佐藤正午のレビュー一覧

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    緻密な無駄の無い文体で最後まで一定の温度感で語られていた。
    あまりにも遠く鼻が高い主人公に最後まで追いつくことが出来なかった。流れていく物語も低音で変化があまりなく、感情を揺り動かされるという場面も無かった。まぁ、そういうタイプの本ではないのは明らかだが。
    だから、物語に入り込む時間や集中力が続かず、少しずつ短距離走を長距離走のモチベーションで走りながら読んだという具合。
    果たしてこの本が何を表現したいのか最後まで理解することも出来なかった。変な話だが、読後の何かから解放されたような浮遊した感覚だけが残った。分からない。

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    2010年03月18日
  • リボルバー

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    著者はあとがきの冒頭に「これはサスペンス小説である」と書いています。でも、何だか気だるいのです。まあ、佐藤正午が書けば、サスペンスもこんな雰囲気になるのかな。
    競輪と酒場で暮らす蜂矢と新青年という二人組みの扱いが変わっています。主人公にニヤミスはするのだけれど、決して交わらない。そんな怠惰で刹那的な二人組みを敢えて登場させたがために、全体がぬるい雰囲気になっています。ガチガチのサスペンスにはしない。そこが佐藤正午らしいところなのでしょう。

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    2016年07月31日
  • 取り扱い注意

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    「三つ数えたら明りを落とす
     それから百数えないうちにそこに迎えにいく」
    ビルの下にいる私に誰か、そう声をかけて降りて来て下さい!

    「女を蕩けさせ夢中にさせる」才能がある男・鮎川英雄
    蕩けさせるって凄いですよね それもダイレクトに身体を蕩けさせる能力であり更に凄い!

    本書には、スクラブルと言うゲームが登場します
    あのクロスワードパズルみたいなゲーム それも英語です
    英雄は会話のなかで日本語に訳した英語のことわざ、みたいなのを常に入れていて意味が所謂、教科書の言葉みたいなのが入ってトンチンカンにな空気を作りだす
    そこが洒落ている

    って言うか、実際にはそんな奴絶対いない!
    万が一いてもただの

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    2009年11月08日
  • 小説の読み書き

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    日本近代文学の基本を押さえておかなくても小説が書けるということがよくよくわかる一冊。誤読もあったりして、それを追記でフォローしたりしていておもしろい。感想文エッセイ集といった雰囲気で読みやすい。ちょこちょこクスクス笑いもできるし、いい本だと思います。まあ、選ばれている作品や作家にを多少なじみがあれば、きっと楽しめるはず。

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    2011年09月03日
  • 象を洗う

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    前作「ありのすさび」が好評だったようで、エッセイ第二作。良かったですね。
    相変わらず淡々としていて面白い。また、あとがきにもちらほら見られるように、こういう飄々とした人を食った文体は結構敵を生みやすいようだ(笑)
    俺は好きです。短編も読めます。

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    2009年10月07日
  • スペインの雨

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    佐藤正午の短編って、小説家とそのある友人の話しか殆ど読んだことなかったので、ちょっと毛色の違う「いつもの朝に」とか「クラスメート」が新鮮でした

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    2009年10月04日
  • ありのすさび

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    面白かった。脱力系、っていうのとはちょっと違う、肩の力の抜けた軟投派エッセイ集。
    才能のある焼き鳥屋の話がユーモアに溢れ、面白かった。
    パスタを実際に作って食べてみたら絶品。

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    2009年10月07日
  • 永遠の1/2

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    ずいぶん昔に書かれた本とは知らず、買ってしまったのだが・・面白い。野球好きで、競輪好きならもっとよかったのに!同じ時代を生きてる作家と、共鳴できる作品。
    それにしても、自分そっくりの人が存在していて、その人のために、事件に巻き込まれたとしたら・・私も・・同じように動くだろうなぁ・・
    この主人公・・ほんと、面白いわ!
               2008.2

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    2009年10月04日
  • 小説の読み書き

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    夏目、芥川、太宰、三島など近代日本文学の層々たる大家の名作を読みほぐし、文体を細かく分析。何気ない一文に徹底的に拘り、なぜ作者がそう書く必然性があったのか、どこに推敲の後が見受けられるかをユーモアたっぷりに解き明かす小説読本。

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    2009年10月04日
  • 小説の読み書き

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    「無頼という言葉の対義語は何かといえば、それは独身である。」

    小説家っていうのはこういうふうに他の作家の小説を読むのかぁ…!選ばれた言葉、文体、表記について、言われてみればなるほど確かに!な指摘ばかり。ときどき吹き出しつつ、著者を含む「文芸」する人たちへの敬意を新たにした。ぜひこの評論は続刊を出してほしい。佐藤正午の小説ももっと読みたくなった。

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    2009年10月04日
  • 小説の読み書き

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    山本昌代か誰かが書評で褒めてたのを見て購入。実際面白かった。扱われている作品はどれも有名で、読んだことのある(そして既に忘れてる)ものが多かったのだが、なるほどなるほどと思いながら読んだ。小説の内容よりも形式に注目しての読みというものをここまで分かりやすく、面白く書くことはなかなか容易ではないと思う。

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    2009年10月04日
  • 熟柿

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    【終わりの見えない苦境が纏わりつく本】

    母親が生き別れた息子を思う、忍耐の物語。

    市木かおりは自ら起こした轢き逃げの罪を償うため、刑務所で出産をする。服役後に夫から提示された離婚を承諾、親権を取られ、それから息子と会うことを許されなかった母親の半生を描いている。

    独り身として、元犯罪者として生きていく、向かい風の強い環境。周囲の助けを借りながら、様々な場所を転々として、18年間を過ごす。その環境の過酷さと、出会う人の巡り合わせの悪さで、仕事を頑張っても息子を思う気持ちが強くあっても、上手く行かない描写が続き、救いようのない人生を眺めているようでなんとも気が滅入る。

    どのように成長してい

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    2026年03月22日
  • 熟柿

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    罪を犯した母親としての苦しさが書かれた本です。
    私はまだ子供がいないので、そういった点では、「罪を犯したのだから仕方ない」という感情が大きく、入り込めなかったのかもしれません。

    ようやく会えた時の拓の言葉には泣けました。
    でも、もっと先、これから先の話を読みたかったです。
    自分の罪を全て話すのか、元夫の話はしないのか、全てを話した時に拓がどうするのか知りたいです。

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    2026年03月22日
  • 熟柿

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    ストーリーは面白かった!

    ひき逃げしたくせにあんまり反省せず
    自分の子供子供って依存してる感じはキツかった。

    ちゃんと反省して次進むしかなくない?
    ずっと可哀想な自分に溺れてるようで
    何がしたいのかようわからんかった

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    2026年03月21日
  • 鳩の撃退法 下

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    オーディブル
    最後までなんとか聞いた感じ。
    作者の他の2作が素晴らしく、おまけに絶賛コメントで聞いてはみた。場面場面は面白かったり引き込まれたりしたかも、最終的な理解ができず終わった

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    2026年03月20日
  • 熟柿

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    現実味のある大人のファンタジーなんだけれど、ちょっとピュアで美しすぎる気がしました。ファンにはそこががたまらないのかもしれません。
    もう少しどうしようもなさがあり、どろどろした感じがあると物語世界が広がり、自分好みになったかも。

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    2026年03月20日
  • 熟柿

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    ネタバレ

    “熟柿”と書いて“じゅくし”と読む。
    “ドゥクシッ!”と韻踏めちゃうね。

    そんな呑気な発想に反して、物語はかなり重いテーマだった。泥酔する夫を乗せた車で轢き逃げ事故を起こし、服役中に出産した主人公・かおりが、息子との再会を夢見ながら日々を生きていく。

    この小説を読んでいる間、ずっとどこか不安だった。この先なにが起こるのだろうという不安。物語がどう展開していくのかという不安。これ以上、不幸な出来事が起きないでほしいと祈ってしまう感覚は、『黄色い家』を読んでいたときに近かった。

    それと同時に、とても読みやすかった。正直、こういう重いテーマの小説を「読みやすい」と評することには少し抵抗があった

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    2026年03月19日
  • 熟柿

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    子を持つ親として、確かに自分が産んで、授乳もしたであろう我が子と引き離される苦しみは計り知れない。初っ端から絶望的すぎて辛かった。保育園に会いに行ってしまうのも分かる。そこで、既に新しい家庭を築いているなんて、苦しみには底がない。最後息子と対面した時、さすがによそよそしさはあったけど、息子から会いたくなったら会いに行ってもいいかと言われ、その一言で何十年の苦しみから少しは解放されたはず。犯した罪は変わらないけど、残りの人生は安らかなものであってほしい。

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    2026年03月19日
  • 月の満ち欠け

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    物語の時系列や登場人物がわかりにくくてすぐに寝落ちしてしまうので、読むのに時間がかかってしまった。(私の読解力が足りないせいです笑)
    理解できてからはすんなりと読み進められラストも良かったです。
    相性の問題だと思うけど私にはあまり刺さらなかったかな。

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    2026年03月12日
  • 月の満ち欠け

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    ネタバレ

    この小説を読んでしまったら、周りの人間関係が違った景色に見える。だろう。
    生まれ変わりはあるかないか、などどうでもいい。この小説を読んで気づいたのは生まれ変わりの可能性のある人物というのはその人が生きてきた過去の記憶があるかどうかで判断する。つまり、記憶は同一だけれども、肉体的には別人。もっと言えば、記憶がなければというか、揮発性のメモリであれば生まれ変わりとかそんなことは関係ない。争いもなくなるだろうなぁ。
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    あたしは、月のように死んで、生まれ変わる──目の前にいる、この七歳の娘が、いまは亡き我が子だというのか? 三人の男と一人の少女の、三十余年におよぶ人生、その過ぎし日々が交錯し、

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    2026年02月19日