佐藤正午のレビュー一覧

  • Y

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    書棚の隅にひっそり佇んでいた文庫本。読んだはずだが、内容にまったく覚えがない。冒頭の数ページを試しに読んだところ引き込まれ、結局全部読んでしまった。意識だけのタイム・リープ能力を持った男の話──だろうか? ただ、主人公は別で、男に託された手記を読まされることになる。巧みに練り上げられた物語、二重三重に張り巡らされた伏線が回収されていく手際は「お見事!」としか言いようがない。エピローグで、水平撃ちの話を読んだとき、既視感を感じたが……まさかね(笑)。

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    2020年05月19日
  • アンダーリポート/ブルー

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    長編アンダーリポートと短編ブルーが収録。アンダーリポートを読み終えて、アンダーリポートを読み直したくなり、ブルーを読んだらまたアンダーリポートを読み直したくなる。以下続く。

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    2020年01月26日
  • Y

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     佐藤正午著書の「身の上話」が面白かったのであらすじを見て気になったこちらの本を手に取りました。

     SF的な部分を含んだ内容ですがその部分を科学的に説明する事を最低限に抑えている所に好感が持てました。SFが苦手な方でも読みやすいかと思います。

     限られた登場人物の関係を、特殊な設定を用いる事で密に描いている所が面白いです。中盤から一気読みでした、オススメです!

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    2020年01月05日
  • Y

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    人生の分岐点、誰もが「あの時〜」と感じることの一つや二つはある。

    今の自分の人生が、ある人の「あの時〜」をやり直した結果と知ったとき、やり直す前の自分がどう生きていたかを知ったとき、何を思いどうするのか…。

    タイムスリップが主役のS Fではなく、歴史が変わる影響を受けた人たちが主役の、人生ドラマ。

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    2021年08月06日
  • ありのすさび

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    好きな作家のひとりである佐藤正午の第一随筆集。現在64歳のベテラン作家の30歳半ば〜40歳〈1989年〜2000年〉の頃の身辺雑記『小説家の四季』には、著者の等身大の日常がユーモラスに綴られている。

    僕は随筆しかり小説しかり、話の本筋にはさほど重要でない 、その当時の世俗や流行や余談の下りに遭遇すると、ついつい関心はそちらに向かってしまう癖がある。あたかも見るとはなしに見た昔の月9の再放送の中のひとつのシーンを通じて当時の自身のことが数珠つなぎで想起されるように。本書にも、ワープロ・パソコン通信・モデム・ニフティー、自社さ連立政権や2000年問題…など「懐かしッ!」の連続だった。

    ちなみに

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    2019年11月17日
  • アンダーリポート/ブルー

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    古堀くんは何をしたいのか?何を言いたいのか?読みながらイライラすることもあった。でも、そうするしかなかったのかもしれないとも思う。
    それにしても読み始めるとなんとも言えない気分に包まれる。佐藤正午の世界。心地いいというものではない。どちらかというと気持ち悪いのだけれど。

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    2019年11月03日
  • Y

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    これを読んでから しばらく佐藤正午の小説ばかりを選んでいました。勢いづいて途切れなく最後のページに。

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    2019年09月21日
  • 小説の読み書き

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    著名な小説家の小説を一編選び、小説家の文体から解説を加える評論書。深く分析するわけではなく、書き出し等の一文を取り上げて軽めの分析や感想を書いているため、堅い雰囲気はなく気軽に読める。その気軽に読めるという点が良い。信奉者の盲信的な解説ではないから、読みながら読者が様々な想いを馳せる余白がある。

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    2019年04月29日
  • Y

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    20年ぶりくらいに読んだけど、やっぱり面白い。列車事故とか飛行機事故とか、紙一重の差で難を逃れた人の話を聞くたびに本作を思い出す。

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    2019年03月16日
  • Y

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    時々、過去の答え合わせをしたくなるときがある。
    でも、それをして何になるのか?最後は思いとどまるのだけれど。
    あのとき、こちらの選択をしていたら?
    Yのように世界はいくつも存在しているのだろうか?
    向こうの世界の僕はどんなだろう?

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    2018年12月23日
  • ビコーズ 新装版

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    「何してるのだれからだれ出かけるのどこへ。いいかげんにしてくれよ朝っぱらから。クエスチョンマークで頭のなかを引っ掻かれてるみたいだ」

    『そのころ自分の脚を使って歩くのは子供とまだ生き足りない老人だけのように思えた。ぼくたちの眼は車の中から、若い女の顔しか捜さなかったし、ぼくたちの頭には、彼女たちのからだのふくらみやくぼみのことしかなかった。たぶん当時のぼくたちの世界には、子供とまだ生き足りない老人と、そして若い女と男だけしか存在しなかったのである。世界は狭く、ルールは単純だった。寝るか寝ないか、当りかはずれか、生きているか死んでいるか。』

    『どんな恋愛も男次第だよ、と叔母は言った。覚えとき

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    2018年08月05日
  • Y

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    ネタバレ

    「Y」。人生の分岐点。同級生でかつて親友だったと名乗る男からある日突然託された物語。疑いながらも真実と思わざるを得ないことが次々と出てくる。思考や言動は繰り返され、別の人間によってもまた繰り返され、どことどこが、誰と誰が、繋がってるんだっけ?とぐるぐる迷路に入り込む。真実の尻尾を掴んだと思ったらするりと逃げ出している。止まらなくて一気に読んだ。楽しかった〜。ストーリーは違うが映画「スライディングドア」を思い出した。

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    2018年05月15日
  • 鳩の撃退法 下

    購入済み

    どこまでホント?!

    作家が巻き込まれた事件を小説にしていく過程を描いた斬新な構成。
    どうでもいいようなことがつらつら描写してある箇所が多いのだけど、それがまたリアリティがあって、本当に起こったことのように思えて読み進んでしまう。
    登場人物も案外多くて途中くじけそうになりましたが、最後にはちゃんと伏線も回収されるので、登山した気分になれた一冊(上下あって結構長いので二冊?)でした。

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    2018年05月07日
  • Y

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    よくあるタイムリープものって言ってしまえばそこまでなんだけど物語の持っていきかたが秀逸だった。
    ただ北川はこのタイムリープをいったい何回繰り返すんだろう。選んだ道は違っても同じ人間と違う立場で関わっていくっていうのもただ同じ時間を過ごすんじゃなくて面白いと思った。まさに映画のキャストみたいにそれぞれが色んな役を演じているみたいだなぁ。
    あと話は飛ぶけど、秋間と水書弓子はなんで結婚なんかしたんだろ。
    北川の3度目の人生も覗いてみたくなった。

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    2018年04月11日
  • 書くインタビュー 1

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    すべてメールでやり取りされるインタビュー集。
    相手は現役バリバリの作家、性格は偏屈な気性。
    表情が読み取れないから、
    聞き手は正しく理解される以前に
    誤解を生まない文章に仕立てなければならない。

    そう、普通はそう考える。
    一巻目に登場する聞き手の伊藤ことこ嬢は、豈図らんや、
    大胆というか、分をわきまえないというか、
    無知の知を逆手に取ったかのように
    のっけからトンチンカンな質問を繰り出し
    早々にして作家を激怒させてしまう。

    佐藤正午は3回目の返信にあたり、
    「件名:喧嘩うってるのか」と回答。
    激怒を通り越し呆れたのか、
    「ここからは編集部にむけて書きます」
    「……こんなことをへいきでやる人

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    2018年04月06日
  • Y

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    タイムトラベラーいやパラレルワールド的なストーリー。人生やり直しできればいいなぁと思っていたが、北川を見ると、先がわかるのは、つまんないとも思えてきた。後半は面白くて一気読み。
    2018.3.28

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    2018年03月29日
  • きみは誤解している

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    いやあ、うまいなぁ。
    すべて競輪にまつわる6つの短編を掲載。
    通底するのは漠然とした人生への諦念と、それでも諦めきれずに何かに賭けてみる男たち(女たち)の物語。
    「きみは誤解している」
    いや、誤解していない。
    「遠くへ」
    それは憧憬。
    「この退屈な人生」
    だから何かに賭けてみたくなるんだ。
    「女房はくれてやる」
    時には負けたって当たり前じゃないか。
    「うんと言ってくれ」
    その一言に私は賭けてみる。
    「人間の屑」
    どうせ+-0なら券は買わない。意味ないじゃないか。
    そうだろ?ミスバレンタイン。

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    2018年01月22日
  • スペインの雨

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    何なのでしょうね、特に大きな感動がある訳でもないのですが、何故か引き込まれてしまいます。
    連作という訳ではないのに、同じ体験が異なる短編に出てきます。著者自身の経験を元にした作品でしょうね。同じ時代を生きてきたからなのでしょうか、何となくスッと物語に溶け込めるのです。
    肩肘を張るのではなく、流されるが如く。そんな姿勢に惹かれるのかも知れません。

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    2017年10月30日
  • 個人教授

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    やはり雰囲気は丸谷才一に似ていますね。知的な恋愛小説とでも言っておきましょうか。あまり恋愛小説は得意ではない私なのですが、佐藤さんの話は基本的に好きなようです。
    なんだか通俗的なハッピーエンドがちょっと残念なような、でもそれも良いかと思えるような気もします。
    しかし、こういう小説、女性が読んだらどんな感じがするんでしょうね。

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    2017年10月30日
  • 永遠の1/2

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    解説の中で丸谷才一の影響が指摘されていました。
    確かに。
    ちょっと風変わりな日常をキッチリと、しかも淡々と描きながら、どことなくユーモアがある。爆笑は無いし、オチもない。落語でも漫才でも出来ない、穏やかな笑いの世界。そんな全体の雰囲気は丸谷才一に良く似ています。もちろん文体はまったく違うのですが(丸谷さんの旧仮名遣いをまねしたら、単なる亜流になってしまいます)。
    あと、女性の描き方が好きですね。主役級からチョイ役まで、存在感があります。

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    2017年10月30日