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小説・文芸
1,045円 (税込)

5pt

結婚8年目の記念にバリ島を訪れた志郎と真智子。旅行中に起こったある出来事がきっかけで、志郎の中に埋もれていたかつての愛の記憶が蘇る。洗練された筆致で交錯した人間模様を描く、会心の恋愛小説。

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    KADOKAWA
  • 掲載誌・レーベル
    :
    角川文庫
  • タイトル
    :
    5
  • タイトルID
    :
    462071
  • 電子版発売日
    :
    2017年09月09日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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5 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    「時間は無駄には過ぎていかないと思うよ。人が時間を無為に過ごすことはあっても」

    『僕には性欲と恋愛との区別がつけられない。性欲と恋愛と魔法の区別もうまくつけられない。』

    『「嘘だけは聞きたくない」とそれから彼女はくり返した。「あたしたちのあいだで」
    あたしたちのあいだで。初めて会ってから十日間に五回もホテルへ行き、その倍の数のSEXをしたふたりのあいだで、夫のいる三十代の女と二回離婚歴のある四十男とのあいだで。』

    「憶えてるか? これも初めて会ったときのことだ。長谷まりは映画の話をしたな。確かバットマンのなかにあこがれのシーンがある。キム・ベイシンガーが壁ぎわに男を押しつけて、男のネクタイを片手につかんで、自分のほうに引き寄せてキスをする。あれがあたしだと言ったな。本来あるべきあたしの姿だと」

    「サンフランシスコの信号の話。あたしが住んでた町の歩行者用の信号はね、青のときは日本と変わらないんだけど、赤のときはちょっと違うの。それが印象に残ってる。立ち止まってきをつけをしてる人の絵じゃなくて、人間のてのひらのマークになってる。てのひらと言っても、やあ、って挨拶して近づいて来るときのてのひらとは違うのよ。信号が赤のときは、止まれ、そこで止まりなさいって、片手を突きつけられる。そんなてのひら。先生といるとときどきその信号のことを思い出す。てのひらを突きつけて、そこまで、そこから動くな、それ以上近づいてくれるな、そんな感じのイメージ。』

    「会うのはこれが最後っていう人間なら、ここから電車で行ける距離にだっているよ。遠くにいたって近くにいたって会えない人間には会えないんだ」

    「携帯電話を持つか持たないかは免許制にするべきだと思う。筆記試験と実地試験をやって、電話がかかったら必ず出る、届いたメールには返信をする、そのチェック項目がクリアできた人だけに免許を交付すればいい。違反したら罰則を科せばいい。そうしたら恋愛の苦労はほんとに消えるかもしれない。消えなくても多少は減ると思う。携帯電話を免許制にしたら」
    「恋愛を免許制にしたほうが早くないか?」

    「それはよくないだろう。いくら相手が石橋でも、2名のあいだにまちがいが起こるかもしれない。帯状疱疹がこれ以上変なとこに出たりしても困る」
    「まちがいって? 夏目漱石なら『不徳義』とか『不始末』とか書くような意味のこと? 狭義では、婚約者や夫のいるひとを愛してしまうこと?」

    「あたしが言ってるのは暖かい室内で昼間でも見れる星のこと」
    「ラブホテルのことか」
    「プラネタリウムに決まってるでしょう」

    「中さんの好きにすればいいの。話したいことを話して、それで気がすめば甲府に帰ればいい。安心して。あたしは何もしない。勧誘も、要求も、矯正もしない」

    「あたりまえなの。スープが冷めるのは、自然なことなのよ」

    「どこの誰であろうと、どんな状況であろうと、どんな時代であろうとどんな時代が訪れようと、他にいっさい信念などなくともこの一文だけは、これまで僕が生きてきた証しとしてそう言い切るだろう。かならず冷めるもののことをスープと呼び愛と呼ぶのだ。」

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    2016年10月15日

    Posted by ブクログ

    ある記憶の能力を受け渡しできる石橋と中志郎、小説家津田伸一とそれをとりまく女性たちの話し。女性や私生活がだらしない津田など登場人物はいちいち回りくどい言い方をするが、それも佐藤さんらしい。冷めないスープはないという例えで愛の真理を表現している。

    0
    2026年06月30日

    Posted by ブクログ

    題材
    ・不思議な能力(ギブミーファイブ)

    テーマ
    ・愛の真相と幻想

    誰が何をする話なのか
    ・津田の女事情

    最も伝えたかったこと
    ・津田のキャラ

    何が新しいのか
    ・著者を思わせるような小説家の登場人物が、物語の中にいること

    キャッチコピーは何か
    『出会った頃の情熱は、今どこにありますか』

    その他(心に残ったことなど)
    ・物語というよりも味わい深い小説、なので最後まで面白く読んだ、だけど何の話だったのか、よくわからなかった(これは褒め言葉である)

    0
    2026年06月15日

    Posted by ブクログ

    なんだろう。めちゃくちゃ面白かったんだけどこの気持ちをうまく言葉にできないな。結局愛の話なんだけど津田伸一が冗談と皮肉を言いまくってめちゃくちゃにするから訳がわからない。プロットがテクニカル過ぎて感情がついていかないような、なかなか面白い小説体験… 全く独立した物語でもあるけど、「鳩の撃退法」の主人公の津田伸一が出てくる前日譚でもあって、両方読んでると楽しめるね。長谷まりとの関係がどうにも切なかった。なぜ津田伸一はこうまで破滅的に生きなければならないのかに興味は尽きない。しかし佐藤正午はめちゃくちゃうまい。テクい。

    0
    2024年04月17日

    Posted by ブクログ

    作家 津田とそのまわりの変わった女たちの話。津田は彼女らに何を求め、逆に彼女らは津田に何を求めているのか。最後に彼のまわりに残る女とは?

    0
    2013年11月09日

    Posted by ブクログ

    最低な男なんだけど、なぜかモテるし。
    なぜか理解者も多い。
    上手く生きられない男のお話。
    読み終わってみればどうってことない話なんだけど、読んでるのは面白かった。

    0
    2013年09月25日

    Posted by ブクログ

    平成の時代にもこんな文壇と、いかにも文学者然とした文学者がいたらほんとに楽しいだろうなあ、と、実に愉快な気分で読めた作品。

    太宰治や吉行淳之介の作品も、現役の頃はこんな風に(当時の人に)読まれたんじゃないだろうか、と想像してしまう。「文学」の気分に浸れるのは、島田雅彦の作品以外になかなかない。

    続編と書かないのかなあ…。

    【追記】
    2011年秋にも思わず再読。愉快、愉快。

    0
    2012年01月08日

    Posted by ブクログ

    緻密な無駄の無い文体で最後まで一定の温度感で語られていた。
    あまりにも遠く鼻が高い主人公に最後まで追いつくことが出来なかった。流れていく物語も低音で変化があまりなく、感情を揺り動かされるという場面も無かった。まぁ、そういうタイプの本ではないのは明らかだが。
    だから、物語に入り込む時間や集中力が続かず、少しずつ短距離走を長距離走のモチベーションで走りながら読んだという具合。
    果たしてこの本が何を表現したいのか最後まで理解することも出来なかった。変な話だが、読後の何かから解放されたような浮遊した感覚だけが残った。分からない。

    0
    2010年03月18日

    Posted by ブクログ

    小説家 津田伸一 3度目の小説界からの追放に遭う
    超能力の女性との関わり
    鳩の撃退法に続く小説
    自業自得、捨てる神あれば拾う神あり

    0
    2023年08月17日

    Posted by ブクログ

    これは重いぞー、重い。ページ数も多いけどそこに詰め込まれた文字数も多い。1ページにぎゅうぎゅうに文字が詰め込まれてない、改行しない。しかも割とどうでも良い、ぎゅうぎゅう?牛々?みたいな事が書いてあった、もうどうでも良いよ!って感じになって、それもまた楽し。
    ともかく主人公の小説からしからぬ適当な物言いになごむ。ていうかそれを延々と繰り返されていい加減に飽きてくる、ていうかイラついてくる、と言いたいところなんだけど、意外やこの適当さ加減が、高田純次のような愛らしさというか、なんかけっこう悪くなく、なんやかんやとまぁ許してしまう、みたいな。そんな感じの適当さ加減を楽しむ本、と思いきや、帯には愛の心理と幻想を描いた、大傑作長編、とあって、もうピエール瀧もびっくりである、かもしれない。

    0
    2018年03月31日

5 の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    KADOKAWA
  • 掲載誌・レーベル
    :
    角川文庫
  • タイトル
    :
    5
  • タイトルID
    :
    462071
  • 電子版発売日
    :
    2017年09月09日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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