月10日
  • 冬に子供が生まれる

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    むちゃくちゃ面白い。ミステリーホラーなのかな? かつてUFOに出会った子どもたちが大人になって覚える違和感。中心をあえて外して周りをぐるぐるしていく不安感、一人称がブレるような仕掛け、集中が途切れる瞬間が主人公たちの追体験な風もあり……。好き。

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    2025年05月04日
  • 鳩の撃退法 下

    購入済み

    さて、小説家に必要な事実はここに揃った。
    ここから彼は紡ぐ。
    実際にあった事実の断片を絶妙に繋ぎ、一つのあり得たかもしれない事実(フィクション)を。

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    2025年04月10日
  • 月の満ち欠け

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    ファンタジーのような、大恋愛のような、いろんな顔を持った小説だった。
    誰も死んだことがないから確証はないが、実際に前世の記憶を持つ人がいるかもしれない。もし大切な人が早くに亡くなり、目の前にその人の記憶を持つという別の人が現れたら奇跡を感じるだろうなと思った。

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    2025年04月10日
  • 冬に子供が生まれる

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    人生の記憶、人々の記憶、あいまいさで満ちているこの世界、何が正しいのか分からなくなることも多々ある。
    人々が感じているこの世界の不思議さや、儚さを、見事に面白く小説にしてしまったような。
    読んでいる間中、2人の少年を混同し、分からなくなってしまう。
    最愛に人たちを亡くした者たちの後悔や、寂しさが痛烈に響き、考え込んでしまう。
    静かな夜に読み終え、この作品を反芻するひとときがずっと続いてほしいと願う。

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    2025年04月09日