佐藤正午のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「なんで最後の最後に泣かせにくるの」
佐藤正午さん、これはずるいです!
晴子伯母さんの葬儀が終わった。激しい雨の降る夜、眠る夫を乗せた車で老婆を撥ねたかおりは轢き逃げの罪に問われ、服役中に息子・拓を出産するが…。
真夜中に熟した柿の汁を啜る伯母の話で一気に引き込まれた。27歳で道を踏み外したかおりの人生は、投げ上げられては落ちてくる、まるでジャグリングされる柿を見ているようだと思った。千葉からひとりで居場所を転々としながら、九州の博多にたどり着く。
「わたしは今年で42歳」
我が子のためと生命保険に入り、やみくもに働き続けるかおり。世間の目から身を縮めて生きてきたが、それでも「息子の拓に会 -
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ネタバレ〜あらすじ〜
主人公かおりは妊娠中に起こしたひき逃げ事件により獄中出産をし、その後夫と息子とは離ればなれに。かおりは職を転々としながらも堅実な生活を送る。子供の成長を見れなかった悔しさから加入を決めた生命保険では、相続人を息子にする。
またひき逃げ事件で犠牲になった老婆に償うように、介護福祉士への道を志すように…
〜印象的なシーン〜
久住呂さんがかおりの息子拓に対して
(かおりが)「いままで一人でどれだけ苦労してきたか、誰のために、どれだけ一生懸命働いてきたか想像できる?」
と言い放つ場面
〜印象的なフレーズ〜
『熟した柿の実が自然に落ちるのを待つように、気長に時機が来るのを待つこと』 -
Posted by ブクログ
子どもを身ごもっている中、雨の中での運転中に老婆をひき逃げし、殺してしまった一章から始まり、その後どうなったのかわからない中、二章目を読み進める。その中で、殺人犯となったかおりの後悔やその後の人生が丁寧に、とても重くえがかれており、先が気になって仕方がなかった。
かおりがこのままどうなってしまうのか…平穏な日常を手に入れたかと思えば、頭をもたげる罪悪感、希望に見えた息子への思いもどこか自分勝手な妄想になっていき、落とし穴に落ちていく。
「熟柿」の意味である『気長に時機が来るのを待つこと』はてっきり息子に会うタイミングのことだと思っていたけれど、読み終わった後にはかおりが希望を胸に前に進めるこ -
Posted by ブクログ
ネタバレ題材
・アイリスイン、アイリスアウト(タイムリープ)
テーマ
・やり直したところで、最後は受け入れないといけない
誰が何をする話なのか
・北川が人生をやり直す話(二回やり直す)
最も伝えたかったこと
・小説の構造自体
何が新しいのか
・タイムリープに巻き込まれる主人公(主人公自体がタイムリープをするわけではない)
・SF×恋愛×ミステリ
キャッチコピーは何か
『アルファベットのYのように人生は右と左へ分かれていったー』
『彼女を救うためなら、何度だってやり直せる』
その他(心に残ったことなど)
・佐藤正午は何度も似通った題材やテーマ、小説の構造で書いている。その執念深さというか、変