佐藤正午のレビュー一覧

  • 月の満ち欠け

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    ネタバレ

    熟柿で佐藤正午さんを知りました。1冊目の印象と変わらず、構成のうまさの光る、読者を引き込む力のある作品で、楽しく一気に読み進めてしまいました。ともすれば、安っぽい設定になってしまいそうな、いわゆる転生モノを、これだけの緻密なプロットに乗せて書き上げるのはすごい!
    ただ、読後感はざらりとした気味の悪さが残る。熟柿は気持ちよく本を閉じることができたのだけど、本作はキーパーソンである瑠璃の激しい執着心を好きになることができず、感情移入ができないままに終わった。

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    2026年08月13日
  • 鳩の撃退法 下

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    『鳩の撃退法』は、際立って完成度の高い小説作品だった。重層的な物語構造、緻密な伏線、巧妙な語りの設計は見事で、作者の技術の高さに疑いはない。一方で、私にはその技巧の鮮やかさが前景化し、物語や人物以上に「小説の仕掛け」を意識させられ続けた。これは好みの問題である。作品世界を作り上げるのに技巧は確かに必要だろう。その意味で本作は卓越した名人芸を示した一方、ごく個人的な感想として、人間の割り切れない葛藤や苦悩が物語の中心に据えられるような、重厚な総合小説としては心に響かなかった。

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    2026年07月31日
  • 万年筆の時代~佐藤正午復刻短編集~

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    なるほど、タイトルにノスタルジーを感じる。
    作家イコール万年筆という時代は確かにあったなぁ。

    著者の短編は読んだことがなかったが、短くても長編のように良い意味でねっとり感がある。
    いやらしさを超えて、最後はクスりとしてしまう妙。

    「スペインの雨」テレクラという舞台、時代が色濃く反映されてかえって新鮮だった。

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    2026年07月23日
  • 月の満ち欠け

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    よ…よみにくい…
    すごく時間がかかった

    けど、最後はほっこり終わって
    読んで良かったなって思える作品

    生まれ変わりを題材にするってすごいなぁ

    映画も観てみたくなった

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    2026年07月19日
  • 鳩の撃退法 下

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    著者初読み。
    上巻の冒頭から、話があちこちに飛び、読み進めるのが本当に大変だった。
    でも、何故か上下巻で1000ページを超える作品なのに2日で読み終えてしまった…
    何を読まされてるのか?
    これは本編?
    それとも津田が書いてる作品の中?
    パラレルワールド的な?
    たくさんの???が頭を埋め尽くす。
    なのに、先が気になってしまうのは、作者の巧みな筆力によるものだろう。
    あらすじだけ読めば、偽札の話のはずなんだけど、本筋が掴めないまま、下巻へ。
    下巻は一転して、上巻の点と点を繋ぐように話が進んでいく。
    ああ、これがこう繋がるのね…とはなるけど、世界線は相変わらず曖昧なまま。
    全部の伏線回収とは行かず、ちょっと消化不良気味。
    でもトータルして、ここまで読ませるってことは面白い分類に入るのだろう。
    今まで読んで来た作品の中でも、トップクラスの難題作品だった。
    月の満ち欠けとか、先に読めば、作者のイメージも変わってたかも。

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    2026年07月06日
  • 万年筆の時代~佐藤正午復刻短編集~

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    佐藤さんのかなり初期の短編を集めたもの、とのこと。どの話も洒落ていて良かった~!もう御歳70歳超だと思うけど、これからも新作を書いてほしい。

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    2026年06月20日
  • 月の満ち欠け

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    ゾワゾワっと鳥肌が立つような、ホラーかと思って読み進めたが、、、

    途中から、主婦と学生の禁断の不倫の話になり、

    それぞれの過去を振り返る重ーい話になり、、、

    それぞれの過去の振り返りが結構長めで、これはどの人の過去の話で、いつの瑠璃ちゃんと関係があるひとだっけ??と混乱したりしながらも、結構なスピードで読んでしまった。

    エンディングは、なんとも???でして、、、
    これは、ホテルで面会する前の話なんだよね??

    登場人物の相関図を作らないと、なかなか理解が難しいのかもしれない。。。

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    2026年06月21日
  • 冬に子供が生まれる

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    ネタバレ

    2020年と思われる年のホラー調小説。

    身に覚えのない手紙を受取った38歳のマルユウ、小学生の時にマルユウと一緒にUFOを見たマルセイの葬式に出る佐渡くん、高校卒業時に三人は再び記者に連れられ10年前にUFOを見た山に行くが事故に遭う。
    その20年後の物語になるのだが、様々な視点とあいまいな記憶と不可思議な現象が気になってしょうがなく、最後まで読み切ってしまった。
    この物語を書いている中学の時の先生の湊、小学時代の先生の杉森、その娘の真秀とマルユウとマルセイたちと関係した人たちも不可思議な現象を感じるのだが、誰も本当のところがわからない。
    何とも不思議だが印象に残る小説でした。

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    2026年06月13日
  • 身の上話 新装版

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    読み終えた後「ずん」と来る。

    主人公であるミチルの目線では
    語られる事のない物語で
    読み終えた後もどんな人物だったかと
    聞かれると答えられない。
    でも明らかに宝くじ当選前と後では
    人が変わってしまっている気がする。

    お金は幸せになる為の手段であり
    お金を目的にしてはいけないな、
    と肝に命じます。ふむ。

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    2026年06月02日
  • 月の満ち欠け

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    ネタバレ

    良くある生まれ変わりに対して、生まれ変わりをした子供の親や関係者に焦点を当てたのが斬新だった
    たしかに自分の子が生まれ変わりになったら、産んだ親としては複雑だよなぁと

    その構成は面白かったが、生まれ変わる女性が男性にそこまで恋焦がれる理由がよくわからんかった

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    2026年05月31日
  • 月の満ち欠け

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    3.2

    生まれ変わりをテーマにした作品だった。
    もともと輪廻転生を信じておらず、この作品を読めば少しは考えが変わるかもしれないと期待していたけれども、その感覚は大きくは変わらなかった。
    気になったのは、瑠璃が前世の記憶を強く持ちすぎていること。
    断片的な記憶ならまだ理解できるのだけど、あそこまで前の記憶を持っていると「生まれ変わり」というより「憑依」に近く感じてしまう。
    それと、子供の女の子と大人の男性の関係性も、作品が意図するほど美しくは思えなかった。
    小山内堅のように半信半疑の立場で戸惑う人物には共感できると思ったんだけどなあ。
    文章は読みやすく、ラストシーンだけはまあまあ好き。

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    2026年05月13日
  • 彼女について知ることのすべて 新装版

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    率直な感想は、「佐藤正午の本を読んだ」という一言に尽きます。
    論理的でない会話や行動、仕草などは彼のスタイルであり、僕はいつもそこに感動させられます。

    純文学にあたるのでしょうか。あまりこの分野を読まないため断言はできませんが。
    違う気もしますが、人のまとまりのつかない感情や在り方を「表現」する文章に、強く心を揺さぶられました。

    ストーリーや構成も非常によくできていたと思います。

    ただ、本作は(というより佐藤正午作品全般に言えることですが)賛否が分かれるのも理解できます。
    私自身も、読むタイミングによっては「なんだこれは」と感じていたかもしれません。

    評価を数値でつけるのは難しいため、今回は三点としておきます。

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    2026年05月01日
  • 鳩の撃退法 上

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    やっと上巻読み終えた。
    一つ一つの物事をものすごく細かく描写していて、400ページを超えたあたりからやっと物語が動き出した感がある。
    主人公の止まることない思考の波をひたすら言語化されているのを読んでいるような不思議な気分。
    どういう結末になるのかまったく想像がつかない。
    その点で、下巻を読むのが楽しみだ。

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    2026年04月22日
  • 書くインタビュー 1

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    ネタバレ

    佐藤正午氏は、なかなか手強い人だなと思いました。
    最初の聞き手の伊藤ことこ氏が早々に根を上げたのも納得です。

    2番手の聞き手、東根ユミ氏もだいぶん苦労された様子でしたが、終盤にいくにしたがって、言葉のキャッチボールが少しはスムーズにできるようになったのではないかと思いました。

    面と向かってするインタビューとメールでのインタビュー、どちらもそれぞれのよいところ、都合の悪いところがあると思いますが、メールは一方的になったり、相手を気遣い切れなかったりで、やはり対面でのインタビューの方が、総合的に考えると有益なのではないかと思うに至りました。

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    2026年04月18日
  • 彼女について知ることのすべて 新装版

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    それほど多い登場人物ではない中でも複雑な人間関係を描いてくる所が佐藤正午らしさを出している。
    ずっと日記のような昔の思い出話を序盤に絡めながら事件を組み込んでいる。
    最後まで解けないパズルの様な気分で読んで、読み終わってもモヤモヤが消えない。複雑な本だった。

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    2026年04月05日
  • きみは誤解している

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    オーディブル
    佐藤正午さんだから読んでみた。
    競輪に興味なかったから、新しい世界を知ることができたが、どの短編も、心が動かなかった。

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    2026年03月24日
  • 鳩の撃退法 下

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    オーディブル
    最後までなんとか聞いた感じ。
    作者の他の2作が素晴らしく、おまけに絶賛コメントで聞いてはみた。場面場面は面白かったり引き込まれたりしたかも、最終的な理解ができず終わった

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    2026年03月20日
  • 月の満ち欠け

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    物語の時系列や登場人物がわかりにくくてすぐに寝落ちしてしまうので、読むのに時間がかかってしまった。(私の読解力が足りないせいです笑)
    理解できてからはすんなりと読み進められラストも良かったです。
    相性の問題だと思うけど私にはあまり刺さらなかったかな。

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    2026年03月12日
  • 月の満ち欠け

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    ネタバレ

    この小説を読んでしまったら、周りの人間関係が違った景色に見える。だろう。
    生まれ変わりはあるかないか、などどうでもいい。この小説を読んで気づいたのは生まれ変わりの可能性のある人物というのはその人が生きてきた過去の記憶があるかどうかで判断する。つまり、記憶は同一だけれども、肉体的には別人。もっと言えば、記憶がなければというか、揮発性のメモリであれば生まれ変わりとかそんなことは関係ない。争いもなくなるだろうなぁ。
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    あたしは、月のように死んで、生まれ変わる──目の前にいる、この七歳の娘が、いまは亡き我が子だというのか? 三人の男と一人の少女の、三十余年におよぶ人生、その過ぎし日々が交錯し、幾重にも織り込まれてゆく。この数奇なる愛の軌跡よ! さまよえる魂の物語は、戦慄と落涙、衝撃のラストへ。

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    2026年02月19日
  • 月の満ち欠け

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    転生ものの話

    映画でも、本でもあまり刺さらなかったな
    瑠璃に感情移入出来なかったからかな?

    何故少し会って少し過ごした男性に執着に似た愛を向けられるのか分からなかったし、
    その背景を掘り下げてくれれば感情移入出来たのかも…

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    2026年02月12日