佐藤正午のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
雲のない夜空には、満ち欠けを繰り返す月が見えます。
月は幻想的な光を放ち、わたしには知るすべのない神秘を湛えているようです。
夏目漱石が「I love you」を「月が綺麗ですね」と訳したという逸話が残っているように、月の神秘とロマンはラブストーリーのモチーフにふさわしいと感じられます。
この小説にも、それがよく現わされていると思いました。
一方で、満月が近づくと心身に影響を受けやすく、不調を訴える人もいるそうです。
わたしはこの小説に、月が秘めている「怖さ」も感じました。
平穏な日常にもたらされる異変。違和感をかかえたまま、やがて悲劇が起こります。
この小説によると、死に方には「樹木の死」と -
Posted by ブクログ
ネタバレ佐藤正午さんの作品は初めて読んだ。
読みやすく、面白いという印象。
ほかの作品も読みたいと思える内容。
テーマは何だろうか、と考えると「永遠の愛」という
のが一番浮かびやすいと思う。
その次に「孤独」「死生観」がくるのかな。
作中、「瑠璃」は4人いる。
「生まれ変わり」という設定。
ファンタジーとも取れる設定であるが、その瑠璃と出会い、瑠璃の周りには男性がいる。
三角、小山内、正木、、、
それぞれのプロットも緻密に書かれているので、外側から見ればひどい人間(とくに正木は)に見えてもドラマがあるので、一方的に否定できないと感じた。
その事から人間の多様な見方を読者に強いることで、正義や悪とい -
Posted by ブクログ
ネタバレまずは──とりあえずハッピーエンドというか、明るい感じで終わって良かった…。めっちゃ重かったーー。
正直に言うと、読めば読むほど暗い気持ちになっていく話で、読んでいてずっっとしんどかった。しかも、ちょっと良いことが起きて(希望が見えて)はダメになる、の繰り返しという、ずーっと上手くいかないより心が折れる展開が続くので、心理的にクる。
具体的な内容に関しては、「母親も1人の、迷って悩んでもがく人間なのだ」ということはよく分かった。一方で、未婚・子なし・運転免許なし、事件当時のかおりより若い私には、かおりのことを想像するにも限界があり、いつまでもうじうじした思考で情緒不安定なかおりに、共感どこ -
Posted by ブクログ
ネタバレたまたま手にとって、私の本棚で積読になっていた本。情報も何も入れずに読んでいたら、想像を超えた謎が広がって一気に読んでしまいました。
死んで生まれ変わる時に、死んだ瞬間から次の命に引き継がれていくシステム?なので、舞台は連続した時間軸の中で行われている。私は転生モノは勝手に「時代を超えて展開していく」と思いこんでいたので、この本のように「同時代の」この人もこの人も、全部生まれ変わりで繋がっていて…みたいな話は混乱もしたしそれが面白く物語の真相を掴みたくてどんどん読めました。
ちょっと瑠璃さんの挙動は愛というより「呪い」のような印象を受けました。