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小説名人による名作中の名作ついに文庫化!
夢枕獏さん、京極夏彦さん、奥泉光さん、筒井康隆さんら選考委員から圧倒的な評価を受けた、第6回山田風太郎賞受賞作!
山田風太郎賞の受賞からおよそ2年後、著者は『月の満ち欠け』で第157回直木賞を受賞したが、関係者のあいだでは本作が直木賞でも――といった声も出ていたという。
連載に3年を要した本作は、著者本人も「墓碑銘にしたい」「思い残すことはないくらい、本当に集中して書いた」と語る、まさに渾身の作品です。
【ストーリー】
かつて直木賞も受賞した作家・津田伸一は、とある地方都市で送迎ドライバーをして糊口をしのいでいた。
以前から親しくしていた古書店の老人の訃報が届き、形見の鞄を受け取ったところ、中には数冊の絵本と古本のピーターパン、それに三千枚を超える一万円札が詰め込まれていた。
ところが、行きつけの理髪店で使った最初の一枚が偽札であったことが判明。
勤務先の社長によれば、偽札の出所を追っているのは警察ばかりでなく、一年前の雪の夜に家族三人が失踪した事件をはじめ、街で起きる騒ぎに必ず関わる裏社会の“あのひと”も目を光らせているという。
こんな小説アリなのか!
小説表現の臨界点を超えた、まさに先が読めない展開――かつてない読書体験を約束します。存分にお愉しみください。
※この作品は過去に単行本版として配信されていた『鳩の撃退法』 の文庫版となります。
※期間限定無料版、予約作品はカートに入りません
Posted by ブクログ 2023年07月14日
この作品は映画を先に見た。というか、先に知った。エンドロールで原作があることを知り、佐藤正午。見覚えのある名前だ。たしか『月の満ち欠け』という小説を読んだことがある。それがきっかけだった。
本書の主人公は、津田という小説家である。津田は行きつけのドーナツショップで、ある男と相席になる。その男が読んで...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年07月25日
小説家の飄々としたキャラがいい。
コンパニオンの源氏名が昭和女優の名前っていうのも覚えやすくてよい。
だんだん点と点が繋がってきて、今すごく面白いとこ。
面白いけどちょっと気になるのが、不倫相手に会うのに毎週他所のお宅のシッターに子どもを預けたりするかな?っていうのとヒモ男が他人の車に乗りまくって...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年04月06日
うん面白い。物語的にどうかはまだ半分読んだだけで評価はできぬが、小説としての技法・手法が面白くて素晴らしく、いやこれルール違反じゃない?って感じでとても楽しめる。と言うか、では何が真実で何が創作なのか?などとそもそもこれは小説なんだがな、と言った気持ちで読んでいる。とてもメタな小説で面白い。映画を観...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年02月01日
⚫︎あらすじ(本概要より転載)
かつては直木賞も受賞した作家・津田伸一は、「女優倶楽部」の送迎ドライバーとして小さな街でその日暮らしを続けていた。そんな元作家のもとに三千万円を超える現金が転がりこんだが、喜びも束の間、思わぬ事実が判明する。―昨日あんたが使ったのは偽の一万円札だったんだよ。偽札の出所...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年10月22日
初佐藤正午さん。これまで読んだことのない文体・構成が新鮮でとても面白い。糸井重里さんが「ピントが合うまでの時間がどうしても必要なんですよね。話はちゃんと読めるんですが、ピントが合わない。バチーンと合ってからどんどんおもしろくなるんです」と言及されていたが、大いに納得。上巻最後まで読んで初めの方のペー...続きを読む
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