佐藤正午のレビュー一覧

  • 熟柿

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    この本をすすめしてくれてありがとう。おすすめされなかったら辛くて、読まなかったいや、読めなかったと思います。
    読み切った今、なんともいえない感覚があります。
    最後に。咲ちゃんの登場が読み手である私を後押ししてくれた。咲ちゃんありがとう!

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    2026年09月06日
  • 熟柿

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    同じ母親である自分が、同じような状況になったら…と感情移入しながら読み進めました。

    暗い渦のような中でもがく主人公の姿が悲しくて…

    読み終えたら、我が子が愛おしくなりました。

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    2026年09月05日
  • 熟柿

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    ネタバレ

    妊娠中にひき逃げ事件を起こして獄中出産した主人公が、我が子を産んですぐに離れ離れにさせられ、一人で生きていくその後の16年間程を描いた作品。

    自分の子を持ったことがないので主人公の気持ちは完全には分からないけれど、終始主人公に感情移入しながら読んでいた。

    1番辛かったのは、主人公かおりの親友で彼女の過去の事件も知っている鶴子が、高校の先輩と駆け落ちした際に痴情のもつれで刃傷沙汰になったということをかおりに話すシーン。
    自分の不注意ではあるものの運悪く事件を起こしてしまった自分が逮捕されて刑務所に入ったのに対して、確実に殺意があって刃物を振りかざした鶴子が逮捕されないというのはやりきれない気

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    2026年09月03日
  • 熟柿

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    本のタイトル、なぜ『熟柿』なのか。最後腑に落ちました。
    過去が烙印となり誠実に生きても忘れようとしても足枷のように苦しみ続けることになる反面、会えない息子を思い続ける「母」の顔を持つ主人公に読者の私も胸が締め付けられました。第三者からの影響で偏見持たず、その愛がゆくゆく息子にも伝わってほしいと願うほどです。
    全て諦めて人生を捨てて自暴自棄になってもおかしくないのに、分岐点になる場面で選択肢し続け、行動力がある主人公。強い人のようにみえるが、決して強い人だからではない。
    おすすめ度MAX

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    2026年09月03日
  • 一か八か ギャンブル傑作コレクション

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    阿刀田高、黒川博行、佐藤正午、西村京太郎、馳星周、星新一、夢枕獏『一か八か ギャンブル傑作コレクション』角川文庫。

    ギャンブル小説のアンソロジー。7編の短編を収録。西村京太郎、星新一のギャンブル小説はかなり珍しいのではないか。

    自分はギャンブルは余りやらない。遥か昔、20代から40代の頃はパチンコをやっていたが、主に羽物という極めてギャンブル性の低い機種であった。羽物だと打止め台の開放を狙えば、少額ながらほぼ勝てた。

    7編の短編のいずれも、麻雀、競輪、競馬、カジノ、賭け将棋とバレエティに富んだギャンブルをテーマにしており、いずれの作家も勝つか負けるかの真剣勝負のジリジリした感じを見事に表

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    2026年09月02日
  • 熟柿

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    傑作と聞いていたけれど、とても考えさせられる長い物語だった。

    主人公の女性は、一つの判断を誤った。それをきっかけに、大事な大事な息子との時間を失ってしまう。子どもがいる身として、読んでいてとても辛かった。

    もちろん、ひき逃げは良くない。ただ、夫の対応や、一歩間違えばより酷い犯罪者になっていたかもしれない親友の行動、そして悪意のある同僚など、さまざまなことを考えると、主人公はあまりにも運が悪かったように思う。

    一度の失敗で、すべてが変わってしまうことが怖かった。もちろん、人生はやり直すことができる。それでも、時には決して間違ってはいけない出来事というものがあるのだと知った。

    一方で、主人

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    2026年09月02日
  • 熟柿

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    この本は発売された時から気になっていた本でしたが、私自身の出産や育児、プライベートなことに追われてて半分購入を忘れかけてました。

    先日、半日だけ1人の時間を確保できたので、久しぶりに本屋に行った所、欲しかった本だ!と思って速攻購入して読破しました。

    本屋大賞2位にも選ばれた当作品。
    初め、漢字が読めませんでしたが、なぜか気になってしまった1冊です。

    主人公のかおりが踏み外してしまった罪は逃れることはできない。
    読んでいて、もしかすると自分でも同じようなことが起こりうる出来事を心理的な描写も含めて感情移入して読みました。

    私にも小さな息子がいます。
    主人公のかおりは罪を犯したばかりに、産

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    2026年09月02日
  • 熟柿

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    日常は紙一重
    ちょっとしたことが積み重なっていまの人生があるんだなということを再確認させられるかのような小説
    短い時間軸ではなくて、それを積み重なる長い人生の時間軸で体感させられる感覚。
    ただその日常も、不意な出来事で簡単に崩れてしまうし、変わっていく。
    それがいいでも悪いでもなく、人生ってそんなものだよなと思わせられる作品でした。
    だからこそ、色々動いてみることで人生って道が開けるよねとも取れるし、一方で、タイトル通りに熟した柿の実が自然に落ちるのを持つように、気長に時機を待つこと、も意味のあることだとも取れる内容だった。

    重厚だけど、悲観的なわけでもない、
    最後には心が大きく揺れ動く展開

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    2026年08月30日
  • 熟柿

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    まさに題名の通りで1主人公が、罪を犯してから自分の罪を背負い息子のためと考え各地を漂流していき、各地で遭遇する人生の荒波に耐えながらもひとつの柿として熟して行く姿、寂しさもあるけども子を思い罪を認め背負う姿が本冊で読み取れました。

    終盤にかけて、彼女の苦労した人生は一体なんだったのか
    謝った選択が時間をかけて実ってしまうのも人生と感じてしまい、自分ももしそうだとしたら、、、と考えてしまう没入感がありました。

    とても情景が浮かびやすい文章で読みやすかったです。

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    2026年08月30日
  • どこ吹く風 小説家の四季

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    この気持ち良さはどこから来るかといえばやはり文章のうまさが群を抜いているからとしか言いようがない。そして、いくら偽悪的に素っ気なく書いても伝わってくる、最初の編集者がどれだけ大事な人だったか。さらにもう1人の最初の編集者山田さんのこと。泣きそうになりながら最後まで読んで、「発行者」の名前を見て、もう1人の大事な編集者坂本くんの元でこの話が読めることにあらためて感涙。

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    2026年07月05日
  • 月の満ち欠け

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    すごく面白かった、寄稿も良かった~
    わたしも運命とか本気で信じちゃうから、すんなり入ってきたし、やっぱりこれからも信じ続けたいと思ってしまった。

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    2026年05月14日
  • 鳩の撃退法 下

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    いや、こんな小説、あっていいのでしょうか。

    自由すぎる。軽すぎる。なのに骨太。
    こんなに分厚いのにページを捲る手が止まらない。
    面白すぎました。

    主人公が書いている小説がこの小説であり、いやむしろ、作中でこの小説を書きながら(私はそれを読みながら)物語が進んでいくのに、なぜか私はこの完成しているはずの小説を読んでいる。

    割と早い段階からこの構造が明かされる上に、この主人公にとってのわずかな事実を、この主人公が勝手な解釈で脚色していることも明言されている。
    つかみどころのない、のらりくらりとした文体に最初は戸惑いながらも、慣れてくるとその面白さに一気に引き込まれてしまう。
    私は一体何を読ま

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    2026年05月06日
  • 月の満ち欠け

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    ネタバレ

    最後泣けました。よくやった、これで良いですよ。読者の期待通りの着地でいいじゃないですか。
    途中これは推理もの?ホラーもの?と迷いながらも引き込まれ、謎解きなら解いてやるぜと意気込んだものの、最後はそんなことどうでも良い話で終わりました。全体の作りはうまくできていたと思います。
    うそでもホントでもいいから、この世から消えてしまった人に会ってみたいと人は思うもの。強く愛する人ならなおさらだと思います。

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    2026年05月03日
  • どこ吹く風 小説家の四季

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    ネタバレ

    この偏屈?作家(賛辞を込めてです)のエッセイは、最高!最後まで楽しめました。

    目次とあとがきの節約理由、
    湯呑が割れる表現になぜか共感
    ポケモンGoと散歩
    直木賞のくだりで編集者との言い合い
    などなど、好きなところをあげたらきりがありませんが・・・
    なにより、歳相応のめんどくささと大変さ加減がうんうんと頷けるのです。

    次作の長編とともにまたこのエッセイが続いていくと思うと今から両方楽しみです。

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    2026年04月27日
  • Y

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     八月の雨の晩にかかってきた電話。都立高校時代の同級生だと名乗る電話の主に、私は心当たりがなかった。だけど相手は『親友だった』と告げる。『キタガワ・タケシ』と名乗る二十五年前の同級生は、自分の身に起こった不思議な出来事を綴った物語を、〈私〉だけに読んで欲しい、と言う。後日、代理人を通して〈私〉の手に渡ってきたのは、一枚のフロッピーディスクと五百万円の現金。通帳の名義人になっている女性には覚えがある。

    『人生をやり直したいと思ったことがありますか?』もしも冗談でなく大真面目に答えるとして、一片の迷いもなく、「ありません」と答えられるひとは少数派だと思います。後悔のない人生を歩むほうが難しいわけ

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    2026年04月25日
  • 冬に子供が生まれる

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    読み始めた時からうっすらとした恐怖感みたいなものが頭の中を占めていてドキドキしながら読み進めた。結局知りたいことはハッキリ白黒つかないまま終わってしまったんだけど、でも面白かった。

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    2026年04月05日
  • 月の満ち欠け

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    熟柿もだけど、こんな物語を考える作者はすごい。
    読んでる私もなんとか会わせてあげたいと切望した。最後が本当によかった。私も救われた。

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    2026年03月14日
  • Y

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    ネタバレ

    題材
    ・アイリスイン、アイリスアウト(タイムリープ)

    テーマ
    ・やり直したところで、最後は受け入れないといけない

    誰が何をする話なのか
    ・北川が人生をやり直す話(二回やり直す)

    最も伝えたかったこと
    ・小説の構造自体

    何が新しいのか
    ・タイムリープに巻き込まれる主人公(主人公自体がタイムリープをするわけではない)
    ・SF×恋愛×ミステリ

    キャッチコピーは何か
    『アルファベットのYのように人生は右と左へ分かれていったー』
    『彼女を救うためなら、何度だってやり直せる』

    その他(心に残ったことなど)
    ・佐藤正午は何度も似通った題材やテーマ、小説の構造で書いている。その執念深さというか、変

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    2026年01月11日
  • 月の満ち欠け

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    すごく好きな作品でした!
    これほど執念深く愛されることがどれほど素敵なことか、自分にもそんな愛が芽生るのか。などと考えながら次から次にページをめくってました。

    短い間で何代にも渡って生まれ変わる。その過程で痛い思いや辛い思いもあった。それを乗り越えて尚会いたいと思うなんて、どれほど素敵なことか。

    今度こそ幸せになって欲しいし、いつまでも2人が仲睦まじく会話していて欲しい。

    とてもいい作品でした。

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    2025年12月30日
  • 身の上話 新装版

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    ネタバレ

    面白かった。
    不倫、宝くじ二億円当選、殺人、誰がミチルのことを話しているのかわからず読み進める。
    若いのに覇気がなく考えなしの行動をするミチルが後に妊娠し、結婚する相手の語り。身近な妻というよりまた聞きのような話し方をするためおかしな距離感を感じ、何か起こっている不穏なムードをかもしだしている。
    最後の1行、自分の元妻殺人を告白して、更に現在の妻、ミチルと竹井の殺人事件を告発するとは!
    読んだことのないパターンだと思う。
    ひらがなでわざわざ書いてある部分はどのような意図なのかわからずモヤモヤ。
    他の作品も読みたい。

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    2025年05月10日